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読まれる「商品」を書こう!

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 まず、最初に断っておく。
 これから書くのは「小説」ではなく「商品」なので、前回までの内容は全部忘れて欲しい。

 今回は今までとは逆に、「読まれる商品を書くにはどうすればいいか」を考えよう。
 結論から言うと、我々が求められているのは「書きたくもない商品を量産する技術」である。
 

○良い作品とは、認知度の高い作品である。
 良い文章とは、アクセス数が稼げる文章だ。
 投稿サイトのルールにしたがって、アクセス数を稼げる文章こそ、良い文章だ。内容の善し悪しは関係ない。作品の質などどうでもいい。ジャンルを愛する読者を、小手先のテクニックでつり上げることが一番大切なのだ。
 文章の技術よりも、マーケティングの技術に精通しよう。
 投稿するからには、自分が書きたくない物を書いてでも、アクセス数を稼ぐ。作品の質を犠牲にしてでも、投稿頻度を落とさない。
 読まれない文章には、何の意味も価値もない。
 買い手が望んでいる文章が、良い文章だ。あなたが書きたい文章など、捨ててしまえ。それはあなただけが読みたいだけの文章であって、読者はそんなもの望んでいない。
 明らかに検索エンジンを意識したような助長なタイトル、テンプレ、ご都合主義、ハーレムやチートが正義。幼稚なストーリー、薄っぺらい性格の主人公、チョロすぎるヒロイン、ご都合主義展開。これらが採用されるのは、現代ならではの切実な理由がある。
 ランキング上位の作品を研究せよ。他者評価が正義だ。承認欲求の奴隷となれとなれ。嫌われない覚悟を持て。
 我々がしようとしていることは趣味ではない。創作でもない。我々がしようとしているのは仕事だ。商売だ。

 我々は商人なのだ!


○現代という病
 我々がターゲットとする20台~30台の社会人とはいかなる人か。

 生まれた頃から不景気で、未来にも希望が持てない。
 子ども時代は、バブル崩壊を経験した親に「社会的安定こそが全て」と強要された人々だ。「自分の夢や願望を捨てて現実を見ろ」と、言われ続けてきた。まだ「世界に一つだけの花」が浸透しておらず「出る釘は打たれる」が絶対正義だった学生時代を生き抜いてきた。
 人生の生殺与奪は常に他者が握っており、自分でどうにかできる範囲は恐ろしく狭い。常にやりたいことを我慢し続け、やりたくないことばかりをやってきた。
 成人してからも辛い。
 面接で捨ててきたはずの「将来の夢や好きなこと」を聞かれ絶望し、就職してからもパワハラに苦しめられてきた。
 人生に意味はなく、幸福の実現と不幸回避が全て。人生百年をどう暇潰すかをつねに考えている。
 納税額が人間の価値を決める。社会は助けてくれない。全て自己責任。努力し成長しなければ生きていけない。ビジネス書も、ビジネス動画も、インフルエンサーも、「コスパよく、人を出し抜き、楽に稼ぐことが正義」ともてはやす。そのおかげで好きなアニメを見る時間すらない。
 SNSを見れば自分の上位互換がうじゃうじゃいる。そんな中でどうにか「大きなもの」の一員になりたいと、流行やインフルエンサーを必死に追い求める。
 プライベートでも人間関係に苦しめられる。映画や漫画、アニメやテレビといった趣味は、話題について行くためのツールに過ぎない。
 誰も自分の理解者はいない。親すら当てにならない。
 無料の娯楽にあふれているが、見る時間も、読む時間も、楽しむための精神的余裕もない。
 癒やしが欲しい。どうにかストレスを発散したい。
 もう、これ以上の苦痛を味わいたくない……。少しの時間でも現実から離れたい……。
 電車のつり革に捕まりつつ、片手でアルファポリスのアプリを開く。新着欄を飛ばし、商業化された作品のページを開く――。

 そんな、彼らのために、我々は商品を書くのだ。

○読者はわかりやすい文章を望む。
 SNSがはびこったせいで、普段は書籍にふれず、読解力が学生時代で止まっている読者(正確に言えば、もはや学生時代の読解力しか維持できないくらい疲弊しきっていて本来のポテンシャルを発揮できていない社会人)の感想が、可視化された。
 「つまらない」、「わからない」、「駄作」としかつぶやかない(つぶやくことができない)彼らが、読者の大多数を占めている。彼らを味方につければ、作品のPV数は大きく伸びる。
 今の世の中「わかりやすさ」が正義だ。
 具体例を挙げるよう。

・中学生にも読める文章。
 難読漢字は迂遠な比喩は使わない。

・明確な答えのある展開。
 問いを読者に投げかけるようなことはしない。答えを考えている暇や余裕は読者にない。

・キャラの行動や感情が明確。
 具体的には、『口では「キライ」と言いつつ本音は「スキ」』など。不明確な行動を、キャラにさせてはならない。
 こういった発言させるのであれば、「あれはツンデレである」など、地の文でていねいに補足する。
 テンプレで済むのなら、それが理想。

・わかりやすい謎解き、勧善懲悪の物語。
 ミステリーは好まれない。「敵には敵の善がある」などという面倒はキライ。

・最低限の地の文。
 情景描写は極力省く。頭に情景を思い浮かべる暇があるのなら、Twitterをひらいている。

・台詞を読んだだけで全てを理解できる内容。
 読者は、台詞に書かれた内容しか理解する余裕がない。隠喩や暗示を使わず、とにかく徹頭徹尾台詞で説明すべきだ。絶対に地の文や描写だけで説明した気になってはならない。
 ……などなど。
 逆にこういうのは求められない。

・脳みそを酷使し続けなければ理解できない伏線や、込み入った群像劇。
・細やかな心理描写。
・挫折と成長。
・安全が保証されていないサスペンス。
・高度な皮肉やウィット。
・高尚な思想やテーマ、倫理、哲学。

 エンタメに求められるのは「心が豊かになること」ではない。「ストレス発散」である。
 某YouTube大学や、某メンタリストがはやっていることを見れば分かるとおり、読者はとにかく「わかりやすく、ストレスなく、それっぽいことを断言してくれること」を望んでいる。そこに正確さや、高尚さは必要ないのだ。


○主人公に求められること
 一日中したくもない仕事をして帰ってきて、SNSの人間関係で疲弊しているのに、考えさせられるような作品など観たくもない。
 感情のアップダウンなんかしたくない。ましてや主人公が苦しむ様子など、一行たりとも読みたくない。「感情を消費すること」自体が「不快」なのだ。
 映画もネタバレあらすじを見て「これは不快になりそうにない」と確信してから手をつける。見たくないシーンは飛ばす。
 そんな読者の期待に応え続けられるような主人公にしよう。

・挫折はさせない。
 自分が想定した通りの展開を見たい。一瞬たりとも「どん底」を味わいたくない。成長のための葛藤や、挫折など、必要ない。葛藤と挫折は現実だけで事足りている。
 主人公にしろヒロインにしろ身内にしろ、挫折させるにしても、テンプレに沿うか「実は悲劇的な過去があった」で片付けよう。

・主人公は最強。
 これ以外選択肢はない。ナンバーツーに甘んじるにしても「本気で直接対決すれば絶対に主人公が勝つだろうな」、「いずれは絶対に追い抜くだろう」という、確証が欲しい。

・容姿はかっこよく。
 不細工な主人公に自己投影なんてしたくない。主人公の身内も、魅力的な異性で固める。主人公がイケてるおじさんなのはかろうじて許されるが、なかまにおじさんを加えるのは、避けるべきだ。

・苦労はしたくない。
 とにかく快適さだけを求めている。だから主人公は悩まず、サバサバさせて無双させるのが正解。
 ある程度物語が進んだら、自分は汗一つかかず、指示を出しに徹するようにする。面倒な役割は引き受けさせない。おいしいところだけを持って行けるようにうまく立ちまわらせる。
 国を運営するにしても、実際の治世は他の便利キャラに任せて、主人公にはとにかく苦労させないよう気を付ける。

・功績を「自分からは」ひけらかさない。
 大きな成果を出したり、ハーレム展開になっても決してひけらかすようなことはしてはならない。主人公が読者の嫉妬を誘引する恐れがあるからだ。「おれ、何かやっちゃいました」とか、「あいつ色々アピールしてくるけど何なんだろう」と、功績には無頓着に、恋愛には鈍感に(正妻は除く)設定する。
 その分、モブや仲間たちに、たくさんちやほやさせる。承認欲モンスターな読者は、他者からの称賛にとても弱いからである。

・成長を強要されたくない。
 主人公はすでに最強で「ある」。もしくは、「最初は負け犬」だが、「楽に、コスパよく、他者を出し抜いて、圧倒的速さで最強になる」。自己啓発書を熟読している方ならよく分かるだろう。努力や成長なんていう面倒事は、現実世界だけで十分だ。

・人間関係で苦労したくない。
 味方キャラはみんな良い奴で、主人公の足を引っ張らないようにする。敵だったときに面倒だったキャラでも、味方になったら有能にしよう。致命的な欠点を描写するのはコメディのときだけにしておく。
 間違っても、敵キャラ以外に主人公を批判させないようにしよう。どんな些細な一言でも傷つくのは、実際の人間関係で経験しているはずだ。

・読者は「自分と身内の安全」を欲している。
 肉親や身内――主人公のお気に入りのキャラ立ち――の死や断絶は、読者が何よりも恐れることだ。
 なので、重傷でも一瞬で回復できる、もしくは死者蘇生が可能であることをほのめかしておこう。「何が起ころうが絶対に身内だけには、致命的な危害が及ばない。危害が及んでも完ぺきに修復することができる」と、ていねいに説明するのだ。

・読者は嫌な奴を思いっきりぶんなぐりたい。
 敵は徹底的に悪くしよう。複雑なバックボーンや同情の余地など必要ない。読者に不快感を催さない程度に、思う存分モブキャラを使い捨てよう。
 ただしここで一つ注意がある。悪逆非道は実際に描写するのではなく、地の文や台詞でさらりと説明する程度にしよう。描写するにしても、極力ページ数を少なくする。読者にストレスを与えてはならないからだ。
 そして、主人公に正当性を持たせたら、理不尽にぶっとばす。
 会社で嫌なことがあったときに、人や物に当たることは許されない。そうしてため込んだ読者のわだかまりを、ほんの少しでも叶えてあげるのが、我々商人の使命なのだ。


○ヒロインに求められること
 ヒロインは五歳児の母親のように主人公を全肯定させよう。一切否定してはならない。
 主人公からヒロインへはどんなコミュニケーションをとっても許されるが、ヒロインから主人公へのアプローチはアサーション以外は言語道断である。
 ヒロインはキャラであり、人ではない。とにかくわかりやすくあれ。かけひきは必要ない。するなら地の文で補足する。
 読者が好きそうなテンプレをぞんぶんに活用しよう。
 ヒロインの外見描写に関しては、プロが書いたジュナイブルポルノが参考になる。間違っても貧相な外見にしないこと。初登場時にボロボロにしても「磨けば光る」ということを、説明しておく必要がある。

 なぜ、ここまで徹底的に聖母化するのか。

 読者は現代で生き延びてきた以上、多かれ少なかれ「良い子」だからだ。「良い子」とは、人から好意を得るためにまじめにしている人のことである。自分の本性を否定して真面目を装い、内心憎悪と恨みを重ねている。
 彼らの頑張りのエネルギーは、「職を失いたくない」という恐怖が源泉である。だから、どのような辛いことも、ただただ耐え、努力し、生き延びてきた。
 「頑張っているのだからほめられてもいい」と内心思っているのに、はたから見れば、「それが当然のこと」と思われている人たち。それが「良い子」である。
 彼らが欲するヒロイン像とはどういうものか。

・主人公自身の自慢話や苦労話、仕事の聞いてくれる。そして、「いかに大変か」に同情してくれる。
・主人公が楽しむために企画した旅行に喜々としてついてくる。
・主人公と一対一になれば、いつもにこにこと太陽のように朗らか。
・手料理を作ってくれるか、主人公が作った手料理を絶賛する。
・家事やその他面倒事を一手に引き受けてくれる。もしくは、家事やその他面倒事を引き受けてくれる主人公に感謝を述べる。
・努力しなくても、成長しなくても、間違ったことをしても、何もしなくても、受け入れて、ほめてくれる。
・「この世の全てがあなたの敵になっても、わたしだけはあなたの味方よ」と言ってくれる。

 要するに「主人公を守り、助け、その人の素質を引き出し、その人と一緒にいて、決してひとりぼっちにしない」。主人公の存在そのものを肯定してくれるような人。
 それがヒロインに必要な要素である。
 現代で生きている以上、多かれ少なかれ「良い子」要素が、心の中にあるはずだ。疑う人は、自分の胸に手を当てて、よく聞いてみるといい。それでもダメなら、癒やし系Twitter漫画をあさってみればよろしい。
 そこを我々が刺激する。現代という病を、商人である我々が利用しない手はない。


○成長要素は身内にさせる
 成長は「主人公の身内」にさせよう。
 まず、キャラの成長に対して、一番重要な事を述べる。それは読者に「成長させるキャラが、どんなに困った状況になろうと、主人公が絶対に助けることができる」と確信させることだ。少しでも不安やストレスがあると、読者は本を閉じる。まずは「絶対にあなたの期待は裏切りません」と読者にわかりやすく説明するのが先だ。
 そうすることで、読者ははじめてストレスなく、成長物語を楽しめるようになる。
 キャラクターの成長過程からも、ストレスを極力排除しよう。主人公ほどではないがチート展開にして、少しでも努力要素を減らすことが大切だ。

 なぜ、ここまで徹底して努力を避けるのか。
 それは、

 「努力は遺伝子と環境には勝てない」

 と、読者が思い込んでいるからだ。
 若い頃から競争社会を強要されてきた読者は、「椅子取りゲームに勝つには努力し、成長するしかない」という考えと、「努力しても報われない」、あるいは「努力してもさらなる努力を強要されるだけ」という矛盾した思考を抱えている。
 この思考をすり抜けてキャラを成長させるには、最初に「努力が一瞬で報われ」て、その後は「努力をせずに成長し続ける」というストーリーを仕立てざるをえない。
 古典的な小説執筆術や、ハリウッド式脚本術と真っ向から対立する考え方ではあるが、あなたは小説家や脚本家ではなく商人なので、無視してかまわない。


○身内以外には興味ない
 モブキャラとはいえ、非道なことをして許されるの? 主人公を持ち上げるだけのモブキャラって気持ち悪くない?
 安心して欲しい。幸い読者は「主人公の身内以外」に対しておどろくベきほど無関心だ。「身内以外のことを考える余裕すらない」からである。身内以外に対しては何がおきてもあまり気にしない。
 また、こちらも複雑な心理描写を廃しているので、モブに感情移入もしていない。
 「不快な描写は必要最低限にとどめる」、「悪党にはそれ以上の地獄を味合わせる」、「主人公や『身内』を引き立たせるため」、という三要素がそろえば、大抵のことは許される。
 モブキャラが拷問されたり強姦されたり精神崩壊したり生け贄にされたり生きたまま生皮剥がされたり研究材料にされたり人以外の何かにされようと、読者は寛容である。
 敵にに対してはさらに無関心であり、基本どんなにひどい仕打ちをしてもかまわない。外道キャラでさえ、主人公や身内に精神的・肉体的危害さえ及ぼさないのであれば、味方として受け入れられてしまう。
 正当な理由さえあれば、読者は戦闘シーンで山や街をふっとばしても「原生動物がたくさん死んだ」などと、余計なことは考えない。描写されていないことを想像するだけの力は、仕事で死にかけている現代人にはない。
 また、現代知識を用いて、現地を実質植民地化することも許容される。侵略行為も「身内を幸福にするため」という免罪符があれば許容されるので、思う存分主人公を暴れさせよう。環境問題や政治問題とか、小難しいことは考えなくていい。そういう社会派小説は、プロの小説家が書いてくれる。


○文章力は必要ない
 文章力を身につける時間があるのなら、執筆料を増やす方が、よっぽど読まれる。以前にも述べたように、賞に引っかからないアマチュアの文章など、どれも似たり寄ったりである。
 間違った文章で育った人間が、そのまま間違った文章を使いネットに流し、それを読んだ次世代が、さらに間違った文章を生みだす。この渦中にいるのが、我々の読者である。
 当然、今の読者は文章力のある文章と、文章力のない文章を識別できない。
 そもそも我々は良い文章が書けないから、新人賞から逃げ続けているのだ。良い文章を書こうとするのは無駄な努力だ。コスパが悪い。
 それよりも、新着欄に載り続け、1PVでも稼ぐことの方が何百倍も大切である。


○まとめ――我々は商人である
 書きたくもない駄作で、自身の承認欲求を満たすのが我々の使命だ。小手先の技術と、徹底したマーケティングで数字を稼ぐことこそが正義なのだ。
 読まれない文章には価値がない。
 読まれない文章には意味もない。
 読まれる文章こそが絶対正義。
 閲覧数、ランキング順位、読者ポイント。
 数字を稼ぐことが、私達の仕事だ。
 読者には時間も気力も精神力ない。「考える、創造するという手間」を嫌う。「どうすれば読者の時間・気力・精神力を奪わずに済むか」が正義なのだ。
 もはや、「読む作品を選ぶ」という時間と手間すら嫌うのだ。だからこちらは、タイトルから最後の一行まで、読者に気づかうよりほかない。
 読んだだけで展開がわかる長文タイトルする。読んだだけで「自分が望むような展開になるだろう」、「読んでも一切ストレスがないだろう」と確信できるようなテンプレあらすじを書く。
 好きでもないテンプレラノベ漫画を読みまくり、違和感を抱く展開、首をひねるような設定、空虚なヒロイン像、ご都合主義、そういうものをガンガン取り入れよう。読者が望んでいるなら、我々は書くべきなのだ。
 毎日投稿をしよう。たいした内容もないスナック菓子のような駄文を量産しよう。読者が「おぉっ!」と思うような、専門家が首をかしげるうわべだけの知識を断言口調で披露しよう。
 読者は「時代」という魔物に心身共に食い尽くされている。見るも悲惨な状態だ。全力で頑張っているのに、さらに頑張ることを強要される。SNSによってつねに劣等感に晒され、自己肯定感や自尊心は地の底。ウェルビーイングやマインドフルネスと最もかけ離れた場所にいる人たち。それが我々の読者だ。そんな彼らに、さらなる労力を求めることは、拷問と大差ない。
 我々にできることは、ストレスフルな彼らのストレスを、少しでも解消するような商品を提供することだ。
 「好きではない文章でランキングに乗るのは、ジャンルを愛する読者を騙すことにならないのか?」という考え方もあるだろう。そんな方へこう問いかけたい。「ランキング上位の作品は、本当に読者が好きで書いている作品なのか? 好きな文章でランキングに載るという理想は、『宝くじに当選しろ』と言っているのと同じではないのか?」と。

 私はあえて言い切ろう。
 我々に求められているのは「書きたくもない商品を量産する技術」である。


○参考文献
「ラノベ小説家になろうともがくあなたへ贈りたい 現役作家による本音ダダ漏れ指南書」(のみのみそ)
「作家で億は稼げません」(吉田新司)
「「大人になりきれない人」の心理」(加藤諦三)
「映画を早送りで観る人たち: ファスト映画・ネタバレ-コンテンツ消費の現在形」(稲田豊史)
「ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち」(レジー)
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