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第五章 混沌の大陸
第73話 炎呪の快気と、周りの憂鬱
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その後、宣言通り炎呪は帰って行った。
「魔王様、伺ってよろしいでしょうか?」
今だ、炎呪の消えたところを、ぽーっと見つめている魔王。
「なんだ?」
「炎呪は死にかかっていると、聞いておったのですが」
「そうだな。前に見舞ったときは、右半分は燃え尽き、右手もなかった。呼吸も満足にできず、何とか生きている状況だった」
「それから、一月も経たずあの姿。どんな魔法使ったのでしょうか?」
「あーまあ。言っても良いか。炎呪をあの姿にした者が、治してくれたらしい」
それを聞いて、カイライは目を丸くする。
「炎呪の怪我は、自爆ではなかったのですか?」
「ああ、そうだ。獣人の国で、魔道具へ魔力充填中に見つかったらしくてな、つい攻撃をしたら、反撃をされたらしい。それも、ヒトにな」
「ヒト族が、何故そんな力を」
「さあな。話を聞いて、現場を見に行ったが、エンシェントドラゴンのブレスでもあれは無理だろう。あれをよく避けられたものだ」
炎呪を軽くあしらえる、化け物がいる?
今回の、ノーブル=ナーガの依頼、関わるとまずいのではないかと考え始めるカイライ。いやしかし。今更、それもまずいか。
やはり、見学をしに行こう。
「そう言えば、サンゼンにこの事は?」
「まだ伝えていない」
「炎呪の事を聞いて、サンゼン。喜んでいましたからね」
「そうだな。悲しみよりも婚約者の枷が外れると言って、今もきっとはっちゃけているのじゃないか?」
「そうですね。彼も、背中に火傷を背負っていますから」
炎呪の幼馴染みは、特訓という恐怖の体験により。皆等しく背中に火傷を負っていた。
炎呪は、魔王選抜戦の時明らかに手を抜いた。
政が面倒だし、行動に制限が掛かる。
あいつが本気なら、魔王は炎呪がしていたはずだ。
魔王は、執務室で椅子に座り、クルクルと回転しながら空を仰ぐ。
「今回の騒動。見に行ってみよう」
回転をピタッと止め、立ち上がり、いきなりこける魔王。
「例のヒトを見たい好奇心と、会いたくない恐怖。まるで昔のあの時。いややめよう」
思春期の魔王は、炎呪に色気が出始めた時つい触れてしまった。
その後の折檻は過激だった。
触れた手、そして足。躊躇無く魔法を加え、這いずり逃げる魔王に対しわざとかすめる火球。
「どういうつもりだ。ああっ」
笑いながら、追いかける炎呪。
「いや、つまらないことを、思い出してしまった」
そこに宰相が入ってくる。
「魔王様、床に寝転がって何を?」
「ああ少し、ヒトの大陸に行ってくる。やりようによっては、魔王領全体の恐怖になる」
「承知しました。ですが、先にお立ちください。補佐官のスカートの中身を覗いて顔をふまれたいというのでしたら別ですが」
「この前の一件か。あれは事故だ」
「さようで」
魔王は、立ち上がりカイライの元へ、今度行く時に同席する旨を伝えに行く。
宰相に伝えれば良いことなのだが、つい自分で動き回る困った魔王だった。
炎呪が帰ると、部屋の天井から、蓑虫のようにぶら下がっているラウラ。
「あら、お姉様お帰りなさい。随分早いお帰りですね」
「ラウラおまえは、何をしている?」
「これは、そうですわね。なんと言いましょうか。助けてください。また漏れそうです」
状況を理解して、ラウラを降ろす炎呪。
助けられると、一目散に部屋を出て行った。
「なかなか、あの双璧は崩せないか。獣人特有の身体の力と気配の遮断。いやいや恐ろしい。特にあの捕縛術。丁度良い力加減で」
思い出しながら、首を振る炎呪。
物の様に縛られ、転がったまま何もできず。
酒を飲んでいる道照から与えられる穏やかな視線と、その両サイドにいるシルヴィとテレザの刺すような視線。
「あれが妙に、癖になるからな。それに我慢をして、縄を解かれた後の弛緩した気持ちと解放された体の心地よさ。あれは何だろうな」
そんな、少し変わった目覚めを自覚しながら、日々のシルヴィとテレザの攻撃により炎呪達姉妹は体術が強化されていく。
まさに、魔族の頂点へと強化されていった。
それから数週間。
「神乃様お願いします」
フィーデ=ヨーシュからの使いが来た。
そして再び国境の場所。
「あの燃え残りが、境だな」
道の両脇に二つ、松の残骸がある。
「そうだな、あの松の残骸が境だ」
フィーデ=ヨーシュも一緒になって、チクチクと炎呪を虐める。
「そんなに言わなくても、良いでは無いか」
そう反論する、炎呪だが、顔は嬉しそう。
「さあ手順はどうする。また、最初に宣戦布告をするのか?」
「いや布告は成されている、初っぱなから攻撃が来るだろう」
この世界、魔法があるためか『矢合わせ』などは存在しない。
強力な、魔法だと一発で終了だからな。
三献の儀(さんこんのぎ)は少し形は違い、上位の者が景気づけで宴会していたが、この戦などたいしたことはないという見栄だということだ。
さて、境を超えてきたのは、武装したゴーレム軍団だった。
「何だあれは?」
「カイライのゴーレムだな」
炎呪がぼやき、手を横に振る。
細く収束された炎が、手の動きに沿って、地面と水平に一薙 ( ひとなぎ )それだけで、ゴーレムは全滅した。
だが、後から後からわらわらと出てくる。
少し峠になっているため、向こうの軍が見られないのが面倒。
「出るぞ」
「「「おう」」」
フィーデ=ヨーシュの軍も前進を始める。
「魔王様、伺ってよろしいでしょうか?」
今だ、炎呪の消えたところを、ぽーっと見つめている魔王。
「なんだ?」
「炎呪は死にかかっていると、聞いておったのですが」
「そうだな。前に見舞ったときは、右半分は燃え尽き、右手もなかった。呼吸も満足にできず、何とか生きている状況だった」
「それから、一月も経たずあの姿。どんな魔法使ったのでしょうか?」
「あーまあ。言っても良いか。炎呪をあの姿にした者が、治してくれたらしい」
それを聞いて、カイライは目を丸くする。
「炎呪の怪我は、自爆ではなかったのですか?」
「ああ、そうだ。獣人の国で、魔道具へ魔力充填中に見つかったらしくてな、つい攻撃をしたら、反撃をされたらしい。それも、ヒトにな」
「ヒト族が、何故そんな力を」
「さあな。話を聞いて、現場を見に行ったが、エンシェントドラゴンのブレスでもあれは無理だろう。あれをよく避けられたものだ」
炎呪を軽くあしらえる、化け物がいる?
今回の、ノーブル=ナーガの依頼、関わるとまずいのではないかと考え始めるカイライ。いやしかし。今更、それもまずいか。
やはり、見学をしに行こう。
「そう言えば、サンゼンにこの事は?」
「まだ伝えていない」
「炎呪の事を聞いて、サンゼン。喜んでいましたからね」
「そうだな。悲しみよりも婚約者の枷が外れると言って、今もきっとはっちゃけているのじゃないか?」
「そうですね。彼も、背中に火傷を背負っていますから」
炎呪の幼馴染みは、特訓という恐怖の体験により。皆等しく背中に火傷を負っていた。
炎呪は、魔王選抜戦の時明らかに手を抜いた。
政が面倒だし、行動に制限が掛かる。
あいつが本気なら、魔王は炎呪がしていたはずだ。
魔王は、執務室で椅子に座り、クルクルと回転しながら空を仰ぐ。
「今回の騒動。見に行ってみよう」
回転をピタッと止め、立ち上がり、いきなりこける魔王。
「例のヒトを見たい好奇心と、会いたくない恐怖。まるで昔のあの時。いややめよう」
思春期の魔王は、炎呪に色気が出始めた時つい触れてしまった。
その後の折檻は過激だった。
触れた手、そして足。躊躇無く魔法を加え、這いずり逃げる魔王に対しわざとかすめる火球。
「どういうつもりだ。ああっ」
笑いながら、追いかける炎呪。
「いや、つまらないことを、思い出してしまった」
そこに宰相が入ってくる。
「魔王様、床に寝転がって何を?」
「ああ少し、ヒトの大陸に行ってくる。やりようによっては、魔王領全体の恐怖になる」
「承知しました。ですが、先にお立ちください。補佐官のスカートの中身を覗いて顔をふまれたいというのでしたら別ですが」
「この前の一件か。あれは事故だ」
「さようで」
魔王は、立ち上がりカイライの元へ、今度行く時に同席する旨を伝えに行く。
宰相に伝えれば良いことなのだが、つい自分で動き回る困った魔王だった。
炎呪が帰ると、部屋の天井から、蓑虫のようにぶら下がっているラウラ。
「あら、お姉様お帰りなさい。随分早いお帰りですね」
「ラウラおまえは、何をしている?」
「これは、そうですわね。なんと言いましょうか。助けてください。また漏れそうです」
状況を理解して、ラウラを降ろす炎呪。
助けられると、一目散に部屋を出て行った。
「なかなか、あの双璧は崩せないか。獣人特有の身体の力と気配の遮断。いやいや恐ろしい。特にあの捕縛術。丁度良い力加減で」
思い出しながら、首を振る炎呪。
物の様に縛られ、転がったまま何もできず。
酒を飲んでいる道照から与えられる穏やかな視線と、その両サイドにいるシルヴィとテレザの刺すような視線。
「あれが妙に、癖になるからな。それに我慢をして、縄を解かれた後の弛緩した気持ちと解放された体の心地よさ。あれは何だろうな」
そんな、少し変わった目覚めを自覚しながら、日々のシルヴィとテレザの攻撃により炎呪達姉妹は体術が強化されていく。
まさに、魔族の頂点へと強化されていった。
それから数週間。
「神乃様お願いします」
フィーデ=ヨーシュからの使いが来た。
そして再び国境の場所。
「あの燃え残りが、境だな」
道の両脇に二つ、松の残骸がある。
「そうだな、あの松の残骸が境だ」
フィーデ=ヨーシュも一緒になって、チクチクと炎呪を虐める。
「そんなに言わなくても、良いでは無いか」
そう反論する、炎呪だが、顔は嬉しそう。
「さあ手順はどうする。また、最初に宣戦布告をするのか?」
「いや布告は成されている、初っぱなから攻撃が来るだろう」
この世界、魔法があるためか『矢合わせ』などは存在しない。
強力な、魔法だと一発で終了だからな。
三献の儀(さんこんのぎ)は少し形は違い、上位の者が景気づけで宴会していたが、この戦などたいしたことはないという見栄だということだ。
さて、境を超えてきたのは、武装したゴーレム軍団だった。
「何だあれは?」
「カイライのゴーレムだな」
炎呪がぼやき、手を横に振る。
細く収束された炎が、手の動きに沿って、地面と水平に一薙 ( ひとなぎ )それだけで、ゴーレムは全滅した。
だが、後から後からわらわらと出てくる。
少し峠になっているため、向こうの軍が見られないのが面倒。
「出るぞ」
「「「おう」」」
フィーデ=ヨーシュの軍も前進を始める。
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