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第二章 チーム戦?

第25話 新たなる組織

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「あのっ。すいません。えーとおにいさん」
「うん。どうしたの?杏果ちゃん」
「もしかして、お姉ちゃんが何かして。喧嘩をしています?」
「いや別に。していないよ」
「でも、ずっと変ですけど」

 やっと、杏果ちゃんも勉強に混ざり始めて、ご飯も食べてくれるようになった。
 今日は少し野菜多めで、冷製のパスタ。豚しゃぶと和えて、サラダふうに仕上げた。おなかが冷えるから、スープはコンソメ。ハムとタマネギ。

 レモン醤油ベース。この数日。酸っぱい物ばかりだから、トマトにすれば良かったかと思ったがまあいい。杏果ちゃんキラキラした目で食べていたし。
 トッピングのかいわれは、必須だよね。

 何処も同じだが、お母さんは忙しく。ほっとくと、そうめん三昧になるようだ。
 そこに見慣れない料理。自分の物だった物がお父さんに美味い美味いと陵辱される。そこで、杏果ちゃんの心の内で、何かが起こったようだ。
 NTR属性持ちかな? そんな事を話を聞いて思ってしまった。

 でだ、花蓮がおかしいのは無論、禁欲中だから。
 危険なライブ放送をして、奏と二人謹慎中。

 だが約束はあるため、毎日家に来て、すぐ手の届くところに俺がいる。
 だが、おもしろい事に、命令となった以上からだが勝手に従うようで、近寄れない。そのため、端から見ると、ずっともじもじしているように見える。

 自分でしようとしても、もし通じたらどうしようと躊躇するようで、その葛藤が強くなってくると、俺に感じる。

「さて食事も終わったし。お勉強だな」
「あのお兄さん。ご飯美味しかったです」
 そう言って赤い顔をして、自分のお皿を台所へ持って行く。

「ご飯美味しかったです。ありがとうございます」
 か細い声で、花蓮も言ってお皿を持って行く。

「まだ、2日目なのに、ここまでダメージが来るか?」

 それは、やめれば良いのに。夜中に行われる、くみとの睦みごとを覗いているから。
 人間出来ないとなると、余計気に気になり。我慢ができなくなる。

 そのため、睡眠不足で部活に出かけ、つやつやのくみを見る。
 段違い平行棒で、腹部に衝撃を受けただけで、それが妙な快感に変換される。

 男子の、鞍馬をやってみたい。そんな衝動がくる。

 そんな状態でやっていたから、制限を掛けるのを忘れ。自身の能力による強化された実力を出してしまう。
 跳馬で、伸身の3回転ひねりをしてしまう。無論縦回転は1回しかしていないが、いままでの花蓮にはできなかった技。それを済まして平気で移動をし出すが、周りは驚く。
 簡単では無いが、もし縦回転を2回いれ、3回転半すれば伸身ユルチェンコ3回半ひねりというリオデジャネイロ五輪。しかも男子で有名になった技になる。

 くみは、あちゃーという顔になるが、目撃者は多数。
 仕方ない。くみは基本の伸身前転から飛び始める。

 だが元々、気は強い。
 あたふたしているが、皆に囲まれ注目を浴びているのがしゃくに障る。
 だから、やるよね。
 着地は跳馬を向いている。と言う事は半回転足りないから、伸身ユルチェンコ3回転ひねり。
 ただ、誰も見ていなかった。
「まだまだだね」
 そうつぶやいて、マットを降りる。

 自身のドリンクボトルを咥えながら考える。
 有名になると、まずいよね。
 確かに、運動能力は飛躍的に上がった。でもそれは力のせい。
 毎晩、総から流れ込んでくる。エネルギー。
 あれは凄い。

 あれが無くなれば、また針で刺すだけのひ弱な自分に戻る。
 きっと、花蓮にも言っておいた方が良いよね。
 まあ言わなくっても分かるだろうけれど、総にも迷惑がかかるかもしれない。
 変に目立たない方が良い。



 くみがそんな事を考えていた頃。
 国家間で、秘密裏に超法規的組織が設立。運用されようとしていた。
 メンバーは、各国警察組織から派遣された人間。
 鍛えに鍛え上げ、最高だと自負するメンバー達。
 
「最近世界中で起こっている、摩訶不思議な失踪や殺人。君達には逮捕権と一部の司法権。そして突発的に発生した罪を減免する」
「それは、UKのジェームスボンドと、同等と考えてもよろしいでしょうか?」
「そうだな。だが故意は駄目だ」
 シュバッと手が上がる。

「なんだ?」
「俺の翻訳機がおかしい。今のは、ジェームスボンドにかけたのか? 故意なのか恋なのか答えてくれ」
「両方駄目だ」
「イエッサー」

 そしてこの組織、同盟を結んだ国を渡り歩き。活動を開始した。
 当然、怪しい奴らは皆殺し。
 メカニカルエラーだ、セフティが脱落していた。
 シングルモードが、なぜかフルオートになっていた。
 背後に立たれた等々。
 当然彼らは、能力を得る。
 そして、彼らはライセンスを振りかざし、敵と食い合いを始める。

「おい。あれ、国籍バラバラだが、武装をしているぞ。あれはあれか。国境無き追跡者か」
「けっ。どうこう言っても同類だ。表に向けて毒ガスを吐く。奥に下がってろ」
 こいつの能力は、花蓮の上位になっており、意思通りに流す方向を決める事ができた。これは派生した能力。空気を操り、風を発生させる能力だが、その原理には本人は思い至っていない。上手く使えば、銃弾をそらす事も出来るようになる。それどころか竜巻の発生も起こす事ができる。だか気がついていない。

 彼らは、5分後。蜂の巣状態で沈黙をした。
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