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第3章 本格的侵攻開始 か?
第3話 今年最後の救出大作戦 その2
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神崎さんに押されて、目の前にできた黒い渦へ押し込まれた。
そう言えば、今のゲートは改良版。
前の奴は、ダンジョン内は移動できたが、ダンジョンの中と外では繋ぐことができなかった。そのため次元管理バージョンで改良したため向こうが見えず黒い渦になる。初めてだと、怖いけれどこっちの方が便利なのだよ。
まぶしくて目を開けると、俺たちをのぞき込んでいる警察官と目が合う。
「君たちが、ダンジョン少年隊かね」
「はい? いや『ダンジョン探検隊』です」
「えっ。ああしっけい。探検隊だね。ケガとかもなさそうだし、こっちで話を聞こうか」
一司は、警官に一応聞いてみる。
「すいません、次の現場に行くので後をお願いします」
「ああ、ごくろうさま。あっ、また消えた……」
ご苦労様と言ったからには、もう良いんだろう。
そう言って潜る。
1つ目の上級ダンジョン前。
「「「「「うわぁ」」」」」
ゲートから這い出して、挨拶する。
「お疲れです。役所からの依頼できました。神崎です」
「ああ、驚いた。ご苦労様です。その猫と犬はなんだね?」
「ああまあ、探査に必要なので、気にしないでください」
「首に巻いた猫は暖かそうだけど。そうだね、救助。えーと2チーム5人と4人だね。よろしく頼むよ」
そう話をしながら、システムにアクセスする。
ダンジョン内の様子は、17階と18階で分かれて、オーガとミノタウロスがおしくらまんじゅうをしているな。
ああ、2チームとも合流したけれど、18階が越えられないのか。
「よし分かった。じゃあ行ってきます」
そう伝えて、ゲートへ潜っていく。
18階から17階への階段が見られる場所。
隠れて様子を窺う者達。
「どうする? あれじゃあ、階段のところは越えられないよ」
「ダンジョンの再構成の後。様子を見ずに、すぐ撤退するべきだったな」
ぼそっと悔しそうに言うが、
「はぁー。それはそうだが。いまさらそんなことを言ってもしようがない」
ため息をつきながら、そう仲間に返答をする。
すると、背後から声が聞こえる。
「そちらのチーム…… 風林火山さんでしたっけ」
「そうです」
「何日の予定で入っていました?」
「いや今日だけで、出る予定でした。クリスマスイブに外に居たくなかっただけで……」
「……一緒か。ということは食料もないですよね」
「そうですね」
皆の顔が、絶望感で沈む。
「あの数。突破できます?」
「あれって、ミノタウロスですよね。叫びあっているのは、向こう側に別のモンスターが居て、蓋をしているので、団子になっている感じですよね」
「待っていれば、抜けませんかね」
「抜けるでしょうが、どのくらいかかるか…… 水と食料が厳しいですよね」
「まあ年末に。がっつりダンジョンに籠もろうなんて、普通は考えませんよね」
と、全員打つ手が思いつかず、うだうだとしていると、
「毎度。役所の方からの依頼で、やってまいりました」
突然そんな声が、近くで発せられる。
「「「「「うわぁ」」」」」
「ああっ。叫ぶから、ミノちゃんが3匹来ちゃった」
と声の主が言った瞬間。
ミノちゃんはばらばらになった。
「詰まっている所は、よろしく」
と言ってなぜか猫と犬を放した。
ほれ行くぞと言うかのように、一目散に階段方向へ走っていく2匹。
要救助者たちは、呆然と見送りながら、
「あれ、良いんですか? ところであなたは? 役所の方からって、怪しい以外ないのですけれど。それと何処から?」
一度にあれこれ聞いて来た。
「ああ、役所からの依頼を受けて。役所の方から来た、特別指定外来種対策会社神崎です。ダンジョンの再構成が起こったので、救助要請が出たのでしょうね。ということで急いでいるので帰りましょう。ゲート。みんなで仲良く手を繋いで、ホイ」
「「「「「うわああ」」」」」
突然渦が空間に。強引に押し込まれた。
まぶしくて、目を薄目にして周りを確認する。
「あっ、外?」
背後で、声がする。さっきの人だ。
「要救助者です。よろしくお願いします」
一司はまたゲートに潜ろうとしたら、警官から、質問が来た。
「君はどこへ?」
「ちょっとダンジョンのつまりを直しに行ってきます。その後は次の現場に行きます」
「はあ? 詰まり? よくわからないけれど、大変だねぇ」
「それじゃあ」
ああ…… また消えた。
その頃、中級ダンジョン前。
「やっと着いた。すいません。特別指定外来種対策会社ですけれど、うちの神崎が来ませんでしたでしょうか?」
「ああ、犬と猫を連れた? 彼なら救助が終わって別の現場に行くって消えたよ」
「もう、社長ったら。次の現場ってどこよ」
「あーちょっと待ってください。……念話が通じないなあダンジョン内か。でもまあ、救助に時間がかかりそうな方が最後だろう。比較的近いし、そっちへ行ってみよう」
「お騒がせしました」
それを見送る警官。
「彼らも大変だなぁ。社長は消えて行ったけど、彼らは走って現場か」
上級ダンジョン18階。
〈フレイヤ。終わった?〉
〈もう少しにゃ。フェンが居るから神言が使えないにゃ〉
そう言って、機嫌が悪そうに尻尾を振っている。
〈わかった〉
ていうか寒いな。フェンの魔法か。
片が着くまで、しばらくぼーっとしていたが、ふと気になってシステムにアクセスする。
あー、キマイラがボスで、深さも50階になっているな。40階かと思っていたのに外れたか。
おっ、フェンが帰って来た。
〈終わったか?〉
〈主、ミノタウロスは終わりました。残りは上の階段に行ってフレイヤが神言を使うと言うことです〉
〈わかった〉
少しすると、うきうきでフレイヤが帰って来た。
〈纏まってくれていると、楽でいいにゃ〉
〈そりゃよかったな。次に行くぞ〉
ゲートを作り、外に出る。
「「「「「うわああ」」」」」
「終わったので次へ行きます。このダンジョン。深さが50階になっているので、チェックが終わるまでは、誰も入れない方がいいですよ」
そう言うと、役場の人かな
「報告しておきます」
そう返事をもらったので、次の上級2件目に移動する。
「それじゃあ」
渦に潜っていく一司を見送る。
「うわ、何度見てもなれないな」
2件目の上級ダンジョン前。
「「「「「うわああ」」」」」
当然みんなは驚き騒ぐ。
「お疲れです。役所からの依頼できました。神崎です。要救助チームが3つでしたよね」
警官と一緒にいた、役所の人間が答えてくれた。
「びっくりした。えーとそうです。3組です。男女4人が1チーム。他は男性5人が2チームです」
「了解です」
ダンジョンにアクセスする。4人チームはずいぶん浅い。5階の端っこで2人ずつに逸れたのか? もう2チームは19階で散けているな。何があったんだ?
「まあいいか、行ってきます」
まず、5階のチームの所へ潜った……
「きゃー。何よ、あんた」
マットを引いた上で、真っ裸な男女が居た。
「ああ、役所からの依頼を受けて来た。特別指定外来種対策会社神崎です。ダンジョンの再構成が起こったので、救助要請が出ています」
そう言ったが、無視して何かわめいている。
「ここの入り口は、私のシールドで、入って来れないはずなのに」
「それは良いですから、服を着てください。彼氏も。もしかして、もう二人も同じですか」
「ああ。多分」
「じゃあ待っていますから。帰る用意をするように。向こうにも言ってください。クリスマスパーティはお開きです」
酒瓶から、料理から色々な物が周りに散乱している。
シールドを張っていたらしいが、ほかに行き場が無くて、潜っていたやつらが見ると、事件でも発生しそうだな。
「うおーい。起きているか。ダンジョンから出ろってさぁ」
「なんだそりゃ」
「昨日の揺れ。やっぱ、ダンジョンの再構成だったらしい」
「入口のシールドは?」
「しらねえ、直接来たみたいだぞ」
うだうだとしている奴らを待って、ゲートを開き周りにあったゴミごと蹴りだす。
「4人チームです。よろしく」
そう言って潜ろうとしたら、聞き覚えのある声が聞こえた。
「社長!」
そう言えば、今のゲートは改良版。
前の奴は、ダンジョン内は移動できたが、ダンジョンの中と外では繋ぐことができなかった。そのため次元管理バージョンで改良したため向こうが見えず黒い渦になる。初めてだと、怖いけれどこっちの方が便利なのだよ。
まぶしくて目を開けると、俺たちをのぞき込んでいる警察官と目が合う。
「君たちが、ダンジョン少年隊かね」
「はい? いや『ダンジョン探検隊』です」
「えっ。ああしっけい。探検隊だね。ケガとかもなさそうだし、こっちで話を聞こうか」
一司は、警官に一応聞いてみる。
「すいません、次の現場に行くので後をお願いします」
「ああ、ごくろうさま。あっ、また消えた……」
ご苦労様と言ったからには、もう良いんだろう。
そう言って潜る。
1つ目の上級ダンジョン前。
「「「「「うわぁ」」」」」
ゲートから這い出して、挨拶する。
「お疲れです。役所からの依頼できました。神崎です」
「ああ、驚いた。ご苦労様です。その猫と犬はなんだね?」
「ああまあ、探査に必要なので、気にしないでください」
「首に巻いた猫は暖かそうだけど。そうだね、救助。えーと2チーム5人と4人だね。よろしく頼むよ」
そう話をしながら、システムにアクセスする。
ダンジョン内の様子は、17階と18階で分かれて、オーガとミノタウロスがおしくらまんじゅうをしているな。
ああ、2チームとも合流したけれど、18階が越えられないのか。
「よし分かった。じゃあ行ってきます」
そう伝えて、ゲートへ潜っていく。
18階から17階への階段が見られる場所。
隠れて様子を窺う者達。
「どうする? あれじゃあ、階段のところは越えられないよ」
「ダンジョンの再構成の後。様子を見ずに、すぐ撤退するべきだったな」
ぼそっと悔しそうに言うが、
「はぁー。それはそうだが。いまさらそんなことを言ってもしようがない」
ため息をつきながら、そう仲間に返答をする。
すると、背後から声が聞こえる。
「そちらのチーム…… 風林火山さんでしたっけ」
「そうです」
「何日の予定で入っていました?」
「いや今日だけで、出る予定でした。クリスマスイブに外に居たくなかっただけで……」
「……一緒か。ということは食料もないですよね」
「そうですね」
皆の顔が、絶望感で沈む。
「あの数。突破できます?」
「あれって、ミノタウロスですよね。叫びあっているのは、向こう側に別のモンスターが居て、蓋をしているので、団子になっている感じですよね」
「待っていれば、抜けませんかね」
「抜けるでしょうが、どのくらいかかるか…… 水と食料が厳しいですよね」
「まあ年末に。がっつりダンジョンに籠もろうなんて、普通は考えませんよね」
と、全員打つ手が思いつかず、うだうだとしていると、
「毎度。役所の方からの依頼で、やってまいりました」
突然そんな声が、近くで発せられる。
「「「「「うわぁ」」」」」
「ああっ。叫ぶから、ミノちゃんが3匹来ちゃった」
と声の主が言った瞬間。
ミノちゃんはばらばらになった。
「詰まっている所は、よろしく」
と言ってなぜか猫と犬を放した。
ほれ行くぞと言うかのように、一目散に階段方向へ走っていく2匹。
要救助者たちは、呆然と見送りながら、
「あれ、良いんですか? ところであなたは? 役所の方からって、怪しい以外ないのですけれど。それと何処から?」
一度にあれこれ聞いて来た。
「ああ、役所からの依頼を受けて。役所の方から来た、特別指定外来種対策会社神崎です。ダンジョンの再構成が起こったので、救助要請が出たのでしょうね。ということで急いでいるので帰りましょう。ゲート。みんなで仲良く手を繋いで、ホイ」
「「「「「うわああ」」」」」
突然渦が空間に。強引に押し込まれた。
まぶしくて、目を薄目にして周りを確認する。
「あっ、外?」
背後で、声がする。さっきの人だ。
「要救助者です。よろしくお願いします」
一司はまたゲートに潜ろうとしたら、警官から、質問が来た。
「君はどこへ?」
「ちょっとダンジョンのつまりを直しに行ってきます。その後は次の現場に行きます」
「はあ? 詰まり? よくわからないけれど、大変だねぇ」
「それじゃあ」
ああ…… また消えた。
その頃、中級ダンジョン前。
「やっと着いた。すいません。特別指定外来種対策会社ですけれど、うちの神崎が来ませんでしたでしょうか?」
「ああ、犬と猫を連れた? 彼なら救助が終わって別の現場に行くって消えたよ」
「もう、社長ったら。次の現場ってどこよ」
「あーちょっと待ってください。……念話が通じないなあダンジョン内か。でもまあ、救助に時間がかかりそうな方が最後だろう。比較的近いし、そっちへ行ってみよう」
「お騒がせしました」
それを見送る警官。
「彼らも大変だなぁ。社長は消えて行ったけど、彼らは走って現場か」
上級ダンジョン18階。
〈フレイヤ。終わった?〉
〈もう少しにゃ。フェンが居るから神言が使えないにゃ〉
そう言って、機嫌が悪そうに尻尾を振っている。
〈わかった〉
ていうか寒いな。フェンの魔法か。
片が着くまで、しばらくぼーっとしていたが、ふと気になってシステムにアクセスする。
あー、キマイラがボスで、深さも50階になっているな。40階かと思っていたのに外れたか。
おっ、フェンが帰って来た。
〈終わったか?〉
〈主、ミノタウロスは終わりました。残りは上の階段に行ってフレイヤが神言を使うと言うことです〉
〈わかった〉
少しすると、うきうきでフレイヤが帰って来た。
〈纏まってくれていると、楽でいいにゃ〉
〈そりゃよかったな。次に行くぞ〉
ゲートを作り、外に出る。
「「「「「うわああ」」」」」
「終わったので次へ行きます。このダンジョン。深さが50階になっているので、チェックが終わるまでは、誰も入れない方がいいですよ」
そう言うと、役場の人かな
「報告しておきます」
そう返事をもらったので、次の上級2件目に移動する。
「それじゃあ」
渦に潜っていく一司を見送る。
「うわ、何度見てもなれないな」
2件目の上級ダンジョン前。
「「「「「うわああ」」」」」
当然みんなは驚き騒ぐ。
「お疲れです。役所からの依頼できました。神崎です。要救助チームが3つでしたよね」
警官と一緒にいた、役所の人間が答えてくれた。
「びっくりした。えーとそうです。3組です。男女4人が1チーム。他は男性5人が2チームです」
「了解です」
ダンジョンにアクセスする。4人チームはずいぶん浅い。5階の端っこで2人ずつに逸れたのか? もう2チームは19階で散けているな。何があったんだ?
「まあいいか、行ってきます」
まず、5階のチームの所へ潜った……
「きゃー。何よ、あんた」
マットを引いた上で、真っ裸な男女が居た。
「ああ、役所からの依頼を受けて来た。特別指定外来種対策会社神崎です。ダンジョンの再構成が起こったので、救助要請が出ています」
そう言ったが、無視して何かわめいている。
「ここの入り口は、私のシールドで、入って来れないはずなのに」
「それは良いですから、服を着てください。彼氏も。もしかして、もう二人も同じですか」
「ああ。多分」
「じゃあ待っていますから。帰る用意をするように。向こうにも言ってください。クリスマスパーティはお開きです」
酒瓶から、料理から色々な物が周りに散乱している。
シールドを張っていたらしいが、ほかに行き場が無くて、潜っていたやつらが見ると、事件でも発生しそうだな。
「うおーい。起きているか。ダンジョンから出ろってさぁ」
「なんだそりゃ」
「昨日の揺れ。やっぱ、ダンジョンの再構成だったらしい」
「入口のシールドは?」
「しらねえ、直接来たみたいだぞ」
うだうだとしている奴らを待って、ゲートを開き周りにあったゴミごと蹴りだす。
「4人チームです。よろしく」
そう言って潜ろうとしたら、聞き覚えのある声が聞こえた。
「社長!」
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