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第七局【新人王編】
4巡目◉喫茶店巡り
しおりを挟むユウの大会優勝を一番喜んだのはアンだった。アンとユウはいつしか『アマチュアが親しみやすい競技麻雀講師となる』という同じ夢を目指す相棒になっていたので、その第一歩として挑戦したユウの競技麻雀界デビュー戦が最高の結果だったことを誰よりも喜んだ。
(ユウさんは自分のすべきことをしてしっかりと成果を上げてきた。私はどうしよう)
アンは実は進学より就職を考えていた。喫茶店で働いてみたいなと。
雀荘と言えばコーヒーはつきものだ。なので本格的に美味しいコーヒーを自分で淹れれるようになってみたい。そんなことを考えていた。
大学に行って経済学を学ぶ事とかも考えたが、そういうのはユウに任せた方が間違いないような気がしてそれはやめることにした。
(それより私は美味しいコーヒーを出せるようになろう。それに、働くって事に憧れもあるし)自分で働いて、お金を貰う。その大人たちは当たり前にやってる事にアンはとっても興味があったのだ。
(うん、私は就職して喫茶店で修行しよう。それで、お金を稼ぎながら麻雀大会にも参加してユウさんと一緒に実績を残してって、時が来たらユウさんと一緒に麻雀教室を始めよう。美味しいコーヒーの出る評判の麻雀教室にするんだ!)
やりたいことが決まったアンはそれからと言うもの時間があれば喫茶店巡りをしてコーヒーを飲み比べた。
どこで働くべきか。1番美味しいコーヒーを出す所はどこか。
ユウと一緒に叶えたい二人の夢に向かってアンもまた動き出していたのだった。
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