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第一局【女子高生雀士集結編】
13巡目◉香織の秘録
しおりを挟むドキュメントという事は記録を残す必要があると気づいた香織は密かに麻雀部のことをノートに記した。
××年××月××日
今日は真実が麻雀を語ってたのが印象に残った。麻雀は気合いだと。真実らしいなと思ったし、それは一つの事実でもあると私も思う。
気合いの乗って無い時はどんないい牌が来ても活かせない。少しリードしててもあっという間に溶かしてしまう。
技術より先にまず力ありきだと真実は言いたいんだと思った。
技術を捻じ伏せる気合いの乗ったパワー麻雀を真実からは学んで行こうと私は思ってる。
私は彼女達になにか教えてあげれるのかな。
私だけの取り柄ってなんだろう。自分らしい麻雀とは何なのかをまず見つけ出す所からか…。
生涯雀士への道は険しいものになりそうです。
××年××月××日
今日は顧問のスグルさんと麻雀をした。正直、怖かった。あんなに優しそうなお兄さんなのにゲームが始まったら真剣な顔になって。ちょっと格好いいとも思ったけど、スグルさんのリーチの声は私の身体を強張らせた。麻雀してて恐怖を感じたのは初めて。スグルさんのリーチに私は1枚も押せなかった。お願い、流れて… って願って降りるしか出来なかった。
あの迫力はなんなんだろう。
あれが、職人。プロの麻雀の力ってことなのかな。だとしたら、かなわない。
もっと強くならなきゃ。もっと。心を強く。
香織は文章を書くのは苦ではなかったためむしろ毎日の楽しみとしてこの【香織の秘録】を書き続けた。
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