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因縁に決着をつける吸血少女
武器の新調
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光の家から帰ってきた日。私は夜からログインしていた。結局、光の家にいる間にアプデ内容を調べる暇などなかったので、今日初めて知る事になる。まぁ、そんな事になったのは、主に自分のせいなのだけど。
「さてと、何々……防具装備箇所の増加とアクセサリー装備数の増加。スキルの追加。スキルの微調整。テイムモンスターの進化先の追加。生産系スキルで作れるものの追加。クエストの追加。NPCとモンスターのAI向上か。エリア追加は無し。でも、次のアプデで追加予定と。私にも関係していそうなアプデではあるかな」
「あれ? ハクちゃん、久しぶりだね」
屋敷から出た瞬間にアク姉と鉢合わせた。倉庫に行こうとしていたみたい。
「ん? ああ、アク姉。この三日間は光の家で過ごしてたから」
「そうなの? ああ、連休中だから?」
「うん。おばさんとおじさんが帰省して家にいないかったから」
「ふ~ん……ん? つまり二人きり?」
「うん」
「なるほど……つまり、お赤飯か」
アク姉が真剣な表情でそう言った。
「お母さんも作ってたけど、そういう時に作るものじゃないよね。お祝い事とかでは作るけど」
「大人の階段を登ったらお祝いでしょ。でも、まだ早くない? 二人とも、まだ子供でしょ。ちゃんと時期を待ってからにしなさい」
「…………」
「そうだよね。お母さんが作っちゃったって事は、時既に遅しなんだよね。でも、そういう事にかまけちゃ駄目だよ」
「何でうちの家族はデリカシーがないの……」
「そんな気まずそうにしている方が嫌じゃない。お父さんとか気まずそうな顔してそう」
そう言いながら、アク姉が後ろから抱きしめてくる。そして、お父さんに関しては、完全に的中していた。
「私としては、光ちゃんが妹になるのは大歓迎だしね。つばちゃんも姉になったし、うちの姉妹は最強だよ」
「みず姉は?」
「へ?」
「みず姉は、そういう人いないの?」
そう訊くと、アク姉は目を逸らしていた。
「いないの?」
「まぁね……」
「皆は?」
「まぁ、色々あるって事」
「?」
アク姉が何を言っているのか分からないけど、まぁ色々とあるのだろう。まさか、六人で付き合っているとかではないと思うけど。そうなったら、一気に姉が五人増える事になる。それはそれで面白いかもしれない。
「白ちゃんは、光ちゃんを大事にすれば良いんだよ。それじゃあ、私は、そろそろ行くね。装備が整うまで、あまり探索はしないようにね」
「分かってるよ。またね」
ここでアク姉とは別れた。私は家畜の世話をした後に、ラングさんのお店に向かった。武器が出来ているというメッセージが届いていたからだ。
「こんばんは。遅くなってすみません」
「どちらかというと、俺の方の台詞なんだがな。まずは、双剣だ」
そう言って出された双剣は、双血剣と同じ白と黒の刀身をした武器だけど、鍔がなくなっている。隠密双刀の雰囲気が残っているって感じかな。
────────────────────
月光の黒百合:月の光を吸収する血液の刀身を持つ短剣。黒い百合の意匠が彫られている。【攻撃力超上昇】【HP超吸収】【高速投擲】【形状変化(血液)】【斬首】【魔斬】【月光の護り】【修復】【黒百合の一刺し】【共鳴】
陽光の白百合:太陽の光を吸収する血液の刀身を持つ短剣。白い百合の意匠が彫られている。【攻撃力超上昇】【MP超吸収】【高速投擲】【形状変化(血液)】【斬首】【魔斬】【陽光の護り】【修復】【白百合の一刺し】【共鳴】
────────────────────
「【高速投擲】は名前の通り投げた時の速度が上がる。
【斬首】は、首を攻撃した時に確定でクリティカルを与える。
【魔斬】は、【退魔】の上位互換だ。魔法で発生した事象を打ち消す事が出来る。ただ、耐久値を大きく消費するから気を付けろ。
【月光の護り】は、月の光を吸収して常時速度上昇の効果を発動する。
【陽光の護り】は、太陽の光を吸収して常時攻撃力上昇の効果を発動する。前よりもバフの種類は減ったが、その分効力は高い。
【黒百合の一刺し】は、MPを消費してランダムで状態異常を与える。
【白百合の一刺し】は、味方に刺せば回復、霊系モンスターに刺せば大ダメージになる」
思ったよりも色々と変わった。光と闇も纏わせられるようになったから、属性関係は削除したみたい。それに隠密双刀で解放しないと使えなかった【月光】と【陽光】がパッシブで使えるようになっていた。バフの種類は減るけど、普通に有り難い。
「アカリの嬢ちゃんが白い百合と黒い百合をくれてな。良かったら使ってくれと」
「へぇ~、確かに結構強いですよね。ランダムってところが厳しそうですけど、白百合の方は回復も出来ますし。まぁ、味方を攻撃しないといけないから、使いどころが難しいそうですけど」
「まぁ、そうだな。だが、霊系モンスターに対しては、雑魚であれば、ほぼ一撃で倒せるくらいになるらしい。ボス相手でもかなり強いだろうな」
「なるほど。それは助かりますね」
この前の邪聖教司祭の亡霊みたいなのと戦う時に、かなり強い効果になると思う。
「これって、私も回復します?」
「一応、対象には入っているが、そこまで効果があるわけじゃないから頼りにしすぎない方が良いぞ」
「分かりました」
メインウェポンとなる新しい双剣の白百合と黒百合を血液に仕舞う。
「本当に血の中に仕舞うんだな」
「はい。便利ですよ」
「まぁ、だろうな」
そう言ってから、ラングさんは次の武器を取り出す。それは、二振りの刀だ。
「こっちは、かなり苦戦したぞ。どこから見つけてきたんだ?」
「貰い物です」
「そうか」
────────────────────
竜狩刀・血式:竜を狩るための刀。触れた血液に竜特効効果を付与する。本来の力は封印されている。【攻撃力超上昇】【耐久力超上昇】【血液伝播】【血液吸収】【竜狩】【獣狩】【斬首】【修復】
人斬り・血式:人を斬るための刀。触れた血液に人特効効果を付与する。本来の力は封印されている。【攻撃力超上昇】【耐久力超上昇】【血液伝播】【血液吸収】【人斬】【獣狩】【致命斬首】【修復】
────────────────────
「【血液伝播】は、血液に刀に備わった力を伝播させるものだ。
【血液吸収】は刀が血を吸うらしい。
【竜狩】は竜特効。
【人斬】は人特効。
【獣狩】は獣特効。
【致命斬首】は、首を斬った際に即死させるという効果だ。正直、これらがどこまで作用するのかは分からん。実際に試してくれ」
「分かりました」
「ああ。まぁ、正直なところ、こっちに関しては、俺はほぼ何も出来ていないからな」
「どういう事ですか?」
「この二振りを嬢ちゃんに合わせるために、修理に霊血晶と竜血晶という素材を使ったんだ。これは刀身を見れば分かる」
そう言われたので、両方とも刀身を出してみる。すると、金属の刀身に赤いひび割れのような線が走っていた。ボロボロという印象はなく、触れるものを全て斬り裂きそうな刃だった。
「刀身を直した時には、既にこの追加効果で固まっていた。俺でも変える事は出来ない。そして、一番の問題が、未だに封印されているという事だ。そのせいで、空いているはずの二つ分の追加効果も入れられなかった」
「つまり、封印されているのは追加効果に入るものって事ですね」
「ああ。これに関しては俺の問題か嬢ちゃんの問題かが分からん」
ラングさんの技術不足か、私がこの二振りを使って何かを成さないといけないのか。ここが分からないと封印の解き方は分からないという事かな。
「取り敢えず、使い続けて変わらないか確かめてみます」
「頼む。正直、俺としては、もっと出来た事があると思うんだがな……一つだけ心当たりもある」
「そうなんですか?」
「ああ、未だ見つかっていない金属であるヒヒイロカネとアダマンチウムが関係していると思うんだ」
「見つかっていないのに、あるって事は分かるんですか?」
「ああ。【鍛冶】を育てているプレイヤーのみが受けられるクエストで示唆される。あり得ない話ではないだろう?」
「確かに……」
師匠と永正さんが使っていた刀という事もあるので、かなりレアな素材を使っていてもおかしくはない。
「それじゃあ、しばらくお預けの可能性もありますね」
「ああ。だが、まだ確定じゃない。そっちでも意識しておいてくれ」
「はい。覚えてたら」
「まぁ、そうだな」
その後、ラングさんに費用を払って、竜狩刀と人斬りを血の中に仕舞う。一瞬、血を持っていかれる感覚があった。これが、【血液吸収】かな。でも、完全に血の中に入ったら止んだので気にしないで良いと思う。
「それじゃあ、ありがとうございました」
「おう。また来てくれ」
「はい」
武器の新調は終わったけど、防具とアクセサリーがまだなので、今日も図書館で過ごしていった。
「さてと、何々……防具装備箇所の増加とアクセサリー装備数の増加。スキルの追加。スキルの微調整。テイムモンスターの進化先の追加。生産系スキルで作れるものの追加。クエストの追加。NPCとモンスターのAI向上か。エリア追加は無し。でも、次のアプデで追加予定と。私にも関係していそうなアプデではあるかな」
「あれ? ハクちゃん、久しぶりだね」
屋敷から出た瞬間にアク姉と鉢合わせた。倉庫に行こうとしていたみたい。
「ん? ああ、アク姉。この三日間は光の家で過ごしてたから」
「そうなの? ああ、連休中だから?」
「うん。おばさんとおじさんが帰省して家にいないかったから」
「ふ~ん……ん? つまり二人きり?」
「うん」
「なるほど……つまり、お赤飯か」
アク姉が真剣な表情でそう言った。
「お母さんも作ってたけど、そういう時に作るものじゃないよね。お祝い事とかでは作るけど」
「大人の階段を登ったらお祝いでしょ。でも、まだ早くない? 二人とも、まだ子供でしょ。ちゃんと時期を待ってからにしなさい」
「…………」
「そうだよね。お母さんが作っちゃったって事は、時既に遅しなんだよね。でも、そういう事にかまけちゃ駄目だよ」
「何でうちの家族はデリカシーがないの……」
「そんな気まずそうにしている方が嫌じゃない。お父さんとか気まずそうな顔してそう」
そう言いながら、アク姉が後ろから抱きしめてくる。そして、お父さんに関しては、完全に的中していた。
「私としては、光ちゃんが妹になるのは大歓迎だしね。つばちゃんも姉になったし、うちの姉妹は最強だよ」
「みず姉は?」
「へ?」
「みず姉は、そういう人いないの?」
そう訊くと、アク姉は目を逸らしていた。
「いないの?」
「まぁね……」
「皆は?」
「まぁ、色々あるって事」
「?」
アク姉が何を言っているのか分からないけど、まぁ色々とあるのだろう。まさか、六人で付き合っているとかではないと思うけど。そうなったら、一気に姉が五人増える事になる。それはそれで面白いかもしれない。
「白ちゃんは、光ちゃんを大事にすれば良いんだよ。それじゃあ、私は、そろそろ行くね。装備が整うまで、あまり探索はしないようにね」
「分かってるよ。またね」
ここでアク姉とは別れた。私は家畜の世話をした後に、ラングさんのお店に向かった。武器が出来ているというメッセージが届いていたからだ。
「こんばんは。遅くなってすみません」
「どちらかというと、俺の方の台詞なんだがな。まずは、双剣だ」
そう言って出された双剣は、双血剣と同じ白と黒の刀身をした武器だけど、鍔がなくなっている。隠密双刀の雰囲気が残っているって感じかな。
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月光の黒百合:月の光を吸収する血液の刀身を持つ短剣。黒い百合の意匠が彫られている。【攻撃力超上昇】【HP超吸収】【高速投擲】【形状変化(血液)】【斬首】【魔斬】【月光の護り】【修復】【黒百合の一刺し】【共鳴】
陽光の白百合:太陽の光を吸収する血液の刀身を持つ短剣。白い百合の意匠が彫られている。【攻撃力超上昇】【MP超吸収】【高速投擲】【形状変化(血液)】【斬首】【魔斬】【陽光の護り】【修復】【白百合の一刺し】【共鳴】
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「【高速投擲】は名前の通り投げた時の速度が上がる。
【斬首】は、首を攻撃した時に確定でクリティカルを与える。
【魔斬】は、【退魔】の上位互換だ。魔法で発生した事象を打ち消す事が出来る。ただ、耐久値を大きく消費するから気を付けろ。
【月光の護り】は、月の光を吸収して常時速度上昇の効果を発動する。
【陽光の護り】は、太陽の光を吸収して常時攻撃力上昇の効果を発動する。前よりもバフの種類は減ったが、その分効力は高い。
【黒百合の一刺し】は、MPを消費してランダムで状態異常を与える。
【白百合の一刺し】は、味方に刺せば回復、霊系モンスターに刺せば大ダメージになる」
思ったよりも色々と変わった。光と闇も纏わせられるようになったから、属性関係は削除したみたい。それに隠密双刀で解放しないと使えなかった【月光】と【陽光】がパッシブで使えるようになっていた。バフの種類は減るけど、普通に有り難い。
「アカリの嬢ちゃんが白い百合と黒い百合をくれてな。良かったら使ってくれと」
「へぇ~、確かに結構強いですよね。ランダムってところが厳しそうですけど、白百合の方は回復も出来ますし。まぁ、味方を攻撃しないといけないから、使いどころが難しいそうですけど」
「まぁ、そうだな。だが、霊系モンスターに対しては、雑魚であれば、ほぼ一撃で倒せるくらいになるらしい。ボス相手でもかなり強いだろうな」
「なるほど。それは助かりますね」
この前の邪聖教司祭の亡霊みたいなのと戦う時に、かなり強い効果になると思う。
「これって、私も回復します?」
「一応、対象には入っているが、そこまで効果があるわけじゃないから頼りにしすぎない方が良いぞ」
「分かりました」
メインウェポンとなる新しい双剣の白百合と黒百合を血液に仕舞う。
「本当に血の中に仕舞うんだな」
「はい。便利ですよ」
「まぁ、だろうな」
そう言ってから、ラングさんは次の武器を取り出す。それは、二振りの刀だ。
「こっちは、かなり苦戦したぞ。どこから見つけてきたんだ?」
「貰い物です」
「そうか」
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竜狩刀・血式:竜を狩るための刀。触れた血液に竜特効効果を付与する。本来の力は封印されている。【攻撃力超上昇】【耐久力超上昇】【血液伝播】【血液吸収】【竜狩】【獣狩】【斬首】【修復】
人斬り・血式:人を斬るための刀。触れた血液に人特効効果を付与する。本来の力は封印されている。【攻撃力超上昇】【耐久力超上昇】【血液伝播】【血液吸収】【人斬】【獣狩】【致命斬首】【修復】
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「【血液伝播】は、血液に刀に備わった力を伝播させるものだ。
【血液吸収】は刀が血を吸うらしい。
【竜狩】は竜特効。
【人斬】は人特効。
【獣狩】は獣特効。
【致命斬首】は、首を斬った際に即死させるという効果だ。正直、これらがどこまで作用するのかは分からん。実際に試してくれ」
「分かりました」
「ああ。まぁ、正直なところ、こっちに関しては、俺はほぼ何も出来ていないからな」
「どういう事ですか?」
「この二振りを嬢ちゃんに合わせるために、修理に霊血晶と竜血晶という素材を使ったんだ。これは刀身を見れば分かる」
そう言われたので、両方とも刀身を出してみる。すると、金属の刀身に赤いひび割れのような線が走っていた。ボロボロという印象はなく、触れるものを全て斬り裂きそうな刃だった。
「刀身を直した時には、既にこの追加効果で固まっていた。俺でも変える事は出来ない。そして、一番の問題が、未だに封印されているという事だ。そのせいで、空いているはずの二つ分の追加効果も入れられなかった」
「つまり、封印されているのは追加効果に入るものって事ですね」
「ああ。これに関しては俺の問題か嬢ちゃんの問題かが分からん」
ラングさんの技術不足か、私がこの二振りを使って何かを成さないといけないのか。ここが分からないと封印の解き方は分からないという事かな。
「取り敢えず、使い続けて変わらないか確かめてみます」
「頼む。正直、俺としては、もっと出来た事があると思うんだがな……一つだけ心当たりもある」
「そうなんですか?」
「ああ、未だ見つかっていない金属であるヒヒイロカネとアダマンチウムが関係していると思うんだ」
「見つかっていないのに、あるって事は分かるんですか?」
「ああ。【鍛冶】を育てているプレイヤーのみが受けられるクエストで示唆される。あり得ない話ではないだろう?」
「確かに……」
師匠と永正さんが使っていた刀という事もあるので、かなりレアな素材を使っていてもおかしくはない。
「それじゃあ、しばらくお預けの可能性もありますね」
「ああ。だが、まだ確定じゃない。そっちでも意識しておいてくれ」
「はい。覚えてたら」
「まぁ、そうだな」
その後、ラングさんに費用を払って、竜狩刀と人斬りを血の中に仕舞う。一瞬、血を持っていかれる感覚があった。これが、【血液吸収】かな。でも、完全に血の中に入ったら止んだので気にしないで良いと思う。
「それじゃあ、ありがとうございました」
「おう。また来てくれ」
「はい」
武器の新調は終わったけど、防具とアクセサリーがまだなので、今日も図書館で過ごしていった。
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