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高く光へ昇り深く闇へ沈む吸血少女

【雷足】の使用感

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 夕食とお風呂を済ませて、再びログインした私は、ファーストタウンで軽く買い物をした後、ギルドエリアの畑に来ていた。私が来たからか、レインが泉の方から畑にやって来る。

「果物の木を買ってきたよ。後、野菜の種と飼葉の種もいくつか」

 果物は、普通にフィールドとかに生えている果物の木だ。野菜の方は、売っていたものを適当に買っている。飼葉は、エレクが食べるかなっていうと、これから飼う家畜達用にと思って買っておいた。

『やった! そうだ。アカリさんが言ってたけど、野菜から種は作れないって』
「まぁ、さすがに、そこまで都合良くはいかないか。取り敢えず、どこに植えたい?」
『えっとね……』

 レインの指示に従って、植えていく。夕方に無駄に広げておいて正解だった。それでも、畑の方が余ったけど。
 割と色々な果物の木を買ってきたけど、ちゃんと育つか心配だ。レインの水のおかげで、作物に少なからず変化はあるだろうし。

「何か異変があったら、教えてね」
『うん』

 レインは、ニコニコで水を撒いている。楽しそうなのは良い事だ。色々な農作業をしたから、【農作】のレベルもメキメキと上がった。ランク1という事もあるかもだけど。

────────────────────────

ハク:【武芸千般Lv5】【双刀Lv23】【双剣Lv94】【刀Lv12】【吸血牙Lv18】【武闘術Lv55】【始祖の吸血鬼Lv18】【血液武装Lv78】【影装術Lv22】【大地操作Lv22】【水氷操作Lv18】【眷属(大蝙蝠)Lv19】【空力Lv28】【天眼Lv24】【索敵Lv16】
控え:【三叉槍Lv2】【魔法才能Lv52】【水魔法才能Lv23】【支援魔法才能Lv45】【増血促進Lv23】【血液収納Lv9】【血液感知Lv37】【炎装術Lv1】【水氷装術Lv15】【操風Lv1】【雷装術Lv1】【防影Lv28】【HP強化Lv95】【MP強化Lv68】【神腕Lv30】【物理防御強化Lv74】【魔法防御強化Lv55】【神脚Lv82】【器用さ強化Lv74】【運強化Lv91】【身体能力強化Lv50】【視覚強化Lv82】【遠見Lv10】【聴覚強化Lv91】【遠耳Lv7】【嗅覚強化Lv6】【犬嗅覚Lv12】【味覚強化Lv8】【食感強化Lv8】【触覚強化Lv6】【温感強化Lv6】【顎強化Lv48】【執行者Lv94】【堅牢Lv10】【神速Lv29】【雷足Lv1】【軽業Lv53】【身軽Lv50】【予測Lv15】【毒耐性Lv43】【麻痺耐性Lv31】【呪い耐性Lv1】【沈黙耐性Lv4】【暗闇耐性Lv1】【怒り耐性Lv8】【眠り耐性Lv1】【混乱耐性Lv51】【気絶耐性Lv5】【鋭牙Lv12】【犬牙Lv5】【突撃Lv20】【水鉄砲Lv2】【竜王血Lv29】【竜鱗Lv16】【毒牙Lv11】【毒生成Lv10】【腐食Lv13】【暴食Lv55】【暴飲Lv28】【血狂いLv2】【狂気Lv22】【蓄積Lv36】【超音波Lv27】【怨念Lv41】【夜霧化Lv16】【魔気Lv28】【聖人Lv31】【聖血Lv39】【第六感Lv39】【農作Lv40】【畜産Lv1】【木こりLv1】【調教Lv51】【統率Lv8】【霊峰霊視Lv6】【登山Lv17】【言語学Lv64】【古代言語学Lv15】【現代言語学Lv10】
SP:655

────────────────────────

 しっかりと【畜産】が取れた。それに加えて、【木こり】というスキルも手に入った。

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【畜産】:家畜の世話に補正が入り、上質な素材が手に入りやすくなる。

【木こり】:斧を使った木の伐採により素材が多く手に入る。

────────────────────────

 木は色々なところで使うだろうし、念のため取っておいた。斧は、【血液武装】で用意出来るし。

「さてと、目的のスキルも手に入ったし、私は行くね」
『うん! いってらっしゃい』
「行ってきます」

 レインの頭を撫でてあげた後、スノウとエレクの事も撫でてあげてから、刀刃の隠れ里に向かった。今日は、ソルさんは来ていないみたい。師匠の家に行ってノックすると、すぐに師匠が出て来る。

「いらっしゃい。早速、稽古にする?」
「よろしくお願いします」

 いつも通り開けた場所に来て、互いに向き合う。私は、月影を抜いて、自分の手を噛み、【血液武装】で刀にする。師匠は、狐面を付けて準備した。
 深呼吸をしてから、【雷足】を使って高速移動を使う。

「ふぁっ!?」
「あらまぁ」

 高速で壁に向かって突っ込む事になった。でも、壁に直撃する前に、謎のブレーキが掛かったので、【夜霧化】を意識的に発動して霧となってダメージを無効化した。今が夜で助かった。

「じゃじゃ馬じゃん!」
「何か分からないけど、油断はいけないわよ」
「!!」

 こんな状況でも、師匠は遠慮しない。師匠の一撃を弾いて、【雷足】で距離を取る。今度は、さっきみたいに壁に突っ込む事はなかった。それでも速度は異常に速い。使いこなすのは、結構難しそうだ。パッシブ効果だけだった【執行者】とは大違いだ。
 青狐面になった師匠が、一気に距離を詰めてきた。師匠の攻撃を防ぎつつ、【雷足】をどうしたら使いこなせるか考える。幸い【第六感】のおかげで、それを考える余裕が生まれている。
 師匠の攻撃を防ぎながら、検証した結果、【雷足】は出力調整が可能という事が分かった。速度に関しては、自分の素の速度に上乗せする形になるので、高速移動に【雷足】を乗せると、凄い速度になる。謎のブレーキに関しては、恐らく空気の壁にぶつかっているのだと思う。
 やろうと思えば超えられるとは思うけど、ここで試すと危なそうなのでやめた。出力調整の方は、勘でどうにかなった。一応、青狐面の師匠に追いつけるくらいの速度にはなっていた。
 しかし、一つ困った事があって、基本的に直線での移動でしか【雷足】が使えなかった。曲がる時には、カクカクと曲がる必要がある。そのせいで、師匠に追いついても、すぐに撒かれてしまった。
 そういう事も含めて、温泉で生気を吸われながら反省会を始める。ついでに、【水氷操作】や【操風】などの温泉でも安全にレベル上げもしていく。

「新しい事をしていたみたいだけど、まだまだね」
「でも、師匠の速度には追いつきました」
「まっすぐしか移動出来ない時点で駄目駄目よ。方向転換もぎこちない。もっと工夫しなさい」
「工夫って言っても……あっ、もしかしたら……」
「そうそう自分で試行錯誤するのも修行のうち」

 さすがに、何でもかんでも教えてくれるってわけじゃないみたい。でも、私でも思い付いた事があるから、後で試してみないと。

「【刀】の方もまだまだね」
「うっ……」
「頑張りなさい」
「は~い」

 そんな風に師匠と過ごしてから、雪原に移動した。草原よりも、こっちの方が修行に良いと思ったからだ。雪血姫の装具に着替えて、装備スキルを普段使いしないものにして、それらのレベル上げをする。
 その中で【雷足】の実験をする。私がしようとしているのは、ブレーキの掛け方。いつもは、地面に擦りつけるようにして、ブレーキを掛けているけど、これを【空力】で行う。壁に足を着ける形で止まれるのではという考えだ。
 雷を足に纏わせて、高速移動をする。そして、【空力】で空中に壁を作って着地する事が出来た。地面でのブレーキよりも、遙かに止まりやすい。

「【空力】の有効活用法見つけられた。でも、一度だけなんだよね。一回一回地面に足を着けないといけないから、そこだけ気を付けるっと。後は、普通に走ってみるかな」

 【雷足】を発動させた状態で、普通に走る。いつもよりも速く走れるけど、それは直線的な動きだけだ。弧を描くような動きは、やっぱり無理そう。

「でも、使いこなせれば、かなり良いかも。速度重視で動く私にはぴったり」

 そのまま雪兎などを狩りながら、普段使いしないスキルのレベル上げをしていく。その中で一つ分かった事があった。【操風】の弱さだ。風を操る【操風】は、突風を吹かせるくらいしか出来ず、攻撃手段として使えない。動きを一時的に止める事は出来るけど、本当に一時的なものでしかない。師匠に言われた通り、試行錯誤していかないとかな。
 夏休みという事もあり、ちょっと夜更かしをしてレベル上げを進めていった。
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