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星たちの行方 19
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もちろん配置の後列にはアンキロス公爵やアケルナー父もいた。
民間の人達も剣こそ持ってる人は少ないけど、鍬とか角材とか持ってて…結構物騒だよね。
周りには松明とかも焚かれてて、押し合いみたいな口論してる場面もあったりで、一触即発の事態になってる。
「下がれーっ!下がるんだッ!!これ以上の行為は武力行使と見なすぞ!!」
「お前達がいくら訴えても、何もならんっ!!直ぐに街へと戻るんだ!!」
「皆さん、速やかに退去して下さーいッ!!」
それぞれの騎士団が皇宮の周りを囲んで、民間人が入れないように壁を造ってた。
でもそれがまた、集まった人達を逆なでしてるんだろうね…。
「うるせぇっ!!あんたらがシリウスを貶めたんだろうがッ!あんたらだって散々シリウスに助けて貰っといてよぉっ!!」
「そうだッ!!シリウスは俺達平民の希望の星なんだぞっ!!」
「貴族なんかクソ喰らえっ!!俺達を見捨てて逃げただろうがぁっ!!」
「シリウスだけが俺達を助けてくれたんだ!!帝国の英雄をあんな風に扱うなんてッ!!恥を知れぇっ!!」
「貴方がたは自分達さえ良ければそれでいいんだっ!!」
「そうよっ!シリウスが居なければ帝国が滅びてたのよ!?なのにっ、女性というだけで報奨も爵位も取り消すなんで…信じられないわっ!!非道過ぎよっ!!」
「そうだそうだーー!!」
多少事実の行き違いはあるけど、みんなの言葉を聞いて思わず胸が熱くなった。
ごめんなさい。みんなの気持ちを、考えてなかった訳じゃないけど…私にも譲れないものがあったから…。
こんなにも思ってもらえて嬉しい。
私がこれまでやってきた事って、無駄じゃなかったんだ。
ここまで認めてもらえる事が嬉しくて、泣きそうなくらい心に響いた。
私はただ、その過程での精一杯の手助けしかできなかったのに…。
ちょうど小競り合いしてた騎士団達と、群衆の境目くらいの場所。広場の門前で風魔法を使いながら、ゆっくり降下していく。
「何だっ?!急に…突風がっ!」
「─っ!おいっ!上を見ろっ!!あれはっ!!」
「上から、人がっ!!」
「誰かが!降りて来るぞっ?!」
「避けろっ!!」
どちらが先に気づいたのかわからないけど、その声にその場に居たみんなが上を見上げてた。
「おぉっ!あれはまさしく…神の使いだ…」
「いや、あの仮面は…シリウス?」
「シリウス准伯爵様っ!!」
「シリウス卿かっ!?ようやく現れたかっ!!」
「えぇ!シリウスぅ!?どこ?どこなの!?」
「上だ!!…空から、降りてきてるっ!!」
騎士団と民間人も口々に声を上げて、私が降りて来る光景を見上げてる。
こんなにも人がいるのに、みんな息を呑んだみたいにその瞬間だけシーンと静まり返ってた。
風が小さな竜巻のように地面から巻き上がって、マントと亜麻色の髪を揺らしながら、自然と空いた空間にゆっくりと着地した。
「待たせたな…」
群衆と騎士団達との一触即発の間を割るように、着地した。
周りのみんなはその光景を固唾を飲んで見守ってたけど、その後に一気に歓声が湧いた。
「「「「「わあぁぁぁーー!!!」」」」」
デネボラやアヌを倒した時なんて比にならないくらい、大歓声が沸き起こってる。
「うおぉぉッ!!シリウスっ!!」
「待ってたぞっ!!我らの英雄ッッ!!」
「シリウスっーー!!」
まさかここまで熱狂的な歓迎ぶりに、私の方がびっくりしちゃって思わず振り返って周りを見渡しちゃったよ!
「「「シリウス!シリウス!シリウスッ!!」」」
「ありがとうっ!シリウス様!あなたのおかげで助かったわ!!」
「女性なのになんて素敵なの~!」
「きゃー!!カッコいいー!!シリウス様、こっち向いて~!!」
もう収集つかなくて大変な事になってる。まるでトップアイドルが突然現れたみたいになってる。
群衆が一気に押し寄せて来そうになったから、身体強化使って目の前にあった皇宮の門の上に飛び乗った。
そのまま群衆と騎士団の境目に向けて、両手広げて風魔法を使って小さな竜巻を起こした。
「うわっ~!」
「なんだっ!?また突風か??」
「急に、風がっ!」
竜巻が治まるとみんなちょっと落ち着いたみたいで、辺りを見渡してざわざわし始めてる。
「みんな、落ち着いて聞いてくれっ!!」
こんな時、メガホンとかほしいなぁ。拡張器とかあればもっと便利なんだけど…。
一応声張り上げてるけど、手前くらいにしか聞こえてないよね。それでも訴えるように話し続けた。
前の人から後ろの人へと次々伝えてくれてるみたいで、しばらくしたらざわつきも嘘みたいに治まった。
もちろん配置の後列にはアンキロス公爵やアケルナー父もいた。
民間の人達も剣こそ持ってる人は少ないけど、鍬とか角材とか持ってて…結構物騒だよね。
周りには松明とかも焚かれてて、押し合いみたいな口論してる場面もあったりで、一触即発の事態になってる。
「下がれーっ!下がるんだッ!!これ以上の行為は武力行使と見なすぞ!!」
「お前達がいくら訴えても、何もならんっ!!直ぐに街へと戻るんだ!!」
「皆さん、速やかに退去して下さーいッ!!」
それぞれの騎士団が皇宮の周りを囲んで、民間人が入れないように壁を造ってた。
でもそれがまた、集まった人達を逆なでしてるんだろうね…。
「うるせぇっ!!あんたらがシリウスを貶めたんだろうがッ!あんたらだって散々シリウスに助けて貰っといてよぉっ!!」
「そうだッ!!シリウスは俺達平民の希望の星なんだぞっ!!」
「貴族なんかクソ喰らえっ!!俺達を見捨てて逃げただろうがぁっ!!」
「シリウスだけが俺達を助けてくれたんだ!!帝国の英雄をあんな風に扱うなんてッ!!恥を知れぇっ!!」
「貴方がたは自分達さえ良ければそれでいいんだっ!!」
「そうよっ!シリウスが居なければ帝国が滅びてたのよ!?なのにっ、女性というだけで報奨も爵位も取り消すなんで…信じられないわっ!!非道過ぎよっ!!」
「そうだそうだーー!!」
多少事実の行き違いはあるけど、みんなの言葉を聞いて思わず胸が熱くなった。
ごめんなさい。みんなの気持ちを、考えてなかった訳じゃないけど…私にも譲れないものがあったから…。
こんなにも思ってもらえて嬉しい。
私がこれまでやってきた事って、無駄じゃなかったんだ。
ここまで認めてもらえる事が嬉しくて、泣きそうなくらい心に響いた。
私はただ、その過程での精一杯の手助けしかできなかったのに…。
ちょうど小競り合いしてた騎士団達と、群衆の境目くらいの場所。広場の門前で風魔法を使いながら、ゆっくり降下していく。
「何だっ?!急に…突風がっ!」
「─っ!おいっ!上を見ろっ!!あれはっ!!」
「上から、人がっ!!」
「誰かが!降りて来るぞっ?!」
「避けろっ!!」
どちらが先に気づいたのかわからないけど、その声にその場に居たみんなが上を見上げてた。
「おぉっ!あれはまさしく…神の使いだ…」
「いや、あの仮面は…シリウス?」
「シリウス准伯爵様っ!!」
「シリウス卿かっ!?ようやく現れたかっ!!」
「えぇ!シリウスぅ!?どこ?どこなの!?」
「上だ!!…空から、降りてきてるっ!!」
騎士団と民間人も口々に声を上げて、私が降りて来る光景を見上げてる。
こんなにも人がいるのに、みんな息を呑んだみたいにその瞬間だけシーンと静まり返ってた。
風が小さな竜巻のように地面から巻き上がって、マントと亜麻色の髪を揺らしながら、自然と空いた空間にゆっくりと着地した。
「待たせたな…」
群衆と騎士団達との一触即発の間を割るように、着地した。
周りのみんなはその光景を固唾を飲んで見守ってたけど、その後に一気に歓声が湧いた。
「「「「「わあぁぁぁーー!!!」」」」」
デネボラやアヌを倒した時なんて比にならないくらい、大歓声が沸き起こってる。
「うおぉぉッ!!シリウスっ!!」
「待ってたぞっ!!我らの英雄ッッ!!」
「シリウスっーー!!」
まさかここまで熱狂的な歓迎ぶりに、私の方がびっくりしちゃって思わず振り返って周りを見渡しちゃったよ!
「「「シリウス!シリウス!シリウスッ!!」」」
「ありがとうっ!シリウス様!あなたのおかげで助かったわ!!」
「女性なのになんて素敵なの~!」
「きゃー!!カッコいいー!!シリウス様、こっち向いて~!!」
もう収集つかなくて大変な事になってる。まるでトップアイドルが突然現れたみたいになってる。
群衆が一気に押し寄せて来そうになったから、身体強化使って目の前にあった皇宮の門の上に飛び乗った。
そのまま群衆と騎士団の境目に向けて、両手広げて風魔法を使って小さな竜巻を起こした。
「うわっ~!」
「なんだっ!?また突風か??」
「急に、風がっ!」
竜巻が治まるとみんなちょっと落ち着いたみたいで、辺りを見渡してざわざわし始めてる。
「みんな、落ち着いて聞いてくれっ!!」
こんな時、メガホンとかほしいなぁ。拡張器とかあればもっと便利なんだけど…。
一応声張り上げてるけど、手前くらいにしか聞こえてないよね。それでも訴えるように話し続けた。
前の人から後ろの人へと次々伝えてくれてるみたいで、しばらくしたらざわつきも嘘みたいに治まった。
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