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終末…その後  5

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 結局その日もアルファルドとイチャイチャして終わった。 
 
 色んな物事から解放された今は何もしたくない。
 とにかく欲望の赴くまま、ダラダラとアルファルドにくっつきながら用意された自分の部屋で過ごしてた。

 アルファルド曰く、リタさんとベッテルさんには私が重篤状態で看病してるって説明してるんだって。
 まだ女だったってのは話してないらしく、わざわざ私の了承を得てから話そうとしてくれてるみたい。
 だからこんなに長い時間誰も訪ねてこないのか、って納得した。
 ご飯はアルファルドの部屋まで運んでもらって、そこで一緒に食べたし、お風呂も全然動けるのにアルファルドがお姫様抱っこしてそこまで運んでくれて…い、一緒に入って…洗ってもらったんだけど……それだけはさすがに恥ずかしかった。自分で出来るって言ったのに、私の意識がない間もこうやって介抱してくれてたらしく…もう最高に居たたまれない気分だったよ。

 
 私があの場で倒れた後、すぐハイポーション飲ませてくれて、周りの制止も振り切ってここまで連れて来てくれたんだって。

「…で、あの集団は一体何なの?」

 また次の日の朝、自分の部屋の窓の外からドラコニス公爵家の門の前を見てる。昨日はそれどころじゃなかったし、アルファルドとの時間をとにかく邪魔されたくなくて見て見ぬふりをしてた。
 結構離れてるけど、遮る物もないからよく見えるよ。門前にはかなり沢山の人で溢れ返ってて、それを門番で雇ってる人達が止めたり話し合ったりしてる。

 目覚めた時から何か騒がしいと思ってたけど、この群衆のせいだったんだよね。
 公爵家以外の周りの建物は、デネボラとアヌのせいでめちゃくちゃに壊されてるのに、このドラコニス公爵邸だけは私の渡したあの魔道具が発動してて、全くの無傷。
 ちゃんと防御壁が展開してくれたみたい。

「…あれは、お前の安否を心配する者達の集まりだ」
 
「え…?私??」
 
 ちゃんと服着たアルファルドが、腕組んで窓の外を眺めながら頷いてる。
 
「…俺がシリウス卿をここに連れて来た事は、周知の事実だからな。…お前に助けられた者達がそれを聞きつけて、あの様に門の前でずっと待っている」

 もう、アトリクスがシリウスだったのはバレバレで…、その辺りはリタさんやベッテルさんにも説明してるって。
 もちろん二人共物凄く驚いてたらしいけど、その後泣いてたって聞いた。
 私も黙ってた事を謝ったら、どうやら違うらしく…今までの色んな事に感謝して泣いてたらしい…。それ聞いて私も涙ぐんじゃったよ。
 
「そ…っか。んー…困ったなぁ、この格好で出る訳にもいかないしな…」

 私もようやく服に着替えたけど、やっぱり女物の服はまだないから、用意してもらってたアトリクス用の服を捲くって着てる。
 
「…放っておけばいい。…シリウス卿は療養中だと言い続けている。…それでもああして待ってるんだ」

 まだ窓の外見ながら、何故か不機嫌そうに低い声で話してるアルファルド。





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