292 / 392
ラストステージ 11
しおりを挟む
‘
禍々しいくらい邪悪なオーラを撒き散らしてるアヌは、その容姿とは違ってとても天使だったなんて想像もつかない。
さっきまで光の剣だったのに、今度は漆黒に輝いてる。アヌ戦は一度しか攻略してないけど、ここからが本番だ。
《目障りだっ!!消えろぉぉっ!!》
ぶち切れてるアヌがさっき魔法を放ったアルファルドを攻撃しようとしてる。
両足で地面がめり込むくらい蹴って、物凄いスピードでアルファルドに襲いかかってきた。
私はすかさずデュランダルを構えて、アルファルドの前を遮って行く手を阻んだ。
ガッキィィーンッッ!!
「──ッ!」
刃と刃が打つかり合って一瞬火花が散った。
私に覆いかぶさるくらい物凄い力でアヌが迫ってきてる。身体強化最大にして踏ん張ってた私の足も数cmくらい地面にめり込んだ。
「シリウス卿っ!」
アルファルドが心配そうに叫んでるけど、攻防を繰り広げてる私には気にしてる余裕はなかった。
その間にアルファルドが後方で魔力を練ってるのがわかる。
私はなるべくアルファルドが攻撃しやすいようにアヌの注意を引き付けた。
《おのれッ、超越者めッ!!昔も、今も何故我の邪魔をするっ!!》
ググッと漆黒の刃が迫ってきて、腕が持ってかれそうなくらい力が強い。
でも押し切られたら私が殺られちゃうから、もう強化を全開にしてどうにか踏ん張った。
アヌの身体の中心に赤いプラズマが集まり出してる。しかも急速に。
やっぱり、アルファルドって凄い。
魔法センスがずば抜けてるよ!!
この前の暗黒竜戦とは比べ物にならないくらい、魔法を放つ速度が早い。
アヌは私に憎しみが集中してるのか、アルファルドの魔法に気づいてない。
『ごちゃごちゃうっせーんだよ』
仮面越しに、アヌに向かって話した。
《何ぃっ!》
剣と剣の狭間でギリギリと見合いながら、鬱憤の溜まってた私は憂さを晴らすように、アヌにこれでもかって悪態をついた。
『お前がさっさと消えろよ!なんで出てきたのか知らねぇけど、出番間違えてんだよっ!!』
《きっ、さまぁぁ!!》
私の言葉が通じてるのか、アヌの怒りはMAXになったみたい。
更にドス黒いオーラを振り撒いて、剣を離して天に向かって唾をまき散らしながら吠えてる。
レグルス様やアケルナーやリゲルはどうにか落下場所から起き上がってるのが見えた。
その間にアルファルドの魔法が完成したのか、アヌの中心が眩いくらい赤く光り輝いてる。
『メテオ・フレア』
私は瞬時にアヌから離れて自分の周りに無属性魔法を展開した。
《ガァアアァァァ!!》
アヌの腹の中心部が爆発して、血や肉片が辺りに飛び散ってる。
アルファルドはっ!?
あのメテオフレアは物凄く魔力消費が大きい。この前も一発で重度の魔力枯渇状態になってた。
咄嗟に後ろを振り返ってアルファルドの様子を確認した。
「はぁ…、くっ…」
やっぱり苦しそうに胸を押さえて片膝ついてたけど、こうなる事がわかってたからか、自分で持参してたハイポーションを取り出して一気に飲み干してた。
良かった…。
凄い…凄いよ…!…アルファルドっ!!
《ガッ!…ハァッ!》
口から血を流して破裂した腹の部分を押さえてるアヌがふらついてヨロケてる。
このチャンスを逃しちゃダメだっ!!
私はデュランダルをすぐさま構え直して、足に強化掛けてトップスピードでアヌに向かった。
治癒魔法かけさせる暇を与えないように、アヌに攻撃を仕掛けてく。
《グッ!!ガァアッ!!》
両手で構えたデュランダルで腕、腹、背中、足…様々な角度から次々アヌを斬りつけていく。
******************************
ここまで読んで頂き、ありがとうございます!!沢山のエールを頂き喜びを噛み締めております!
もちろん貴重なお時間をさいて読んでもらえるだけで、筆者はとっても嬉しいです!!
禍々しいくらい邪悪なオーラを撒き散らしてるアヌは、その容姿とは違ってとても天使だったなんて想像もつかない。
さっきまで光の剣だったのに、今度は漆黒に輝いてる。アヌ戦は一度しか攻略してないけど、ここからが本番だ。
《目障りだっ!!消えろぉぉっ!!》
ぶち切れてるアヌがさっき魔法を放ったアルファルドを攻撃しようとしてる。
両足で地面がめり込むくらい蹴って、物凄いスピードでアルファルドに襲いかかってきた。
私はすかさずデュランダルを構えて、アルファルドの前を遮って行く手を阻んだ。
ガッキィィーンッッ!!
「──ッ!」
刃と刃が打つかり合って一瞬火花が散った。
私に覆いかぶさるくらい物凄い力でアヌが迫ってきてる。身体強化最大にして踏ん張ってた私の足も数cmくらい地面にめり込んだ。
「シリウス卿っ!」
アルファルドが心配そうに叫んでるけど、攻防を繰り広げてる私には気にしてる余裕はなかった。
その間にアルファルドが後方で魔力を練ってるのがわかる。
私はなるべくアルファルドが攻撃しやすいようにアヌの注意を引き付けた。
《おのれッ、超越者めッ!!昔も、今も何故我の邪魔をするっ!!》
ググッと漆黒の刃が迫ってきて、腕が持ってかれそうなくらい力が強い。
でも押し切られたら私が殺られちゃうから、もう強化を全開にしてどうにか踏ん張った。
アヌの身体の中心に赤いプラズマが集まり出してる。しかも急速に。
やっぱり、アルファルドって凄い。
魔法センスがずば抜けてるよ!!
この前の暗黒竜戦とは比べ物にならないくらい、魔法を放つ速度が早い。
アヌは私に憎しみが集中してるのか、アルファルドの魔法に気づいてない。
『ごちゃごちゃうっせーんだよ』
仮面越しに、アヌに向かって話した。
《何ぃっ!》
剣と剣の狭間でギリギリと見合いながら、鬱憤の溜まってた私は憂さを晴らすように、アヌにこれでもかって悪態をついた。
『お前がさっさと消えろよ!なんで出てきたのか知らねぇけど、出番間違えてんだよっ!!』
《きっ、さまぁぁ!!》
私の言葉が通じてるのか、アヌの怒りはMAXになったみたい。
更にドス黒いオーラを振り撒いて、剣を離して天に向かって唾をまき散らしながら吠えてる。
レグルス様やアケルナーやリゲルはどうにか落下場所から起き上がってるのが見えた。
その間にアルファルドの魔法が完成したのか、アヌの中心が眩いくらい赤く光り輝いてる。
『メテオ・フレア』
私は瞬時にアヌから離れて自分の周りに無属性魔法を展開した。
《ガァアアァァァ!!》
アヌの腹の中心部が爆発して、血や肉片が辺りに飛び散ってる。
アルファルドはっ!?
あのメテオフレアは物凄く魔力消費が大きい。この前も一発で重度の魔力枯渇状態になってた。
咄嗟に後ろを振り返ってアルファルドの様子を確認した。
「はぁ…、くっ…」
やっぱり苦しそうに胸を押さえて片膝ついてたけど、こうなる事がわかってたからか、自分で持参してたハイポーションを取り出して一気に飲み干してた。
良かった…。
凄い…凄いよ…!…アルファルドっ!!
《ガッ!…ハァッ!》
口から血を流して破裂した腹の部分を押さえてるアヌがふらついてヨロケてる。
このチャンスを逃しちゃダメだっ!!
私はデュランダルをすぐさま構え直して、足に強化掛けてトップスピードでアヌに向かった。
治癒魔法かけさせる暇を与えないように、アヌに攻撃を仕掛けてく。
《グッ!!ガァアッ!!》
両手で構えたデュランダルで腕、腹、背中、足…様々な角度から次々アヌを斬りつけていく。
******************************
ここまで読んで頂き、ありがとうございます!!沢山のエールを頂き喜びを噛み締めております!
もちろん貴重なお時間をさいて読んでもらえるだけで、筆者はとっても嬉しいです!!
3
お気に入りに追加
323
あなたにおすすめの小説
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉。節約令嬢、書籍化進行中
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
契約結婚!一発逆転マニュアル♡
伊吹美香
恋愛
『愛妻家になりたい男』と『今の状況から抜け出したい女』が利害一致の契約結婚⁉
全てを失い現実の中で藻掻く女
緒方 依舞稀(24)
✖
なんとしてでも愛妻家にならねばならない男
桐ケ谷 遥翔(30)
『一発逆転』と『打算』のために
二人の契約結婚生活が始まる……。
きみは運命の人
佐倉 蘭
恋愛
青山 智史は上司で従兄でもある魚住 和哉から奇妙なサイト【あなたの運命の人に逢わせてあげます】を紹介される。
和哉はこのサイトのお陰で、再会できた初恋の相手と結婚に漕ぎ着けたと言う。
あまりにも怪しすぎて、にわかには信じられない。
「和哉さん、幸せすぎて頭沸いてます?」
そう言う智史に、和哉が言った。
「うっせえよ。……智史、おまえもやってみな?」
※「偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎」のExtra Story【番外編】です。また、「あなたの運命の人に逢わせてあげます」「お見合いだけど、恋することからはじめよう」のネタバレも含みます。
※「きみは運命の人」の後は特別編「しあわせな朝【Bonus Track】」へと続きます。
人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる