285 / 392
ラストステージ 4
しおりを挟む
‘
皇宮前ではベガからの伝達を聞いたのか、前線部隊が武器を構え出して身構えてる。
ただみんな信じられないみたいで、まだ攻撃してこない堕天使アヌをただ見てるだけだった。
今のうちにどんどん攻撃していかないと!
騎士団長クラスが一人ずつ倒されてったら、もうおしまいだよ!?
さすがに裏ボスまで出てくると思わなかったから、この情報までは皆と共有してなかった。
《以前と違い…随分と人間は衰えた。脆弱になったものだ…》
アヌからは結構離れてるのに、また頭に直接響く声が聞こえてくる。
「何かを…語りかけているのか?」
「話してる言葉がわからんな」
「えぇ。声は聞こえるのですが…、話している意味が理解できませんな」
皇宮前の前線で構えてるポルックス公爵やアケルナー父が口々に話してるけど、みんなはこの言葉が聞こえても理解出来ないみたい。
「あれは…おそらく古代語です。しかも相当昔の癖のあるものですね。話している内容までは聴き取れませんが…」
「フォッフォッ、そうじゃの。旧世界時代より更に前に使われていた言葉じゃの」
前線にエルナト先生とアヴィオール学長が話してる。
前のダンジョンで聞いた古代語と似てる。
直接頭に語りかけてるのに、翻訳まではしてくれないんだ…。
デネボラと違って、てっきりみんなわかってるのかと思ってたけど。
私も屋根伝いに走って来てて、前線のすぐ近くまでやって来てる。
みんなが色々と疑心暗鬼になってるから、そこですかさずレグルス様が纏めるように声を張り上げた。
「先程ベガ卿から説明があったように、あの天使は偽りの姿だ!みな騙されず、あの魔界王同様心して立ち向かうようにっ!!」
さっきと違ってポラリスもちゃんと歩いてるから、またハイポーション飲ませたんだね。
ま、ここで飲ませてなかったら悪いけどただの馬鹿だよ。人類の危機にまだ確執だ何だって意味わかんない事言ってるなら、本格的に見捨てようかと思ってたし。
崩れた白亜の皇宮前の広場に、騎士団の面々も集まり出してる。
四方を囲むように、皇宮の真ん前にはレグルス様率いるアカデミアチーム、少し離れた左右には魔法騎士団と帝国騎士団の先鋭チーム、後方にはアカデミアの教授達と魔法師団の面々がズラリと構えてる。
さっきは私が出てったから見れなかったけど、レグルス様にはいざという時に陰から守ってる、厳選された護衛騎士達が周りにいるから、多少の事じゃケガとかしないだろうけど。
《ふははっ、これから何をしようと言うのだ?こんな虫けらみたいなちっぽけな力で、我に適うとでも思っているのか?》
また直接頭に響く声が聞こえてる。
他の面々も聞こえてるけど、意味が理解出来ないからどうしようもない。
でも、ある意味理解出来なくて良かったのかもね。
この堕天使アヌってホント最悪だから。見た目だけなら神々しいのに、性格はかなり惨忍だからね。
バカにしたように鼻で笑って、言葉通り虫けらでも見るような皮肉な表情でこっちを見下ろしてる。
「何を言ってるのかわからんが、あの態度から馬鹿にされてるのは見当がつくぞっ!」
「えぇ。そんな雰囲気が伝わって来ますな…」
「悪魔だろうが天使だろうが、殲滅あるのみっ!!」
ポルックス公爵やアケルナー父に、傲慢な態度に触発されたアンキロス公爵までも剣を構えた。
私も屋根伝いに移動してようやく皇宮前の時計台の上まで戻ってきた。
さてと、これが本当のラストステージだね!
皇宮前ではベガからの伝達を聞いたのか、前線部隊が武器を構え出して身構えてる。
ただみんな信じられないみたいで、まだ攻撃してこない堕天使アヌをただ見てるだけだった。
今のうちにどんどん攻撃していかないと!
騎士団長クラスが一人ずつ倒されてったら、もうおしまいだよ!?
さすがに裏ボスまで出てくると思わなかったから、この情報までは皆と共有してなかった。
《以前と違い…随分と人間は衰えた。脆弱になったものだ…》
アヌからは結構離れてるのに、また頭に直接響く声が聞こえてくる。
「何かを…語りかけているのか?」
「話してる言葉がわからんな」
「えぇ。声は聞こえるのですが…、話している意味が理解できませんな」
皇宮前の前線で構えてるポルックス公爵やアケルナー父が口々に話してるけど、みんなはこの言葉が聞こえても理解出来ないみたい。
「あれは…おそらく古代語です。しかも相当昔の癖のあるものですね。話している内容までは聴き取れませんが…」
「フォッフォッ、そうじゃの。旧世界時代より更に前に使われていた言葉じゃの」
前線にエルナト先生とアヴィオール学長が話してる。
前のダンジョンで聞いた古代語と似てる。
直接頭に語りかけてるのに、翻訳まではしてくれないんだ…。
デネボラと違って、てっきりみんなわかってるのかと思ってたけど。
私も屋根伝いに走って来てて、前線のすぐ近くまでやって来てる。
みんなが色々と疑心暗鬼になってるから、そこですかさずレグルス様が纏めるように声を張り上げた。
「先程ベガ卿から説明があったように、あの天使は偽りの姿だ!みな騙されず、あの魔界王同様心して立ち向かうようにっ!!」
さっきと違ってポラリスもちゃんと歩いてるから、またハイポーション飲ませたんだね。
ま、ここで飲ませてなかったら悪いけどただの馬鹿だよ。人類の危機にまだ確執だ何だって意味わかんない事言ってるなら、本格的に見捨てようかと思ってたし。
崩れた白亜の皇宮前の広場に、騎士団の面々も集まり出してる。
四方を囲むように、皇宮の真ん前にはレグルス様率いるアカデミアチーム、少し離れた左右には魔法騎士団と帝国騎士団の先鋭チーム、後方にはアカデミアの教授達と魔法師団の面々がズラリと構えてる。
さっきは私が出てったから見れなかったけど、レグルス様にはいざという時に陰から守ってる、厳選された護衛騎士達が周りにいるから、多少の事じゃケガとかしないだろうけど。
《ふははっ、これから何をしようと言うのだ?こんな虫けらみたいなちっぽけな力で、我に適うとでも思っているのか?》
また直接頭に響く声が聞こえてる。
他の面々も聞こえてるけど、意味が理解出来ないからどうしようもない。
でも、ある意味理解出来なくて良かったのかもね。
この堕天使アヌってホント最悪だから。見た目だけなら神々しいのに、性格はかなり惨忍だからね。
バカにしたように鼻で笑って、言葉通り虫けらでも見るような皮肉な表情でこっちを見下ろしてる。
「何を言ってるのかわからんが、あの態度から馬鹿にされてるのは見当がつくぞっ!」
「えぇ。そんな雰囲気が伝わって来ますな…」
「悪魔だろうが天使だろうが、殲滅あるのみっ!!」
ポルックス公爵やアケルナー父に、傲慢な態度に触発されたアンキロス公爵までも剣を構えた。
私も屋根伝いに移動してようやく皇宮前の時計台の上まで戻ってきた。
さてと、これが本当のラストステージだね!
2
お気に入りに追加
322
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
腹黒上司が実は激甘だった件について。
あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。
彼はヤバいです。
サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。
まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。
本当に厳しいんだから。
ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。
マジで?
意味不明なんだけど。
めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。
素直に甘えたいとさえ思った。
だけど、私はその想いに応えられないよ。
どうしたらいいかわからない…。
**********
この作品は、他のサイトにも掲載しています。
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
運命の歯車が壊れるとき
和泉鷹央
恋愛
戦争に行くから、君とは結婚できない。
恋人にそう告げられた時、子爵令嬢ジゼルは運命の歯車が傾いで壊れていく音を、耳にした。
他の投稿サイトでも掲載しております。
鬼畜なエロゲ世界にモブ転生!?このままだと鬱ENDらしいので、ヒロイン全員寝取ってハピエン目指します!
ぽんぽこ@書籍発売中!!
ファンタジー
「助けて、このままじゃヒロインに殺される……!!」
気が付いたら俺はエロゲーム世界のモブキャラになっていた。
しかしこのエロゲー、ただヒロインを攻略してエッチなことを楽しむヌルいゲームではない。
主人公の死=世界の崩壊を迎える『ハイスクール・クライシス』というクソゲーだったのだ。
ついでに俺がなっちまったのは、どのルートを選んでも暗殺者であるヒロインたちに殺されるモブキャラクター。このままではゲームオーバーを迎えるのは確定事項。
「俺は諦めねぇぞ……トワりんとのハッピーエンドを見付けるまでは……!!」
モブヒロインの家庭科教師に恋した俺は、彼女との幸せな結末を迎えるルートを探すため、エロゲー特有のアイテムを片手に理不尽な『ハイクラ』世界の攻略をすることにした。
だが、最初のイベントで本来のエロゲー主人公がとんでもないことに……!?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
【完結】転生したら少女漫画の悪役令嬢でした〜アホ王子との婚約フラグを壊したら義理の兄に溺愛されました〜
まほりろ
恋愛
ムーンライトノベルズで日間総合1位、週間総合2位になった作品です。
【完結】「ディアーナ・フォークト! 貴様との婚約を破棄する!!」見目麗しい第二王子にそう言い渡されたとき、ディアーナは騎士団長の子息に取り押さえられ膝をついていた。王子の側近により読み上げられるディアーナの罪状。第二王子の腕の中で幸せそうに微笑むヒロインのユリア。悪役令嬢のディアーナはユリアに斬りかかり、義理の兄で第二王子の近衛隊のフリードに斬り殺される。
三日月杏奈は漫画好きの普通の女の子、バナナの皮で滑って転んで死んだ。享年二十歳。
目を覚ました杏奈は少女漫画「クリンゲル学園の天使」悪役令嬢ディアーナ・フォークト転生していた。破滅フラグを壊す為に義理の兄と仲良くしようとしたら溺愛されました。
私の事を大切にしてくれるお義兄様と仲良く暮らします。王子殿下私のことは放っておいてください。
ムーンライトノベルズにも投稿しています。
「Copyright(C)2021-九十九沢まほろ」
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる