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二人の想い 5
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結局、収集が付かないまま講義が始まって……、アルファルド、私、リリー、オクタン……の順で並んで講義を受けることに。
うーん、なんだかカオスだな……
講義終わってアルファルドが早速私を外に呼び出して、どうにか二人きりになろうとするんだけど、リリーが着いて来るから二人きりになれなくてイライラしてる。
「アトリクス、貴方って凄いわっ! わたくし、アルファルド様が話す声を初めて聞いたの! わたくしが話しかけても一切無視で、校外実技演習でもペアでも単独行動しかしていませんし、誰とも一言も喋らなかったのですもの……」
「へぇ……、そっかぁ……」
アカデミアの庭園のベンチで、アルファルドに思いっきり抱きしめられながら、隣で困ったように話してるリリー。
え……? な、なんなの……、この状況。
私にどうしろと……
「今日貴方が現れて、アルファルド様がとても生き生きされてるわ! わたくしも貴方のような存在になりたいのだけど……」
はぁ……、とため息ついてるリリー。
いや、悩み相談するなら、せめて本人のいないところでしてほしいんだけど。
その想い人が私を離そうとしないのに、リリーはまるで気にしてないみたいで、もう意味がわからない。
「いや……ちょっと待てっ! とりあえず、アルファルド! お前は、一体何してんだよ!」
「…お前と、離れたくない……」
「なっ……!」
隣で横から抱きしめられて、あの神秘的なオッドアイで横から見つめられるとドキドキしちゃって困る。
相変わらずのイケメン振りで、こんな状況なのに目が離せない。
「アトリクス……」
片手が頬に伸びてきて、私の頬を撫でてる。
私も久々に会ってこの美貌に魅入っちゃうよ。しかも、こんなに愛しさ全開って顔されたら、心臓が追いつかない。
我慢の限界なのか、もう状況関係なくアルファルドがゆっくり綺麗な顔を近づけて来てる。
はい、ストーップ!!
すぐ近くまで迫ったアルファルドの顔を、真っ赤な顔して手で止めた。
「お前、いい加減にしろって!」
アルファルドには悪いけど、もうキスしないって決めてる。それに、そうじゃなくても今は駄目でしょ!?
「あら、どうして止めたの? わたくしは別に構わないわ」
「はっ??」
突然言われた言葉の意味が分からず、その状態のまま顔だけリリーの方に向ける。
「貴方がたがどんな関係でも気にしないわ。それに、見ていても目を奪われるくらい素敵ですもの」
「や……、え……、何??」
私達を見てにっこりと微笑んでるリリーに疑問しか浮かんでこない。
えっと、どういうつもりなの?
「愛妾や男妾なんて貴族の間では普通よ? そんなもの気にしていたら結婚なんてできないわ。特に王族は恋愛するなんて不可能に近いし、物語のお姫様のように幸せな結婚なんてできないの……」
悲しそうな顔で本音を漏らしてるけど、強かなのか愁傷なのか迷うとこだな。
とりあえずアルファルドを引き離して、スッと立ち上がった。俯いてるリリーの方を見る。
「あのなぁ……、俺とアルファルドは友達関係だし、じゃなくても俺には愛妾だなんだってそんな考えは無理だ! それに、幸せってのは、待ってるものでもやってくるものでもなく、自分から掴み取るものだ! 初めから諦めてる奴に、幸せな結婚なんてできる訳ないだろ!?」
一気に捲し立てるように話した。
私だって貴族の子女だし、リリーの気持ちも良くわかるよ。
でもさ、だからって何もしないで親の言いなりになって人生を棒に振るなんて、私にはできない。
結局、収集が付かないまま講義が始まって……、アルファルド、私、リリー、オクタン……の順で並んで講義を受けることに。
うーん、なんだかカオスだな……
講義終わってアルファルドが早速私を外に呼び出して、どうにか二人きりになろうとするんだけど、リリーが着いて来るから二人きりになれなくてイライラしてる。
「アトリクス、貴方って凄いわっ! わたくし、アルファルド様が話す声を初めて聞いたの! わたくしが話しかけても一切無視で、校外実技演習でもペアでも単独行動しかしていませんし、誰とも一言も喋らなかったのですもの……」
「へぇ……、そっかぁ……」
アカデミアの庭園のベンチで、アルファルドに思いっきり抱きしめられながら、隣で困ったように話してるリリー。
え……? な、なんなの……、この状況。
私にどうしろと……
「今日貴方が現れて、アルファルド様がとても生き生きされてるわ! わたくしも貴方のような存在になりたいのだけど……」
はぁ……、とため息ついてるリリー。
いや、悩み相談するなら、せめて本人のいないところでしてほしいんだけど。
その想い人が私を離そうとしないのに、リリーはまるで気にしてないみたいで、もう意味がわからない。
「いや……ちょっと待てっ! とりあえず、アルファルド! お前は、一体何してんだよ!」
「…お前と、離れたくない……」
「なっ……!」
隣で横から抱きしめられて、あの神秘的なオッドアイで横から見つめられるとドキドキしちゃって困る。
相変わらずのイケメン振りで、こんな状況なのに目が離せない。
「アトリクス……」
片手が頬に伸びてきて、私の頬を撫でてる。
私も久々に会ってこの美貌に魅入っちゃうよ。しかも、こんなに愛しさ全開って顔されたら、心臓が追いつかない。
我慢の限界なのか、もう状況関係なくアルファルドがゆっくり綺麗な顔を近づけて来てる。
はい、ストーップ!!
すぐ近くまで迫ったアルファルドの顔を、真っ赤な顔して手で止めた。
「お前、いい加減にしろって!」
アルファルドには悪いけど、もうキスしないって決めてる。それに、そうじゃなくても今は駄目でしょ!?
「あら、どうして止めたの? わたくしは別に構わないわ」
「はっ??」
突然言われた言葉の意味が分からず、その状態のまま顔だけリリーの方に向ける。
「貴方がたがどんな関係でも気にしないわ。それに、見ていても目を奪われるくらい素敵ですもの」
「や……、え……、何??」
私達を見てにっこりと微笑んでるリリーに疑問しか浮かんでこない。
えっと、どういうつもりなの?
「愛妾や男妾なんて貴族の間では普通よ? そんなもの気にしていたら結婚なんてできないわ。特に王族は恋愛するなんて不可能に近いし、物語のお姫様のように幸せな結婚なんてできないの……」
悲しそうな顔で本音を漏らしてるけど、強かなのか愁傷なのか迷うとこだな。
とりあえずアルファルドを引き離して、スッと立ち上がった。俯いてるリリーの方を見る。
「あのなぁ……、俺とアルファルドは友達関係だし、じゃなくても俺には愛妾だなんだってそんな考えは無理だ! それに、幸せってのは、待ってるものでもやってくるものでもなく、自分から掴み取るものだ! 初めから諦めてる奴に、幸せな結婚なんてできる訳ないだろ!?」
一気に捲し立てるように話した。
私だって貴族の子女だし、リリーの気持ちも良くわかるよ。
でもさ、だからって何もしないで親の言いなりになって人生を棒に振るなんて、私にはできない。
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