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冒険者編 7

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 月日は更に過ぎ、私はようやく14歳になった。

 その間に冒険者レベルも順調に上がって、今ではBランク!イェ~イ!!

 一年で3つもランクが上がるのって異例みたいで、シリウスの名前は冒険者の間ではかなり有名になってた。
 ただ、もうこれ以上ランクを上げるつもりはないんだよね。高ランク冒険者はがあるからさ。

 名声って面ではランクを上げたほうがもちろんいいけど、上がれば上がるほど色々面倒なことになって自由がなくなっちゃうんだ。
 私にはこのくらいで丁度いい。

 シリウスは基本単独行動だけど、たまにタウリやエルナト先生も様子をみて加勢してくれる。
 タウリは暇さえあれば様子を見に来るし、エルナト先生もこの前の遺跡の件で色々聞かれて…私がまだ遺跡があるダンジョンを知ってるって思ってるみたいだね。
 確かに知ってるのは知ってるんだけど、後で疑われるのも嫌だから小出しにしていこうと思ってるよ。












 
「いよいよ14歳。この年にスタンピードが起こる…」

 自分の家の机に向き合って記憶を取り戻した時に書いたノートを見ながら呟いた。

 基本的に主人公ポラリスが魔法アカデミアに遅れて入学するところから始まるゲームだから、それ以前の話や出来事は人物ごとのエピソードでしか出てこない。
 私がこの事を知ってるのは、エルナト先生がもう一つの属性を発現したことに起因してる。
 ペラペラとページを捲って、自分で書いたメモのある事柄を読んでる。

「ここで先生は土属性も発現…スタンピードでの功績も称えられ、アカデミアの教授として抜擢される…か…」

 ここでの出来事はサイトの一文だけで終わってる。
 でも現実は違うから…。
 スタンピード魔物の大量発生は数十年に一度、必ず起きる。
 エルナト先生との授業でもスタンピードは学習した。
 主に被害状況とか発生したモンスター、それに周期的に発生するってことだけで、スタンピードが起こる原因や範囲は未だに不明みたい。

 たぶん私も冒険者としてギルドから要請されるだろうな。
 まだBランクだから強制じゃないけど。

 この時に魔法アカデミアの教授も何人か参加してて、その内一人が不幸にも帰らぬ人になってしまう。
 その空席を埋めるようにエルナト先生が教授として収まることになるんだ。
 
「フル装備にして、残りのロストアイテムを回収してこないと……あと、今のうちに闇市であのアイテムも手に入れないと間に合わない」

 メモ紙にこれからやる事をどんどん書いてく。
 さすがにスタンピードの正解な日にちまではわからない。でも今すぐとか近い日にちではなかったはず。

「よしっ、急ごう!」

 あっ、闇市行くのにお金も用意しないとね。
 この国のお金は1G、10G、100G、1000Gまでのコインがある。
 1Gよりしたのお金もあるけど、平民しか使わない。
 それも1D、10Dがあって1円、10円くらいの価値で存在してる。
 今回は大量にお金を使うから100Gと1000Gコインを準備しとかないと。
 あのアイテムを買うにはたぶん冒険者ギルドの口座のお金じゃ足りないから、ミラ名義の預金からも引き出さないとなぁ。
 てことはまずケイドに手紙で連絡してそれから…。

 うーん、ひとまず手続きの準備しないとね。

 
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