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スタンピード編 6
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割と標高の高い山にいるから城下の様子が良くわかる。
目を凝らして見るとすでに首都の目の前までモンスターが湧いてて、その後方の山あいからは更に大量のモンスターがゴゴゴゴオォォーーと地響きをたてて、雪崩のように押し寄せてる。
まさにスタンピードだね。
今回のスタンピードはゴブリンとオークの2種族によるものみたい。
数千…いや、おそらく万の位にまで達しているかもしれない。
私が行った村や集落なの住民たちは避難壕と呼ばれるシェルターに避難してるはず。
避難壕とは前回のスタンピードを教訓に各地に造られた避難場所のこと。大体は洞窟を利用して造られてて、多少の事では壊れたりはしない仕組みになってるからとりあえずは安心。
ただ、これから何日で終息するのか検討もつかない。
犠牲者の数も考えると身体が震える思いだけど、ここで立ち止まるわけにも行かないから。
風魔法を体にまとって、木の上を飛びながら移動してく。
途中モンスターと応戦している冒険者達にも遭遇した。まだ首都まで遠い場所にいるからB級以下の冒険者だね。
「次から次に湧いてくるぞ!」
「やってらんねー!」
3人でチームを組んでるのか、武器を使ってる戦士の他に魔法を使ってる冒険者もいる。
「いけ!」
《ウォーターランス!》
矢のように尖った水の槍が一斉にモンスターに突き刺さった。
数匹は致命傷を負って倒したけど、何匹かは傷つきながらも襲いかかってきてる。
魔法も無限じゃないから。
魔力が尽きれば生命に危険を及ぼす恐れもある。
「くっ!、もう何発も打てないわ!撤退しましょう!」
魔法使いの女性が叫ぶけどもう間に合わなかった。
冒険者達の周りをホブゴブリン達が囲んでる。
「俺が囮になるからお前ら逃げろ!!」
「なっ…!ジャック、馬鹿言うなッ!」
「そうよ!一人でカッコつけないでよ!」
背中合わせで口々に言い合ってるけど状況は変わってない。
飛びかかってくるホブゴブリン達に何とか応戦してるけど絶体絶命の状態。
「グッ…ここまでか……」
「ふふっ、死ぬ時は…一緒よ…」
「何いってんだよ!」
あんまり冒険者を助けることはしたくないんだけど…彼らのプライドも傷つけるし、冒険者として死ぬことを誇りに思ってる連中もいるから気は進まないんだけどさ。
見ちゃったからには助けない訳にもいかないし。
背中に帯剣してた鞘から剣を抜いて、風魔法の勢いを借りてホブゴブリン達を剣で一掃した。
「グッギャアァ!」
「ヒギャアッ!」
応戦してた背後から攻撃するのは後味が悪いけど、非常だから細かい事は言っていられない。
背中を切られたホブゴブリン数匹は真っ二つになって絶命した。
「ヒッ!な、なんだ…!?」
「あ……あなたは、シリウス!?」
「た、助かった~」
文句を言われるかとも思ったけど、3人とも安心しているようで良かった。
3人を一瞥してからすぐにまた剣を構えた。
体を強化して足元に風魔法を発生させてから勢いをつけて瞬時にモンスターの急所を突いて倒していく。
このゲームの良い所はモンスターはかなりの上位種にならないと魔法攻撃をしてこないってトコ。
人間が四大元素しか魔法が使えなくなったのと同時に、モンスター達の魔法も退化したと教わった。
あらかた周りにいたホブゴブリン達を倒し終えて、次の場所に向けて飛び立った。
「待ってくれ、シリウス!…まだ礼もしてない!」
「助かったぞ!ありがたい!」
「ありがとうシリウス!この恩は絶対忘れないわ!!」
時間がないからとりあえず手を上げてその場を後にした。
また風魔法と強化を併用して木々をすり抜けながら、大量発生している首都方面へと急ぐ。
少しずつ疲れが出てきたかな?
魔力はまだまだ余裕があるんだけど、肉体的な疲れが徐々に蓄積してる感じ。
こんな時にステータスが見れると便利なんだけど。
記憶が戻った時に“ステータスオープン”とか唱えてみたけど、何にも起こらなかったし…。
まあ今では感覚でHPやMPの減り具合も大体わかるから、それはエルナト先生とタウリっていう偉大な師匠達のおかげだと思う。
段々と移動する木々が少なくなってきて、首都へと近づいているのがわかる。
さっき発生していたスタンピードの大群もついに城下の前まで移動して、遠目からだけどモンスターと人間達の激しい攻防が繰り広げられているのが見えてる。
あれはポルックス公爵家の騎士団かな?
途中の木の上で休憩して、ポーションを取り出して一気に飲み干した。
身体がカァーッと熱くなって体力が全回復する。
ここからは消耗戦だから、出し惜しみしていると殺られてしまう。
まだ帝国騎士団が到着してないように見えるから、集まった冒険者達と公爵家の騎士団との耐久力が試される。
割と標高の高い山にいるから城下の様子が良くわかる。
目を凝らして見るとすでに首都の目の前までモンスターが湧いてて、その後方の山あいからは更に大量のモンスターがゴゴゴゴオォォーーと地響きをたてて、雪崩のように押し寄せてる。
まさにスタンピードだね。
今回のスタンピードはゴブリンとオークの2種族によるものみたい。
数千…いや、おそらく万の位にまで達しているかもしれない。
私が行った村や集落なの住民たちは避難壕と呼ばれるシェルターに避難してるはず。
避難壕とは前回のスタンピードを教訓に各地に造られた避難場所のこと。大体は洞窟を利用して造られてて、多少の事では壊れたりはしない仕組みになってるからとりあえずは安心。
ただ、これから何日で終息するのか検討もつかない。
犠牲者の数も考えると身体が震える思いだけど、ここで立ち止まるわけにも行かないから。
風魔法を体にまとって、木の上を飛びながら移動してく。
途中モンスターと応戦している冒険者達にも遭遇した。まだ首都まで遠い場所にいるからB級以下の冒険者だね。
「次から次に湧いてくるぞ!」
「やってらんねー!」
3人でチームを組んでるのか、武器を使ってる戦士の他に魔法を使ってる冒険者もいる。
「いけ!」
《ウォーターランス!》
矢のように尖った水の槍が一斉にモンスターに突き刺さった。
数匹は致命傷を負って倒したけど、何匹かは傷つきながらも襲いかかってきてる。
魔法も無限じゃないから。
魔力が尽きれば生命に危険を及ぼす恐れもある。
「くっ!、もう何発も打てないわ!撤退しましょう!」
魔法使いの女性が叫ぶけどもう間に合わなかった。
冒険者達の周りをホブゴブリン達が囲んでる。
「俺が囮になるからお前ら逃げろ!!」
「なっ…!ジャック、馬鹿言うなッ!」
「そうよ!一人でカッコつけないでよ!」
背中合わせで口々に言い合ってるけど状況は変わってない。
飛びかかってくるホブゴブリン達に何とか応戦してるけど絶体絶命の状態。
「グッ…ここまでか……」
「ふふっ、死ぬ時は…一緒よ…」
「何いってんだよ!」
あんまり冒険者を助けることはしたくないんだけど…彼らのプライドも傷つけるし、冒険者として死ぬことを誇りに思ってる連中もいるから気は進まないんだけどさ。
見ちゃったからには助けない訳にもいかないし。
背中に帯剣してた鞘から剣を抜いて、風魔法の勢いを借りてホブゴブリン達を剣で一掃した。
「グッギャアァ!」
「ヒギャアッ!」
応戦してた背後から攻撃するのは後味が悪いけど、非常だから細かい事は言っていられない。
背中を切られたホブゴブリン数匹は真っ二つになって絶命した。
「ヒッ!な、なんだ…!?」
「あ……あなたは、シリウス!?」
「た、助かった~」
文句を言われるかとも思ったけど、3人とも安心しているようで良かった。
3人を一瞥してからすぐにまた剣を構えた。
体を強化して足元に風魔法を発生させてから勢いをつけて瞬時にモンスターの急所を突いて倒していく。
このゲームの良い所はモンスターはかなりの上位種にならないと魔法攻撃をしてこないってトコ。
人間が四大元素しか魔法が使えなくなったのと同時に、モンスター達の魔法も退化したと教わった。
あらかた周りにいたホブゴブリン達を倒し終えて、次の場所に向けて飛び立った。
「待ってくれ、シリウス!…まだ礼もしてない!」
「助かったぞ!ありがたい!」
「ありがとうシリウス!この恩は絶対忘れないわ!!」
時間がないからとりあえず手を上げてその場を後にした。
また風魔法と強化を併用して木々をすり抜けながら、大量発生している首都方面へと急ぐ。
少しずつ疲れが出てきたかな?
魔力はまだまだ余裕があるんだけど、肉体的な疲れが徐々に蓄積してる感じ。
こんな時にステータスが見れると便利なんだけど。
記憶が戻った時に“ステータスオープン”とか唱えてみたけど、何にも起こらなかったし…。
まあ今では感覚でHPやMPの減り具合も大体わかるから、それはエルナト先生とタウリっていう偉大な師匠達のおかげだと思う。
段々と移動する木々が少なくなってきて、首都へと近づいているのがわかる。
さっき発生していたスタンピードの大群もついに城下の前まで移動して、遠目からだけどモンスターと人間達の激しい攻防が繰り広げられているのが見えてる。
あれはポルックス公爵家の騎士団かな?
途中の木の上で休憩して、ポーションを取り出して一気に飲み干した。
身体がカァーッと熱くなって体力が全回復する。
ここからは消耗戦だから、出し惜しみしていると殺られてしまう。
まだ帝国騎士団が到着してないように見えるから、集まった冒険者達と公爵家の騎士団との耐久力が試される。
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