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45】甘い… 微※
しおりを挟む日常のふたり。。。
こんな感じで綴っていきますね。
================
喫煙室に向かう。
休憩の仕方をコレしか知らない。
困った。
喫煙室には煙草の臭いが染み付いてる。換気扇を回したところでその空調自体が臭いを攪拌してる感じもする状態だ。とは言え、俺の鼻は感じないのだが。煙草を辞めれば分かるようになるのだろうか。
いつもの缶コーヒーを買っていつもの席に。
いつも通り手が覚えてる動きをして煙草を咥えていた。
あー、…困った。完全に無意識の動きだ。
座って、振り出し咥えて、ライターを構える…。
ライターの石を擦る手前で留まり、カタリとテーブルに置く。
咥え煙草のままプルタブを引き上げる。火のついてない煙草を指で掬い上げる。指に挟んだまま缶コーヒーを傾け、甘くも苦くもない液体を喉に流し込む。疲れた。
困った。
ぼーっと外を眺めて、車と人の流れを目に映していた。
コトリと机の上に昔懐かしい青い入れ物が置かれてる。それを押さえてる指は、俺の恋人の。
ぼんやりと指を辿って手の甲、手首へと視線を進める。
「美鈴さん」
口角が自然と上がる。心地いい声。ニッコリ笑う司くんと目を合わせる。
「手、出して」
言われるまま出す。プラスチックのから白い粒がコロコロと掌に出される。
ラムネ。
懐かしいね。夏には実家の冷蔵庫にラムネの瓶があった。あのビー玉はどこに行ったかな…。アレを開けるのにはコツがいるんだよ。
「はい、どうぞ…」
促されるまま口に入れた。ポロポロと入っていく。舌の上で唾液に溶かされていく。
甘い…。
ポリ、ポリ、ポリ…
「ん?」
「噛んじゃったかぁ~」
ちょっと口の中が粉っぽいのでコーヒーで流した。
「なんとなくスッキリしました」
不思議です。
煙草を吸って無いのに頭がスッキリしてきます。眠気もマシになってきてる気がします。
ん?
ん??
ッ!
「仕事、出来ますッ」
立ちあがろうとする肩をガシッと押さえられました。
「オレの休憩が終わってない」
ラムネのケースが、Yシャツの布地をツーっと擦って、スーツの胸ポケットへ。途中、乳首の辺りでクリクリされて、変な感じになって、困りました。
「オレに集中して…舌出して…」
間近に司の顔。出した舌の上にさっきのラムネが一粒。
それごと司に食べられてしまいました。
キス?! ココ、喫煙室ッ!
「集中~」
僅かに離れた唇が静かに告げてきます。
スーっと司との口づけに没入しました。
口の中で舌が絡み、ラムネ転がり、溶けて、広がっていきます。互いの唾液が甘くなって、啜り合いながら、幾度も重なりを変え、啄み、合わせる…。
吐息も飲み込まれて、ふわふわした感覚の中、身体を疼かせながら、互いの舌を絡める…。
「甘さが無くなったら、休憩終わり…」
司との甘い口づけが煙草の代わりになりました。
===============
幻覚の原因を突き止めた司くんでした。
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