妄想は煙りの中【時々追加投稿】

44】オレだけのッ！

　
　キュッと抱きしめた。オレはこんな顔をさせたかった訳じゃない。

　大きく息を吸って、落ち着かせる。ムカつきの元は消えたんだ。落ち着け。深呼吸をひとつ。

「嫉妬深くてごめんな…」

　静かに美鈴みすずに謝った。

「え…」

　固まる彼の肩を摩りながら、彼の手の中にある画面の写真をスクロールする。オレをムカつかせる写真はないか確認したくなった。

「美鈴さん、オレの写真…コレ随分古くない？」

　徐々に力が抜けてきた身体が再び固くなってしまった。
　ん？
　えーと、不用意発言でした？
　よく分からんが詫びを込めてこめかみに唇を寄せた。

　体温を上昇させながら、彼が言い募った。

「ご、ごめんなさい。盗撮です。見るだけでは、我慢できなくなって…」

　気づかなかった…。

「気配を消せると分かって、頑張ってしまいました…」

　下を向いてしまった。首や耳が真っ赤です。

　晒されてる頸にキスしてやる。
　確かに美鈴さんは喫煙室で気配を消してた。頑張ったら意識的に消せるのか。凄いね。

「やっぱ、オレの美鈴は可愛い」

「こ、これも、消す？」

　オレの写真か？　どっちでも。美鈴さんの思い出なんだろうから、どっちでもいい。

「お好きに。オレがいっぱいなのは嬉しい」
　正直な感想だ。
　くふっと腕の中で嬉しそうな声がした。消さないらしい。

「美鈴さんの行きたいなところ行こう。オレが全部、オレにしてやるから」

　元カレや美鈴さんが作り出した司つかさの思い出を全部オレにしてやる。

「全部？」

「あー、ヤらせてあげれないけど…そこは、あれだ、美鈴さんが尻で抱いて？」

　首に腕を回したまま、ググッと覗き込んだ。
　キスが出来そうな距離。

　ポカンとした美鈴さんは、やっぱ可愛いッ！

　休憩終了ッ！
　チュッとキスして離れた。

　ガタガタと後ろが騒がしい。きっと彼が真っ赤になって慌ててるのだろう。

　煙草もふかす程度になりそうだ。オレが健康管理もしてやる。

　あー、楽しいなぁ～。






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書きたいところまでかけたかな(￣▽￣;)
とりあえず、完結だね。

あと、二人の何気ない日常やえっちを綴って行こうかなと思います。

んー、話数は連番になるかな。連作になる様なら、連載中になってると思うけど、一旦、終わりで。

あ、回収忘れがあれば指摘して下さいッ！
匿名でもOKッス(￣▽￣;)b

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