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本編

あまり話】夢なら素直に…(前) ※

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次の話に入る前に、もう少し書きたいなぁって思うので( ̄▽ ̄;)


===============

  
 朝…。腕の中で規則正しい息遣い。寝息…。
 クンティンが寝てる。
 朝といっても太陽だ昇るわけでもない。なんとなく明るくなってるような気がするだけだ。ここに来た頃は常に夜かと思うような薄暗さの中、自慰とセックスに明け暮れていた。
 勇者一行がやってくる頃には、なんとなく明暗が薄っすらとあるようにはなってたが…。

 クンティンと互いに想いあってるのが分かった日からずっと同衾するようになって更にここが人の世界に近づいて行ってる気がする。

 俺にとって勇者一行は救いの使者だったのかもしれない。聖女ちゃんじゃないと分かって落胆もして、悲し過ぎる事実の数々に深く沈みたくもあったが、沈んでもいられない状況の変な高揚感に浮かれる日々だった。

 お陰で彼に出会い、彼を手に入れられた。
 互いに求めて、互いを思いやる存在。

 片時も離れたくない。
 こんな気持ちは、初めてでどうしていいか分からず、兎に角、彼を目に届くところにいて欲しくて、常に触れていたかった。

 もっと深くで繋がっていたくて、セックスも手加減が出来ない。彼の身体に負担をかけてるのは自覚してるから、馬にひとりで乗せるのは辛そうだと思って、一緒に乗ろうとして揉めた事もあった。彼は恥ずかり屋さんなのだ。でも、頑張ってお願いしたら、聞き入れてくれる素直さもある。好ましくて抱きしめたくなる。

 一緒にいられる時は俺が助けたい。ただ彼に触れていたいだけかもしれないが…。

 いつも触れていたい。
 今も彼に触れてる。抱いてるだけでは足らない。手で形と温もりを確認するような触る。互いに何も纏ってない素肌を触れ合わせている。布さえも邪魔だ。
 丸みのある肩を撫でて、首に向かう筋肉の流れに手を這わせる。
 少し呼吸が乱れ始めた。

 襟足に指を触れ、彼の長い睫毛が震える様子をじっと見ていた。
 その睫毛がやがて上がり、琥珀色の瞳が現れる…。
 震えが止まって、再び寝息が静かに規則正しく始まる。

 彼がここにいる事を確かめたくなってしまう。目を開けて欲しいのに、その前にベッドで一緒に温もりを分かち合いたくもある。

 目が覚めなかったのをちょっと残念に思いながらも、まだこの温もりを感じていられる事に喜びを感じて、下半身も元気になってくる。

 散々昨夜も彼を味わったのに、まだ足らない…。このままだと彼に負担をかけてしまうのに、俺のこれは治まるどころか、益々、盛んになっている。

 彼の背中を撫でれば、俺を受け入れうねるように蠢いていた昨夜の筋肉の動きを思い出してしまう。膝をそっと彼の脚の合わせに割り込ませ、ゆっくり開く。彼の呼吸に合わせて、身体を入れていく。

 俺の腕の囲みの中で彼は寝ている。
 そばかすの散った童顔の顔。半開きの唇がほんのりピンク色で愛らしい。ちょっと低い鼻も可愛い。
 鼻先に唇を寄せた。

 そろりと膝裏に手を差し込み持ち上げ、昨晩散々受け入れさせた後孔に朝から元気になった俺の逸物を当てがい、ゆっくり埋め込んでいった。ゆるゆると受けれてくれる柔軟で寛容な後孔…。

 少しの抵抗を感じる狭い部分でグッと強めの押し込みでグニュッと通過させる。

「んぅはぁぁ……」

 密やかな吐息が愛らしい唇から漏れ出て、再び睫毛が震えた。
 震える睫毛を見つめながら、ゆっくり、ゆっくり、腰を押し込む。
 クンティンの肉壁が俺を包んでくれる。ゆっくり、ゆっくり、前後し馴染ませながら奥へ進む。




 彼の肉棒がオレの中に這入ってくる。夢に揺蕩い。彼を感じてる。
 オレの中は連日の交わりで、どういう訳か女のように濡れてくるようになって彼を受け入れやすくなっていた。
 もしかしたら、彼が清浄魔法以外に香油のような滑りをよくする魔法を施してるのかもしれないが、作り変わっていくのが嬉しかった。

 彼の為の身体に作り変わっていく。彼のを受け止めれるのが嬉しい。もっともっと彼と交わりたい。オレって、こんなに制欲強かったかな?

 そんな事どうでも良くなる程に彼とのセックスは気持ちよくて、彼と溶け合うようで嬉しくなるのだ。

 夢の中まで彼を挿れたいと思ってる自分に恥ずかしくも、夢の中だからこそ大胆になってみたい…。

 腸壁を擦ってくれる肉棒が愛おしくて、もっと奥に来て欲しくて、自ら開くように意識する。心なしかスムーズに奥へ流れるように這入ってきてくれる。

 でも、奥の肉壁が行く手を阻んでしまう。オレはすんなり通っても良いと思ってるのに、扉は閉じてる。開きやすくはなったかもしれないが…。
 そんな事を思ってると、彼の切先が扉をノックしていた。

 トントンとノックされて、腹の奥がムズムズと疼く。この奥で彼を抱きしめたい。
 脚を股の間の温もりに絡めて、思いっきり引き寄せた。




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