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本編
21】変化の兆し(下) ※
しおりを挟むいい香りだ。滲んでくる汗と熱に匂いが強くなってくる。いつまでも嗅いでいたい。食い尽くしたい。俺の痕をつけて、この喉を…。べろりと首を舐める。
身体の下でクンティンがふるふると震える。
可愛い。貪ってやる。
チュッと首筋に強く吸い付いて、噛みつきたい衝動に驚いて離れた。服を全て脱がすと、手に香油を垂らしてやる。身体が覚えてるのか、俺好みの格好で後孔を解し始めた。
ただ自分の気持ちいい事をしてるだけかもしれない。それを教えたのは俺だが。
昂ぶりながら、全裸になりベッドに上がれば、素面に近いクンティンの痴態に興奮した逸物が腹に着きそうな勢いの屹立で勃ち上がっていた。
先走りも盛大に溢れて、亀頭を濡らして、裏筋に伝って、竿に流れていきそうだ…。
ひとり遊びで小さく喘いでいた彼が俺の逸物を見つけると、乾いた唇をペロリと舌が舐めた。濡れる半開きの唇がエロい。吸い付きたい…。
クッションを背に大きく身体を開いて彼を誘ってみる。
視線が泳いでる。何かを感じ取ったようだ。仕込んだ甲斐があった。いつもなら俺が押し開かれる身体が何も起きずに、疼いてるようだ。孔に挿し入れた指が蠢くも物足りなさそうだ。雄芯に指を絡めても芯を持たなくなってきてるだろう。
逸物から視線が離せなくなってる…。
さぁ、来いよ…。
複数挿れた指を後孔からぬるりと引き抜き、ベッドに四つん這いになり、ゆっくり近づいてくる。
「はぁ…はぁぁん…ん、んふっ…ん…」
少し動くだけで、吐息が漏れ出ている。唇を舐めながら、背を伸ばしたり、丸めたりして、尻を振り、腿を擦り合わせるように、少しずつ、近づくさまは猫のようだ。
「クンティン…」
優しく声を掛ければ、止まりかけた歩みが動く。
俺の足に到達して、それに触れながら、進んでくるが、これで自分に触って欲しいのだろう。指がツーっと撫でる。掌が艶かしく這ってくる。
俺の逸物はその度にヒクヒクと反応して揺れ、涎を垂らして、竿まで濡らし始めていた。
獲物を狙う猫のように尻を上げて揺らして、上体を伏してシーツに熱った身体を擦り付けて、上目遣いに見つめてる。
ああ、なんて可愛く、艶めかしい…。
太ももに手が触れ、這い上がってくる。ああ、その小さな口に、俺のを咥えろ…。
クンティンから目が離せない。温かく湿った舌が這ってくる期待に今にも爆発しそうだ。顔が歪ませ、射精を耐える。
すーッとクンティンが伸び上がってきて、俺の唇に艶めかしい唇が触れた。
柔らかく触れて、離れて、触れる。
「好き。大好き…」と合間に囁くクンティンの声が耳にこだまする。
この心臓に高鳴りはなんだ…。
訳の分からないものにイライラして、クンティンの丸いしっかりした肩を掴んだ。しっかりとした筋肉が肩周りをしっかり補強するようについてる。
ギリギリと掴んで力任せに下に押した。
ずるりとクンティンの身体がシーツを滑る。
拉げるように潰れた身体から片手を後頭部の髪を鷲掴み、グイッと上向きにする。唇が苦悶に歪み閉じてる。
顎を掴み押し下げながら指を乱暴に突っ込む。
嘔吐きながら口を大きく開いた。
髪を掴んだ頭を逸物の上に下ろす。
大きく開けた口に肉棒をズッポリ突っ込む。指を引き抜きながら更に押し込む。喉奥にぶち当たるのを感じた。ズクンと腰が疼く。
手を動かす。
クンティンの頭を髪を掴んだまま、激しく上下させる。
「ゔぐぅ…ぐぅ…ゔぅ……ごぉゔ…」
引き上げられるタイミングで息をするのか、押し込まれた時に呻くのか嘔吐くのか、汚らしい音を発しながらも俺を受け入れている。
されるがままに、従順に…。
腹立たしいッ。
喉奥に突き立て、何度も奥まで捩じ込む。
流石に俺の太ももや腰や腹をめちゃくちゃに叩いている。
「出すぞ」
急激に玉が迫り上がって、血が沸騰するような高揚感を感じた。
呻くだけのクンティンの喉奥、食道まで入り込んだのだろう。痙攣するように亀頭が締められる。その抵抗を押しやるように膨れる逸物から白濁が噴出した。
最後まで出し切るまで前後…。
「全部、飲めよ…」
返事はないが、喉が嚥下しようと動いてるようだ。溢れてくる精液も啜るような音がする。
髪を掴んで引き離す。ずるりと口から少し萎えた男根が出てきた。
萎えきってない逸物が跳ねて、絡み付いてた白濁と唾液が振り撒かれ、クンティンの顔に散る。
溢れた精液は鼻からも漏れ出ていた。口の端からも垂れて、顎から首まで唾液と白いのが混じったもので濡れていた。
汚れた顔さえも愛おしく、上向けた顔の頬を包みように手を添え、拭ってやる。
俺の手についた汚れをぺろっと舐めた。
ぺろぺろと鼻を啜りながら無心で舐めているようだ。
舐め終わると、指を咥えて、しゃぶる。しゃぶられる仕草に疼いてくる。
横目に俺の逸物を認めて、チュポッと指を離すと逸物に手を添え、満遍なく舌を這わせて丁寧に舐め、綺麗にしていった。こんなにしても煽ってくるな…。
「クンティン、これでも…好きか?」
俺を何かが押しつぶすように迫ってくる。ドス黒く渦巻く…。
「好きです。大好き…。エヴァンが、オレを嫌ってても、好き」
目を細めて呟く彼からは、解毒魔法の発動の揺らぎを強く感じる。いつもなら酩酊状態になってもいいような魔力のうねりにも、クンティンは耐え、俺の目を見て、『好き』と呟く。
分からん。どうせ、コレが好きなだけだろう。
好きなだけ突いて、注いでやろう。予定通り奥の奥まで俺に染まればいい…。俺のだ。
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