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番外編 芽吹き 6
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夜、寝る前にアルファムと中庭の泉に来た。
泉の前で、アルファムがワンピースのような部屋着を一気に脱ぐ。
アルファムの均衡の取れた美しい裸体に見とれている間に、俺の服もあっという間に脱がされた。
「あっ、ちょ、待って…っ」
「隠すな。どうせ暗くて見えない」
「えー…」
慌てて股間を隠そうとした俺の手を掴んで、アルファムがじっくりと見てくる。
暗くて見えないって言うけど、月明かりが滅茶苦茶明るいじゃん!
「きれいだ…」
ぽつりと言ったアルファムの言葉に、俺の身体が震えた。
「俺…よりも、アルの方がきれいだよ」
「こんな面白味のない物がか?俺よりもカナの方がとてもきれいだ。月の明かりに照らされて、肌が白く輝いている。おまえは俺の宝だ」
「アル…」
アルファムが、そっと俺を抱き寄せて唇を重ねる。
ぴちゃぴちゃと舌を絡め合わせると、俺を抱き抱えてゆっくりと泉の中に入る。
「少し冷たいぞ」
「うん…」
水が肌に触れた瞬間、冷たさに思わず身体に力が入ったけど、すぐに慣れた。
アルファムの胸にもたれて目を閉じる。
アルファムの規則正しい心音に、心が落ち着く。
俺とアルファムの息遣いしか聞こえない静かな空間。
俺は、アルファムと共に生きたいと思い、この世界に戻って来た。
アルファムさえいてくれればといいと思っていた。
でも、アルファムと家族を作れるならば、これ以上の幸せはない。だから。
ーーどうか神様、俺にアルファムの子供を授けて下さい。
「カナ、何を考えてる?」
「ん?ふふっ、アルと出会えて幸せだなあって。あと、アルと家族を持てるかもなんて、もっと幸せだなあって」
「そうか…。俺もだ。カナが俺の一番大切なものに変わりはないが、大切なものがもう一つ増えるのは、とても幸せなことだ」
「アル、俺頑張るからね。でもまずは子供を…作らないと…」
「それは容易い事だな。カナはエロいからな。すぐに出来る」
「なっ…!エロいのはアルの方だろっ!」
「そうか?それはカナが俺を魅了するから仕方がないな」
ーーあ…俺の大好きな笑顔…。
太陽のような眩しい笑顔で、アルファムが笑う。
ああ、本当にアルが大好きだ…と、俺は腰を浮かせると、アルファムの顔を両手で挟んでキスをした。
泉の前で、アルファムがワンピースのような部屋着を一気に脱ぐ。
アルファムの均衡の取れた美しい裸体に見とれている間に、俺の服もあっという間に脱がされた。
「あっ、ちょ、待って…っ」
「隠すな。どうせ暗くて見えない」
「えー…」
慌てて股間を隠そうとした俺の手を掴んで、アルファムがじっくりと見てくる。
暗くて見えないって言うけど、月明かりが滅茶苦茶明るいじゃん!
「きれいだ…」
ぽつりと言ったアルファムの言葉に、俺の身体が震えた。
「俺…よりも、アルの方がきれいだよ」
「こんな面白味のない物がか?俺よりもカナの方がとてもきれいだ。月の明かりに照らされて、肌が白く輝いている。おまえは俺の宝だ」
「アル…」
アルファムが、そっと俺を抱き寄せて唇を重ねる。
ぴちゃぴちゃと舌を絡め合わせると、俺を抱き抱えてゆっくりと泉の中に入る。
「少し冷たいぞ」
「うん…」
水が肌に触れた瞬間、冷たさに思わず身体に力が入ったけど、すぐに慣れた。
アルファムの胸にもたれて目を閉じる。
アルファムの規則正しい心音に、心が落ち着く。
俺とアルファムの息遣いしか聞こえない静かな空間。
俺は、アルファムと共に生きたいと思い、この世界に戻って来た。
アルファムさえいてくれればといいと思っていた。
でも、アルファムと家族を作れるならば、これ以上の幸せはない。だから。
ーーどうか神様、俺にアルファムの子供を授けて下さい。
「カナ、何を考えてる?」
「ん?ふふっ、アルと出会えて幸せだなあって。あと、アルと家族を持てるかもなんて、もっと幸せだなあって」
「そうか…。俺もだ。カナが俺の一番大切なものに変わりはないが、大切なものがもう一つ増えるのは、とても幸せなことだ」
「アル、俺頑張るからね。でもまずは子供を…作らないと…」
「それは容易い事だな。カナはエロいからな。すぐに出来る」
「なっ…!エロいのはアルの方だろっ!」
「そうか?それはカナが俺を魅了するから仕方がないな」
ーーあ…俺の大好きな笑顔…。
太陽のような眩しい笑顔で、アルファムが笑う。
ああ、本当にアルが大好きだ…と、俺は腰を浮かせると、アルファムの顔を両手で挟んでキスをした。
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