炎の国の王の花

明樹

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犯人捜し その前に ✼

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シアンの犯人捜しが始まってから、3日が過ぎた。
その間にレオナルトとサッシャが、それぞれ自分の国に帰って行った。
二人共、俺がこの城に戻って来てすぐに風邪で寝込んでいたと思ったらしく、さんざん心配してくれた。


サッシャには、「月の国でも熱を出してたよね?カナデは身体が弱いのかなぁ。気をつけなよ」と、日の国でよく飲まれるという身体が元気になる薬をもらった。
見るからに苦そうな色をした薬を見て、俺は顔を引きつらせながらお礼を言った。


レオナルトには、「カナデは馬に乗ると腰を痛めるし熱もすぐに出す。やはり俺が傍にいないと不安で仕方がない。今すぐ俺と水の国に来ないか?」と、両手を握りしめられ熱い視線を注がれた。
俺は、俺の背後に立つアルファムがいつ怒り出すかとドキドキしながら丁重に断った。


そしてサッシャは元気よく手を振って、レオナルトは名残惜しそうにいつまでも俺を見つめながら、炎の国の城から遠ざかって行った。





二人を見送って部屋に戻ると、俺はアルファムに尋ねた。


「アル、なんで俺が毒を口にして寝込んでたことを言わなかったの?」
「ん?ああ…、二人共、カナデには優しくて友好的だが、他国の者に内情を知られては困るのだ。それに正直に話していたら、あの二人はいつまでも国に帰らないぞ?日の国の王子はいいが、水の国の王は、いつまでも留守にする訳にもいくまい」
「そっか。そうだよね…。あ、それと、レオンが俺の手を握って『国に来い』って言ってた時、よく黙ってたね…」


アルファムが椅子に座り、俺の腕を引いて膝の上に座らせる。
俺の腹に腕を回して後ろから頬を擦り寄せ、「カナ」と囁いた。


「俺はカナを信じてるからな。あいつが幾ら誘っても、カナが行かないことを知ってる。だが、おまえの手を慣れ慣れしく握ったことは許せない。一発殴ってやろうかと思ったが、おまえを月の国から助け出す時に協力してもらったからな…。我慢したのだ」
「ふふ…アル、ありがとう」


俺は首を捻って、アルファムの唇にキスをする。軽いキスだけじゃ足りなくて、身体を反転させると、アルファムの首に腕を回して強く唇を押し当てた。


「ん、んっ、ふ…っ」


アルファムの熱い舌が、俺の口内を動き回り、伸ばした俺の舌を強く吸う。
ぴちゃぴちゃと舌を絡め合わせる水音に、身体がだんだんと熱くなる。
アルファムが、俺の上着の裾から手を入れて腰を撫で上げ、すでにツンと尖っていた乳首を強く摘んだ。


「あっ!あ…っ、や…」
「嫌なのか。こんなに立ってるのに?」
「あ…、アルぅ…」


アルファムが俺の耳の傍で意地悪く囁くと、一気に俺の上着を脱がせてベッドへと移動した。
すぐに顔を伏せて俺の乳首が吸われ、舌で激しく弾かれる。
もう片方も指でこねくり回され、俺はアルファムの頭を抱き抱えて腰を大きく揺らした。
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