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炎の国の城 2 ✼
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俺の部屋へのドアとは別に、もう二つドアがあった。一つは小さな浴室と洗面所が、もう一つはトイレになっていた。
こことは別に城の中に大きな浴室もあるらしいのだけど、今日は遅いからと部屋にある浴室に、アルファ厶に引っ張られて連れて来られた。
「カナ、服を脱げ。早く済ませてすぐに寝るぞ」
「…なんか言い方がいやらしいんだけど…。てか、え?なんでアルファ厶も脱いでんの?」
「一緒に入るからに決まってるだろ。ほら、早くしろ」
呆気に取られて固まってしまった俺の上着のボタンを素早く外し、アルファ厶がテキパキと俺の服を脱がしていく。
一気にズボンを降ろされた所で我に返り、大きな声を上げた。
「ちょっ…!じ、自分で脱ぐからっ。それに一人で入るからっ」
「ダメだ。それに何を恥ずかしがることがある?おまえの裸ならもう見ているぞ」
「…え?いつ…、あっ!俺を助けてくれた時?」
「ああ。初めてカナを見た時から誰にも見せたくなくて、俺が1人で着替えさせた。その時に見たおまえの白い肌は、はっきりと目に焼き付いている。…カナ、こんなことは言いたくないが、誰のせいで到着が遅れたのだったかな…」
「わ、わかったよ…。一緒に入るけど、ジロジロ見ないでよ…」
俺はアルファ厶に背を向けると素早く服を脱ぎ捨てて、アルファ厶を振り返らずに浴室へと駆け込んだ。
駆け込んだものの、身体を洗わずに浴槽に入るのには抵抗があって、入口付近でオロオロとしていると、すぐにアルファ厶が入って来た。
「カナ」と呼ばれて恐る恐る振り返った俺の目に、程よく筋肉のついた男らしい裸体が目に入り、心臓が早鐘を打ち始める。
アルファ厶の身体をガン見して、ふと自分の身体を見下ろす。
アルファ厶に比べてあまりにも貧相な身体が恥ずかしくなり、慌てて隠そうとした両腕を掴まれて、強く抱きしめられてしまった。
ーーえっ、ちょ…っ、待って…!は、裸でアルと密着してるんだけど…っ。俺の腹に何か当たってるんだけどーっ!
モゾモゾと動くけど、ガッチリと背中に回された腕はビクともしない。
きっと俺のドキドキが聞こえているに違いない、とアルファ厶の胸に頬をつけると、俺の耳にもドクドクという心音が聞こえてきた。
驚いて顔を上げると、すぐ間近にアルファ厶の顔がある。トロリとした緑色の瞳に俺を映して、そっと額にキスを落とした。
「カナ…、心臓の音がすごいな。俺のも聞こえるか?」
「うん…。アルも緊張してるの?」
「してる。カナが可愛過ぎてマズい…。抑えれそうにない…。カナ、おいで…」
アルファ厶が身体を離して俺を壁の方へと連れて行く。そこには低い台があって、アルファ厶がその上に置いてある容器を手に取って蓋をあけると、掌に中身を垂らして両手で擦って泡立てた。
その泡を俺の身体に塗りつけてゆっくりと洗っていく。
あまりの緊張で軽くパニックになっていた俺は、抵抗することも忘れてアルファ厶にされるがままになっていた。
ヌルヌルの泡に包まれたアルファ厶の手が身体中を撫で回し、胸の尖りを掠めた瞬間、ビクンと肩が跳ねる。
「はぁ…、可愛いな…」
ポツリと呟いて、アルファ厶が俺の身体を反転させる。
アルファ厶の大きな手が身体中を這い回るにつれて、俺は変な気持ちになってしまい、すでに力が入らない程に蕩けてしまっていた。
背中を撫でていた手が前に回り、俺の胸を数回擦って尖りをキュッと摘んだ。
「んあ…っ、あ…ッ」
自分でも驚く程の甘い声が漏れて、慌てて両手で口を塞ぐ。
それに気づいたアルファ厶が、更に強く乳首を摘んで引っ張った。
「や…っ、そんなとこ、引っ張らないで…っ」
「なぜだ?こんなに赤く色づいてるのに?」
「え…?」
アルファ厶に指摘されて胸を見ると、赤くいやらしく立ち上がった乳首が目に入った。
#__・__#
こことは別に城の中に大きな浴室もあるらしいのだけど、今日は遅いからと部屋にある浴室に、アルファ厶に引っ張られて連れて来られた。
「カナ、服を脱げ。早く済ませてすぐに寝るぞ」
「…なんか言い方がいやらしいんだけど…。てか、え?なんでアルファ厶も脱いでんの?」
「一緒に入るからに決まってるだろ。ほら、早くしろ」
呆気に取られて固まってしまった俺の上着のボタンを素早く外し、アルファ厶がテキパキと俺の服を脱がしていく。
一気にズボンを降ろされた所で我に返り、大きな声を上げた。
「ちょっ…!じ、自分で脱ぐからっ。それに一人で入るからっ」
「ダメだ。それに何を恥ずかしがることがある?おまえの裸ならもう見ているぞ」
「…え?いつ…、あっ!俺を助けてくれた時?」
「ああ。初めてカナを見た時から誰にも見せたくなくて、俺が1人で着替えさせた。その時に見たおまえの白い肌は、はっきりと目に焼き付いている。…カナ、こんなことは言いたくないが、誰のせいで到着が遅れたのだったかな…」
「わ、わかったよ…。一緒に入るけど、ジロジロ見ないでよ…」
俺はアルファ厶に背を向けると素早く服を脱ぎ捨てて、アルファ厶を振り返らずに浴室へと駆け込んだ。
駆け込んだものの、身体を洗わずに浴槽に入るのには抵抗があって、入口付近でオロオロとしていると、すぐにアルファ厶が入って来た。
「カナ」と呼ばれて恐る恐る振り返った俺の目に、程よく筋肉のついた男らしい裸体が目に入り、心臓が早鐘を打ち始める。
アルファ厶の身体をガン見して、ふと自分の身体を見下ろす。
アルファ厶に比べてあまりにも貧相な身体が恥ずかしくなり、慌てて隠そうとした両腕を掴まれて、強く抱きしめられてしまった。
ーーえっ、ちょ…っ、待って…!は、裸でアルと密着してるんだけど…っ。俺の腹に何か当たってるんだけどーっ!
モゾモゾと動くけど、ガッチリと背中に回された腕はビクともしない。
きっと俺のドキドキが聞こえているに違いない、とアルファ厶の胸に頬をつけると、俺の耳にもドクドクという心音が聞こえてきた。
驚いて顔を上げると、すぐ間近にアルファ厶の顔がある。トロリとした緑色の瞳に俺を映して、そっと額にキスを落とした。
「カナ…、心臓の音がすごいな。俺のも聞こえるか?」
「うん…。アルも緊張してるの?」
「してる。カナが可愛過ぎてマズい…。抑えれそうにない…。カナ、おいで…」
アルファ厶が身体を離して俺を壁の方へと連れて行く。そこには低い台があって、アルファ厶がその上に置いてある容器を手に取って蓋をあけると、掌に中身を垂らして両手で擦って泡立てた。
その泡を俺の身体に塗りつけてゆっくりと洗っていく。
あまりの緊張で軽くパニックになっていた俺は、抵抗することも忘れてアルファ厶にされるがままになっていた。
ヌルヌルの泡に包まれたアルファ厶の手が身体中を撫で回し、胸の尖りを掠めた瞬間、ビクンと肩が跳ねる。
「はぁ…、可愛いな…」
ポツリと呟いて、アルファ厶が俺の身体を反転させる。
アルファ厶の大きな手が身体中を這い回るにつれて、俺は変な気持ちになってしまい、すでに力が入らない程に蕩けてしまっていた。
背中を撫でていた手が前に回り、俺の胸を数回擦って尖りをキュッと摘んだ。
「んあ…っ、あ…ッ」
自分でも驚く程の甘い声が漏れて、慌てて両手で口を塞ぐ。
それに気づいたアルファ厶が、更に強く乳首を摘んで引っ張った。
「や…っ、そんなとこ、引っ張らないで…っ」
「なぜだ?こんなに赤く色づいてるのに?」
「え…?」
アルファ厶に指摘されて胸を見ると、赤くいやらしく立ち上がった乳首が目に入った。
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