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壊れる身体 2
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清忠が泊まったあの日から、頻繁に、胸の印から熱が広がり身体の奥が疼くようになった。
我慢できずに、俺は自分の性器を触るが、それだけではイくことが出来ない。
後ろの孔に数本指を入れて動かし、目を閉じて、銀ちゃんに触られている事を想像しながら、同時に乳首も摘む。銀ちゃんのパジャマを顔に押し当てて、指で感じる所を押しながら数回出し入れすると、すぐに熱い飛沫を吐き出した。
そんな夜を何日か繰り返し、何度目かの自慰の後にふと思った。いつも身体が疼き出すのは、銀ちゃんの布団の中で、銀ちゃんの匂いに包まれている時だ。
匂いに反応して疼く身体が辛い。我慢できなくて自身で慰めるとすぐに果てるんだけど、全然物足りない。銀ちゃんの硬く大きな屹立で奥を突いてもらわなければ、少しも満たされない。
そうやって銀ちゃんの事を考えていると、思い出さないようにしようとしているのに、宗忠さんから聞いた話が頭の中でぐるぐると渦巻き出すのだ。
心は寂しさでぎしぎしと痛み、身体は銀ちゃんを求めてずくずくと熱く震えて、とても辛かった。
ーー冬休みの終わりに神社で会った神使が言った『印がおまえを苦しめる』とはこの事なのかな…。『どうにもならぬ時は来い。印を消してやる』とも言ってたけど、この胸の印は消したくない。今はこの印でしか、銀ちゃんと繋がっていないのだから…。
だけど、俺の全身が辛いと悲鳴を上げている。
ーーもういっその事、この世界から消えてしまった方が幸せなんじゃないかーー。
ついにはそんな事を考えてしまう自分が悲しくなった。
身体が熱を持たないように、銀ちゃんの部屋で寝る事をやめればいいのだけど、銀ちゃんの匂いが無いのはあまりにも寂しくて、俺の心が保たない。
だから結局は、毎晩銀ちゃんの布団の上で自慰を繰り返し、虚しさを募らせ、ただでさえ食欲が落ちて力の入らない身体を、ますます疲れさせていた。
銀ちゃんがいなくなってどれくらいの日が過ぎたのだろう。
ぼんやりと学校に行って帰って来るだけの毎日を過ごしている俺には、日にちの感覚がわからない。
最近では、自分で自身を慰める虚しさに耐えきれなくなって、自慰をやめている。その為、疼く身体に耐える辛い夜を繰り返さなければならなくなった。
この日も眠れない夜を過ごし、朝方少しだけ微睡んで、寒さに震えて起き出した。
カーテンを開けて外を見ると、辺り一面真っ白になっている。
ーー雪…。冷えると思ったら夜のうちに積もったんだ。世界が白に包まれてきれい…。
少し窓を開けて冷たい空気を吸い込む。すべての音が雪に覆われて、とても静かだ。
まだ、しんしんと降り続く雪をぼーっと眺めていると、俺の耳に『バサッ』と微かに羽音が聞こえた気がした。
「銀ちゃんっ?」
俺は大きな声を上げて立ち上がり、慌てて部屋を出る。裸足のまま靴を履き、玄関扉を開けて雪の中へ飛び出した。
辺りを見ても銀ちゃんの姿はなく、勢いよく屋根を見上げる。屋根の上にも姿は見えなくて、苦痛に顔を歪めて振り返ると、神社がある方角の空に、小さな影が見えた。
「銀ちゃんっっ!」
その影を追いかけて、俺は静かな雪の世界の中へ駆け出した。
我慢できずに、俺は自分の性器を触るが、それだけではイくことが出来ない。
後ろの孔に数本指を入れて動かし、目を閉じて、銀ちゃんに触られている事を想像しながら、同時に乳首も摘む。銀ちゃんのパジャマを顔に押し当てて、指で感じる所を押しながら数回出し入れすると、すぐに熱い飛沫を吐き出した。
そんな夜を何日か繰り返し、何度目かの自慰の後にふと思った。いつも身体が疼き出すのは、銀ちゃんの布団の中で、銀ちゃんの匂いに包まれている時だ。
匂いに反応して疼く身体が辛い。我慢できなくて自身で慰めるとすぐに果てるんだけど、全然物足りない。銀ちゃんの硬く大きな屹立で奥を突いてもらわなければ、少しも満たされない。
そうやって銀ちゃんの事を考えていると、思い出さないようにしようとしているのに、宗忠さんから聞いた話が頭の中でぐるぐると渦巻き出すのだ。
心は寂しさでぎしぎしと痛み、身体は銀ちゃんを求めてずくずくと熱く震えて、とても辛かった。
ーー冬休みの終わりに神社で会った神使が言った『印がおまえを苦しめる』とはこの事なのかな…。『どうにもならぬ時は来い。印を消してやる』とも言ってたけど、この胸の印は消したくない。今はこの印でしか、銀ちゃんと繋がっていないのだから…。
だけど、俺の全身が辛いと悲鳴を上げている。
ーーもういっその事、この世界から消えてしまった方が幸せなんじゃないかーー。
ついにはそんな事を考えてしまう自分が悲しくなった。
身体が熱を持たないように、銀ちゃんの部屋で寝る事をやめればいいのだけど、銀ちゃんの匂いが無いのはあまりにも寂しくて、俺の心が保たない。
だから結局は、毎晩銀ちゃんの布団の上で自慰を繰り返し、虚しさを募らせ、ただでさえ食欲が落ちて力の入らない身体を、ますます疲れさせていた。
銀ちゃんがいなくなってどれくらいの日が過ぎたのだろう。
ぼんやりと学校に行って帰って来るだけの毎日を過ごしている俺には、日にちの感覚がわからない。
最近では、自分で自身を慰める虚しさに耐えきれなくなって、自慰をやめている。その為、疼く身体に耐える辛い夜を繰り返さなければならなくなった。
この日も眠れない夜を過ごし、朝方少しだけ微睡んで、寒さに震えて起き出した。
カーテンを開けて外を見ると、辺り一面真っ白になっている。
ーー雪…。冷えると思ったら夜のうちに積もったんだ。世界が白に包まれてきれい…。
少し窓を開けて冷たい空気を吸い込む。すべての音が雪に覆われて、とても静かだ。
まだ、しんしんと降り続く雪をぼーっと眺めていると、俺の耳に『バサッ』と微かに羽音が聞こえた気がした。
「銀ちゃんっ?」
俺は大きな声を上げて立ち上がり、慌てて部屋を出る。裸足のまま靴を履き、玄関扉を開けて雪の中へ飛び出した。
辺りを見ても銀ちゃんの姿はなく、勢いよく屋根を見上げる。屋根の上にも姿は見えなくて、苦痛に顔を歪めて振り返ると、神社がある方角の空に、小さな影が見えた。
「銀ちゃんっっ!」
その影を追いかけて、俺は静かな雪の世界の中へ駆け出した。
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