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第4章:帝国編
第127話 皇太后マリアーネ(後編)
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「返しなさい。クロフォーネ様の身体を返しなさい!許さない、クロフォーネ様を汚したお前を私は絶対に許さない!」
悦に入るマリアーネに向かってアリシアはそう怒鳴った。
だが、マリアーネの視線はアリシアを見てはおらず、それを飛び越え、その後ろにいる少女に向いていた。そして『ほぉ』と言いつつ、真っ赤な唇に指を置いてニヤリと笑う。
「やはり私は本当についてるわ。求めていたものがそっちからやって来てくれるなんて。ようやくあのお方の望みが叶えられる」
そう言いながら舌舐めずりをする。女の少し開いた口元から舌がちろちろと見え、その艶めかしい真っ赤な唇は不気味にエロく、その口元だけが何故か目に焼き付いて、つい吸い込まれそうになった。
彼女居ない歴イコール年齢の僕にはとても刺激が強すぎて少しめまいと吐き気がする。他の男たちも同じようで虚ろな目で、ある一点を凝視しているようだ。
男達の態度にハッ!と気付いたフランソワさんは、手をパンと大きく打ち鳴らすと、光の波が波紋のように広がって行く。
「しっかりしなさい!簡単に術にかかってどうするのです!」
それを聞いた僕たちは、朦朧としていた意識が覚醒したようで、慌てて周りを見渡した。
だが、僕たちがあたふたしている間に、一瞬の隙をついて、マリアーネはミーリアの前に移動してしまった。そしてミーリアの顎を長い爪を持つ手で持ち上げる。
「そうなの、お前がイレギュラーだったのね。だから、あの娘が覚醒しないはずだわ」
男達は女の色香である幻惑魔法に引っかかってしまったようで、不意をつかれてしまった。慌ててミーリアを助けに入ろうとするが、それより早くマリアーネの腕がミーリアの胸に突き立てようと大きく振りかざされた。
「あああああ!ミーリア!!!」
クライドは必死の形相でミーリアに駆けつけるも、時すでに遅く、マリアーネの
腕はミーリアの胸を突き刺してしまったのだ。そしてミーリアの胸から片手を引き抜くと、血まみれのぐったりとした身体をクライドに投げつける。
「ミーリアァーーー!なんて事を!」
クライドは投げつけられたミーリアを必死で受け止めるも、彼女の身体はピクピクと微かに痙攣してのショック状態になっているようで命の火がいつ消えても可笑しくない風前の灯火の様相になっている。
「ダメだ!死んじゃダメだミーリア!!しっかりしろ!」
クライドはミーリアの胸を押さえて必死で呼びかけている。そんなクライドを後目《しりめ》にマリアーネは声高らかに叫んだ。
「ああ、どうぞお受け取りください。この聖女の魂をあなた様にお捧げいたします」
そう言うとマリアーネは手を大きく開いて、勝ち誇り狂ったように笑い出した。
「永遠の美と若さ、そしてこの世界の半分をあのお方は私にくれると、そう仰っしゃられたの。さぁ、ひれ伏しなさい!私《わたくし》はこの世界の支配者になるのよ!」
フランソワさんの行動は早かった。直ぐミーリアに駆け寄り素早く蘇生魔法をかけようとする。が、それに気が付いたマリアーネは手刀を振るうとフランソワさんに向かってつむじ風のように回転した複数の刃を飛ばしたのだ。
だが、その刃は間一髪アリシアの結界によって防がれた。
マリアーネは「チッ!」っと言う舌打ちをすると、彼女の周りを風が渦を撒き舞い上がりだした。
その時だ、僕の首にかかっていたネックレスが光を放ちだし、その光は何かの形を形成しだす。光が集まって出来たその姿、目の前にいる皇太后マリアーネと瓜二つの姿がそこに現れた。その者は紛うことなき、あの聖女クロフォーネ様だったのだ。
降り立ったクロフォーネ様から放たれる優しい淡い光がミーリアを包み込み輝きだし、その光はミーリアの消えそうなオーラと混ざり合い一つになる。すると僕の首のペンダントの石にヒビが入り粉々に砕け散ってしまったのだ。
「!」
魂のカケラ、邪神討伐に必須のアイテムである魔法の鎖"グレイプニール"が有ろうことか砕け散ってしまった。その事に僕は慌ててしまい、どうしようと青ざめた所に……。
『大丈夫ですよ。この力はこの娘に継承してもらいました』
どこからか優しい声が聞こえてきた。その声は何とミーリアからのものだったのだ。
ミーリアはそう言うと、今まで瀕死状態だったはずなのに、すっくと立ち上がる。その姿は同じ少女だったとは思えないほど優雅で凛とした大人の美しさをたたえていた。
なんと、それはミーリアの姿を借りた聖女クロフォーネ様だったからだ。
彼女の周りに光の粒子が集まりだした。その光の粒子が一つの大きな光の玉となり、つむじ風の渦の中から今にも攻撃しようとしていたマリアーネに向かって放たれる。
その放たれた光は複数の鎖となり、襲い掛かろうとしているマリアーネの首や両腕、両足に絡みつき、がっしりと固めての動きを封じ込めてしまう。
拘束されたマリアーネは身動きが取れない事で、真っ赤な顔をした鬼の形相で拘束を解こうとジタバタしだした。するとその身体が膨れ上がりどんどんと巨大化しだし美しかった容姿が凶悪な容姿のバケモノへと変化して行く。
そこで、ミーリアと一緒になった聖女クロフォーネはアリシアに向かって言い放つ。
『今よ!我々二人でこの魔物の力を封じている間に、アレの身体を消滅させて頂戴。この鎖はそう長くは持ちません』
「でも、そうなれば聖女クロフォーネ様の身体が……」
アリシアはクロフォーネの身体を乗っ取ったマリアーネを消滅させる事に躊躇してしまっているようだ。
『大丈夫です。私はすでに身体も魂の大部分も失われているのです。あれはただの幻影、邪神が作り出したまがい物です。どうか妹の末裔であるお前に私《わたくし》の清祓《きよはら》いをお願いしたいのです』
そう言われたアリシアは覚悟を決めたようだ。
「解りました!レン、私の矢に浄化の付加をお願い」
アリシアは浄化を付与した矢じりの周りを結界で覆うと、バタついている巨大なバケモノと化したマリアーネに向かって、渾身の一撃を放った。自身の結界によってより強度を増した矢が、マリアーネを守るつむじ風を蹴散らし、本体に当たった瞬間に結界を解除する。
アリシアの矢によって浄化されたバケモノは大きな悲鳴のような叫び声を上げた。
「やめてーーーー!私の美しい身体が!永遠の若さが!!」
その身体から四方八方に光が飛び散ったかと思うと、その身体は跡形もなく消滅したのだった。
◇◇◇
結局マリアーネは最後までハウザーの事を気にも留めていなかった。魂を売り渡した時、心底魔物に成り果ててしまったのだろう。歪んだ見果てぬ夢を追い求め、邪神の甘い誘惑の罠に踊らされた哀れな女は今ここに散ったわけだ。
皇太后マリアーネが消えた後、本城さんは舌打ちをし、ぞくっとした風に身体を震わせて何かを呟いているようだ。
「……因果応報か、七味唐辛子を地で行ってるような執念深さだったな。やっぱ女の情念は……」
本城さんの後ろからどうも強い殺気を感じたようで、全てを言わずに、くわばらくわばら…と肩をすくめる。
その呟きを耳にした僕は少し気になって聞いてみたのだ。
「七味唐辛子って?」
「ああ、それね。『人生に、七味あり』ってやつだな。ほら、人生の味付け。うら味《み》、つら味《み》、ねた味《み》、そね味《み》、いや味《み》、ひが味《み》、やっか味《み》って言うやつだよ。人生にとっての大事なスパイスで深みが出るって事だそうだが、この女は悪い方ばかりの面に染まったようだ。それって辛《から》過ぎない?」
「うわ!何?その悲しい味付け」
人生に七味唐辛子とか、人の不幸は蜜の味だとか、甘い汁だとか、僕としては、あんまそんなもんは味わいたくないかも知れない。人生も食事も、甘味や辛《から》みはほどほどでお願いします。
辛《から》いだけじゃ辛《つら》いっすからね。試練はそこそこに、それでもって、時には優しさもほしいです。そう思いながら、ついついリンゴをギュッと抱きしめていた。
悦に入るマリアーネに向かってアリシアはそう怒鳴った。
だが、マリアーネの視線はアリシアを見てはおらず、それを飛び越え、その後ろにいる少女に向いていた。そして『ほぉ』と言いつつ、真っ赤な唇に指を置いてニヤリと笑う。
「やはり私は本当についてるわ。求めていたものがそっちからやって来てくれるなんて。ようやくあのお方の望みが叶えられる」
そう言いながら舌舐めずりをする。女の少し開いた口元から舌がちろちろと見え、その艶めかしい真っ赤な唇は不気味にエロく、その口元だけが何故か目に焼き付いて、つい吸い込まれそうになった。
彼女居ない歴イコール年齢の僕にはとても刺激が強すぎて少しめまいと吐き気がする。他の男たちも同じようで虚ろな目で、ある一点を凝視しているようだ。
男達の態度にハッ!と気付いたフランソワさんは、手をパンと大きく打ち鳴らすと、光の波が波紋のように広がって行く。
「しっかりしなさい!簡単に術にかかってどうするのです!」
それを聞いた僕たちは、朦朧としていた意識が覚醒したようで、慌てて周りを見渡した。
だが、僕たちがあたふたしている間に、一瞬の隙をついて、マリアーネはミーリアの前に移動してしまった。そしてミーリアの顎を長い爪を持つ手で持ち上げる。
「そうなの、お前がイレギュラーだったのね。だから、あの娘が覚醒しないはずだわ」
男達は女の色香である幻惑魔法に引っかかってしまったようで、不意をつかれてしまった。慌ててミーリアを助けに入ろうとするが、それより早くマリアーネの腕がミーリアの胸に突き立てようと大きく振りかざされた。
「あああああ!ミーリア!!!」
クライドは必死の形相でミーリアに駆けつけるも、時すでに遅く、マリアーネの
腕はミーリアの胸を突き刺してしまったのだ。そしてミーリアの胸から片手を引き抜くと、血まみれのぐったりとした身体をクライドに投げつける。
「ミーリアァーーー!なんて事を!」
クライドは投げつけられたミーリアを必死で受け止めるも、彼女の身体はピクピクと微かに痙攣してのショック状態になっているようで命の火がいつ消えても可笑しくない風前の灯火の様相になっている。
「ダメだ!死んじゃダメだミーリア!!しっかりしろ!」
クライドはミーリアの胸を押さえて必死で呼びかけている。そんなクライドを後目《しりめ》にマリアーネは声高らかに叫んだ。
「ああ、どうぞお受け取りください。この聖女の魂をあなた様にお捧げいたします」
そう言うとマリアーネは手を大きく開いて、勝ち誇り狂ったように笑い出した。
「永遠の美と若さ、そしてこの世界の半分をあのお方は私にくれると、そう仰っしゃられたの。さぁ、ひれ伏しなさい!私《わたくし》はこの世界の支配者になるのよ!」
フランソワさんの行動は早かった。直ぐミーリアに駆け寄り素早く蘇生魔法をかけようとする。が、それに気が付いたマリアーネは手刀を振るうとフランソワさんに向かってつむじ風のように回転した複数の刃を飛ばしたのだ。
だが、その刃は間一髪アリシアの結界によって防がれた。
マリアーネは「チッ!」っと言う舌打ちをすると、彼女の周りを風が渦を撒き舞い上がりだした。
その時だ、僕の首にかかっていたネックレスが光を放ちだし、その光は何かの形を形成しだす。光が集まって出来たその姿、目の前にいる皇太后マリアーネと瓜二つの姿がそこに現れた。その者は紛うことなき、あの聖女クロフォーネ様だったのだ。
降り立ったクロフォーネ様から放たれる優しい淡い光がミーリアを包み込み輝きだし、その光はミーリアの消えそうなオーラと混ざり合い一つになる。すると僕の首のペンダントの石にヒビが入り粉々に砕け散ってしまったのだ。
「!」
魂のカケラ、邪神討伐に必須のアイテムである魔法の鎖"グレイプニール"が有ろうことか砕け散ってしまった。その事に僕は慌ててしまい、どうしようと青ざめた所に……。
『大丈夫ですよ。この力はこの娘に継承してもらいました』
どこからか優しい声が聞こえてきた。その声は何とミーリアからのものだったのだ。
ミーリアはそう言うと、今まで瀕死状態だったはずなのに、すっくと立ち上がる。その姿は同じ少女だったとは思えないほど優雅で凛とした大人の美しさをたたえていた。
なんと、それはミーリアの姿を借りた聖女クロフォーネ様だったからだ。
彼女の周りに光の粒子が集まりだした。その光の粒子が一つの大きな光の玉となり、つむじ風の渦の中から今にも攻撃しようとしていたマリアーネに向かって放たれる。
その放たれた光は複数の鎖となり、襲い掛かろうとしているマリアーネの首や両腕、両足に絡みつき、がっしりと固めての動きを封じ込めてしまう。
拘束されたマリアーネは身動きが取れない事で、真っ赤な顔をした鬼の形相で拘束を解こうとジタバタしだした。するとその身体が膨れ上がりどんどんと巨大化しだし美しかった容姿が凶悪な容姿のバケモノへと変化して行く。
そこで、ミーリアと一緒になった聖女クロフォーネはアリシアに向かって言い放つ。
『今よ!我々二人でこの魔物の力を封じている間に、アレの身体を消滅させて頂戴。この鎖はそう長くは持ちません』
「でも、そうなれば聖女クロフォーネ様の身体が……」
アリシアはクロフォーネの身体を乗っ取ったマリアーネを消滅させる事に躊躇してしまっているようだ。
『大丈夫です。私はすでに身体も魂の大部分も失われているのです。あれはただの幻影、邪神が作り出したまがい物です。どうか妹の末裔であるお前に私《わたくし》の清祓《きよはら》いをお願いしたいのです』
そう言われたアリシアは覚悟を決めたようだ。
「解りました!レン、私の矢に浄化の付加をお願い」
アリシアは浄化を付与した矢じりの周りを結界で覆うと、バタついている巨大なバケモノと化したマリアーネに向かって、渾身の一撃を放った。自身の結界によってより強度を増した矢が、マリアーネを守るつむじ風を蹴散らし、本体に当たった瞬間に結界を解除する。
アリシアの矢によって浄化されたバケモノは大きな悲鳴のような叫び声を上げた。
「やめてーーーー!私の美しい身体が!永遠の若さが!!」
その身体から四方八方に光が飛び散ったかと思うと、その身体は跡形もなく消滅したのだった。
◇◇◇
結局マリアーネは最後までハウザーの事を気にも留めていなかった。魂を売り渡した時、心底魔物に成り果ててしまったのだろう。歪んだ見果てぬ夢を追い求め、邪神の甘い誘惑の罠に踊らされた哀れな女は今ここに散ったわけだ。
皇太后マリアーネが消えた後、本城さんは舌打ちをし、ぞくっとした風に身体を震わせて何かを呟いているようだ。
「……因果応報か、七味唐辛子を地で行ってるような執念深さだったな。やっぱ女の情念は……」
本城さんの後ろからどうも強い殺気を感じたようで、全てを言わずに、くわばらくわばら…と肩をすくめる。
その呟きを耳にした僕は少し気になって聞いてみたのだ。
「七味唐辛子って?」
「ああ、それね。『人生に、七味あり』ってやつだな。ほら、人生の味付け。うら味《み》、つら味《み》、ねた味《み》、そね味《み》、いや味《み》、ひが味《み》、やっか味《み》って言うやつだよ。人生にとっての大事なスパイスで深みが出るって事だそうだが、この女は悪い方ばかりの面に染まったようだ。それって辛《から》過ぎない?」
「うわ!何?その悲しい味付け」
人生に七味唐辛子とか、人の不幸は蜜の味だとか、甘い汁だとか、僕としては、あんまそんなもんは味わいたくないかも知れない。人生も食事も、甘味や辛《から》みはほどほどでお願いします。
辛《から》いだけじゃ辛《つら》いっすからね。試練はそこそこに、それでもって、時には優しさもほしいです。そう思いながら、ついついリンゴをギュッと抱きしめていた。
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