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第4章:帝国編
第114話 待ち伏せ
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蓮とS級たち、バッファチームで帝都へ軍用トラックで移動していると、前方に何やら集団が待ち伏せをしている。
近づいてみると、それは冒険者の一団だった。そして、その一団の中から、ぴよーんと何だか小さくてかわいい者が飛び出て来たのだ。
「にゃー!誰がなんと言おうとラーナも一緒に行くからにゃ!」
と鼻息も荒いラーナ先生だった。ラーナ先生だけじゃなく、魔の森の攻略に参加した冒険者たちも一緒だった。
何故か、ターランド冒険者ギルドのギルドマスターまでがその中にいたりするのだ。
「ここにいない冒険者はすでにモントヴル王国軍に援軍として合流している。ここで待っていた者たちはお前たちと一緒に帝国まで行くと言って聞かなかった奴らだよ」
ギルマスは『仕方ないだろ、諦めろ』と言った感じで強引にトラックに乗り込もうとするが、人数が多すぎて全員が乗るのはちょっと無理そうだ。
「あまり人数が多いと目立つんだがな」
と、アランは愚痴ると……。
「まぁまぁ、こいつがいたら何てことないじゃろうて」
と、バッファは蓮の頭を抱えてグリグリしてくるのを必死で振り払おうとバタバタしている。
「ちょー、痛い痛い、やめてー!」
バッファと蓮が戯れているのを見つつ、仕方ないなぁと言った風にアランはモーリッツに依頼をした。
「今のトラックだけじゃ、これだけの人数は運べないな。先は長い、女性は別の車両にした方がいいよな。モーリッツ、装輪装甲車をよろしく。それとトイレはつけれるか?」
「任せとけ。ドイツのボXサーはトイレ標準装備だ。洗浄便座は付いてないけどな」
「ハハハ、日本の96式は洗浄便座どころかトイレもないよ。ついでにアメリカもだけどな」
本城は肩をすくめて苦笑いをする。そして、フランソワに女性たちを集めてもらい後を任せた。
装輪装甲車の運転はモーリッツ、トラックは本城が運転し、ガリオンとクライドには交代で隣に乗ってもらっての運転を覚えてもらう事にして、男どもは全員トラックでの移動にしてもらったのだが…。野郎ばかりでむさ苦しいと、ほざいていたのは無視をした。
「そう言えば、アーヴィンはすでに偵察に出発したんだろ?あいつは何を利用して行ったんだ?」
本城がモーリッツに問いかけると、モーリッツは呆れながら答えた。
「ああ、あいつは『ニンジャ』で行くと言い張ったんだが、空を飛べる方がいいだろうと、ランディと『グリフィン』で出かけていったよ」
「『ニンジャ』で行けないのは残念だけど、だが『グリフィン』を見て、ガキのように、はしゃいではいたぞ。もちろん『ニンジャ』は、収納には入れて行ったがな。それと高性能のドローンも持っていったな」
ヤレヤレといった風にモーリッツは笑う。アーヴィンはドローンを飛ばして、情報をこちらへ送ると言ってたようだ。
◇◇◇
「あれ、帝国軍か?」
アーヴィンは一足先にランディと二人で帝国へと向かっていた。かなりのスピードがでているようで、意外にも早く帝国に着ける感じだった。
『グリフィン』で空を進ん帝国の近くまで近づいて行くと、帝国兵らしき総勢二万ほどの一団と、その半数ほどの軍団と対峙しているのが見えた。
「あれって、何してるんだ?」
アーヴィンはランディに問い掛ける。
「あのエンブレムからして、どうも、どちらも同じ帝国軍のようですね。それなのに、何ですかね?ピリピリとした喧嘩ごしでの、異様な感がしますね」
と答えるランディ。
「それって、もしかして、ルキウス側とハウザー側との、互いの取り巻きによる兄弟喧嘩ってところかもな?」
まぁ、ここはモーリッツたちに”ポチっ”と映像を送ってと……。面倒に巻き込まれないように先に進みますか~ って事で、クレマント公爵の親派によっての足止めに期待しつつアーヴィンたちは帝都へと向かう事にした。
「それにしても、帝国はこの寒い時期によく攻め込もうって思ったよな」
「まぁ、今が一番いい時期ではあるんですよ。もう少ししたら大地は凍るんで、大地が凍らない内って事でしょうね」
「そうは言っても野営は大変そうだけどな……」
そんな会話をしつつ帝都へと向かって行くと、帝都方面から不穏な感覚が立ち込めてくる。
「おい、あれを見ろ!」
「ちょっとあれなんだ!煙が立ち上ってるじゃないですか!?」
「なんだよアレ。ちょっとアレを急いで飛ばしてみるよ!」
帝都から、いくつもの煙が立ち上っているではないか!アーヴィンは慌てて全速力でのドローンを帝都方面に向かい飛ばしたのだった。
近づいてみると、それは冒険者の一団だった。そして、その一団の中から、ぴよーんと何だか小さくてかわいい者が飛び出て来たのだ。
「にゃー!誰がなんと言おうとラーナも一緒に行くからにゃ!」
と鼻息も荒いラーナ先生だった。ラーナ先生だけじゃなく、魔の森の攻略に参加した冒険者たちも一緒だった。
何故か、ターランド冒険者ギルドのギルドマスターまでがその中にいたりするのだ。
「ここにいない冒険者はすでにモントヴル王国軍に援軍として合流している。ここで待っていた者たちはお前たちと一緒に帝国まで行くと言って聞かなかった奴らだよ」
ギルマスは『仕方ないだろ、諦めろ』と言った感じで強引にトラックに乗り込もうとするが、人数が多すぎて全員が乗るのはちょっと無理そうだ。
「あまり人数が多いと目立つんだがな」
と、アランは愚痴ると……。
「まぁまぁ、こいつがいたら何てことないじゃろうて」
と、バッファは蓮の頭を抱えてグリグリしてくるのを必死で振り払おうとバタバタしている。
「ちょー、痛い痛い、やめてー!」
バッファと蓮が戯れているのを見つつ、仕方ないなぁと言った風にアランはモーリッツに依頼をした。
「今のトラックだけじゃ、これだけの人数は運べないな。先は長い、女性は別の車両にした方がいいよな。モーリッツ、装輪装甲車をよろしく。それとトイレはつけれるか?」
「任せとけ。ドイツのボXサーはトイレ標準装備だ。洗浄便座は付いてないけどな」
「ハハハ、日本の96式は洗浄便座どころかトイレもないよ。ついでにアメリカもだけどな」
本城は肩をすくめて苦笑いをする。そして、フランソワに女性たちを集めてもらい後を任せた。
装輪装甲車の運転はモーリッツ、トラックは本城が運転し、ガリオンとクライドには交代で隣に乗ってもらっての運転を覚えてもらう事にして、男どもは全員トラックでの移動にしてもらったのだが…。野郎ばかりでむさ苦しいと、ほざいていたのは無視をした。
「そう言えば、アーヴィンはすでに偵察に出発したんだろ?あいつは何を利用して行ったんだ?」
本城がモーリッツに問いかけると、モーリッツは呆れながら答えた。
「ああ、あいつは『ニンジャ』で行くと言い張ったんだが、空を飛べる方がいいだろうと、ランディと『グリフィン』で出かけていったよ」
「『ニンジャ』で行けないのは残念だけど、だが『グリフィン』を見て、ガキのように、はしゃいではいたぞ。もちろん『ニンジャ』は、収納には入れて行ったがな。それと高性能のドローンも持っていったな」
ヤレヤレといった風にモーリッツは笑う。アーヴィンはドローンを飛ばして、情報をこちらへ送ると言ってたようだ。
◇◇◇
「あれ、帝国軍か?」
アーヴィンは一足先にランディと二人で帝国へと向かっていた。かなりのスピードがでているようで、意外にも早く帝国に着ける感じだった。
『グリフィン』で空を進ん帝国の近くまで近づいて行くと、帝国兵らしき総勢二万ほどの一団と、その半数ほどの軍団と対峙しているのが見えた。
「あれって、何してるんだ?」
アーヴィンはランディに問い掛ける。
「あのエンブレムからして、どうも、どちらも同じ帝国軍のようですね。それなのに、何ですかね?ピリピリとした喧嘩ごしでの、異様な感がしますね」
と答えるランディ。
「それって、もしかして、ルキウス側とハウザー側との、互いの取り巻きによる兄弟喧嘩ってところかもな?」
まぁ、ここはモーリッツたちに”ポチっ”と映像を送ってと……。面倒に巻き込まれないように先に進みますか~ って事で、クレマント公爵の親派によっての足止めに期待しつつアーヴィンたちは帝都へと向かう事にした。
「それにしても、帝国はこの寒い時期によく攻め込もうって思ったよな」
「まぁ、今が一番いい時期ではあるんですよ。もう少ししたら大地は凍るんで、大地が凍らない内って事でしょうね」
「そうは言っても野営は大変そうだけどな……」
そんな会話をしつつ帝都へと向かって行くと、帝都方面から不穏な感覚が立ち込めてくる。
「おい、あれを見ろ!」
「ちょっとあれなんだ!煙が立ち上ってるじゃないですか!?」
「なんだよアレ。ちょっとアレを急いで飛ばしてみるよ!」
帝都から、いくつもの煙が立ち上っているではないか!アーヴィンは慌てて全速力でのドローンを帝都方面に向かい飛ばしたのだった。
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