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第1章:異世界転移編
第15話 ボコボコにしちゃいましょうか
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僕、なんでオッサンと二人きりで突撃しないといけないのよー。レベル15で、弱々なんだってー。オッサンに対して、必死での抵抗空しく。引きずられて行く僕。
これは何を言っても、無駄だと観念して、ソーラーパネルが壊れちゃ困るので、仕方なく、<アイテム収納(小)>に収納してたら、オッサンに見られてしまった。
「お、坊主、収納持ちか。またまた便利スキルを持ってるな。ところで、お前さん、なんか攻撃スキルは持ってないか?」
「えっと、<石投げ>っていう投げ技で、命中補正に、ちょっとの強化付きはあります。」
「ほお、いいスキルじゃねえか。坊主、ちょっと待ってな。」
オッサンはそう言うと、エラルドさんの方に行ったようで、しばらくすると、ビール24本入りケース位のサイズの木箱を持ってきて、地面に置いた。
「これ、なんです?」
「おお、これじゃがな。これは、カルトロップだ。」
オッサンが木箱を開けると、中に入っていたものを見て、僕は驚いてしまった。一個が、6~7センチほどの大きさで、4方向に鋭いスパイクを持つ、日本で言う、撒菱(まきびし)だ。
「こいつは、ゴブリンやらの集団から逃げる時に馬車から巻けるよう、いつも荷台に用意されてるやつじゃ。あいつら、裸足だからな。」
そう言って、カカカっと笑う。
「こいつを、投げて見ろ。お前さん、良いグローブつけてるじゃないか?それだったら、こいつを持っても大丈夫だな。」
そう言われたので、箱から一つ出して、10メートル位先にある岩に投げてみると、岩の上部分の先端が粉砕した。思わず、投げた自分自身が驚いて、尻もちをついてしまったぐらいだ。
そう言えば、さっき<身体強化><速度アップ>をかけてもらってたんだ。これって、一時ほどは持つとの事。
「おお、いい肩してんじゃないか。そいつを収納に出来るだけしまえ。ワシが合図をしたら、敵にバンバン投げつけろ。いいな。」
オッサン自身は、得意のハンマーでなく、ハルバードのような長めの斧で戦うとの事。
「ワシのハンマースキル『大地クラッシュ』を使うと。地形を変えてしまう恐れがあるからな。あんまり、ここでは使いたくはないんじゃよ。」
地形変形って、どんなタイタン。
「ああ、それとな、お前さん、今まで人を殺した事なんかないだろ?平和そうな顔付きしてるからな。もし、吐くなら、全て終わってから吐け。覚悟を決めろよ。やらなきゃやられる。ここは、そんな世界じゃ。」
オッサンはそう言って、僕の肩にこぶしを押し付けた。
◇◇◇
そして、今、僕は、すごいスピードで走っています。ただし、オッサンに背負われてですが。そして、オッサンのハルバードは僕の収納の中です。
「坊主、見張りの場所は解るか。」
「はい、向かって左の茂みに3人。右の岩の後ろに2人います。」
「よし、止まったら、ワシの前方2メートル辺りに斧を投げろ。」
「了解です!」
実は、出発前に、その練習を何回かしたのだ。
「出せ!」
と、オッサンは叫ぶなり、突然すごい勢いで走り出したので、慌ててハルバードを出して投げたら、、オッサンの遥か後方にポトリと落ちた。オッサン速すぎ。時速50キロ以上出てんじゃないの?
100メートル、9秒きるんじゃねえ?とある金メダリストの最高時速が44.6キロ、金メダルどころの話じゃないな。
無理無理、オッサンの走ってる前方に投げるって、絶対に無理だから。
オッサンがすごい加速付きで、時速40キロのスピードで走るとして、40000/3600で1秒間に11.1メートル進んでるわけだ。ちなみに50キロだと13.9メートル、60キロだと、わぁぁぁ、もういいわ!
その2メートル先にハルバードを投げるって、いやいやいや無理だから。
「師匠、お願いですから、投げる前に走り出さないでください。その勢いで走ったら、盗賊達までも突き抜けてしまって、遥か先まで行っちゃいますよ。」
「すまん。すまん。お前が出したら、そのタイミングで走り出すとしよう」
そんなこんなで、今に至る。
<隠密>で野盗の見張りの感知をさけての特攻だ。両方から殲滅の合図が来たら突撃する。半時以内に終了しないといけないから迅速に行動だ。
そして、合図が来た。
それを見るなり、オッサンはスピードを上げ、見張りがいるであろう所の少し前まで行くと、僕を下して、叫んだ!
「今だ!出せ!!」
僕は、ハルバードをオッサンの前に投げるとオッサンはそれを受け取るや否や、すごいスピードで茂みにいた3人と反対側の2人を瞬殺した。それを察知した野盗達が、馬を走らせ、ドドドドっと勢いよくやって来た。
先頭にいた、厳つい大柄の男が、片手を振り下ろすが、何も起こらない。そりゃそうだ、もう上に生き残っている奴はいないからな。
「坊主!投げろ!」
その合図に、収納に入れていた撒菱(まきびし)を取り出し、片手に持てるだけ持って、一気に投げつけた。何度も何度も、投げつけた。
すると、何人かの頭が粉砕したり、剣を振り上げている腕が吹っ飛んだりと、血しぶきが飛んでいる。すごい惨状だった。
だけど、それを見ても、その時は、何も感じなかった。そういえば、サバイバルセットを使った時に『サバイバルに打ち勝つ精神力が強化されました。』っていうアナウンスがしてた気がした。
その時は、それを、まるで映画とか、テレビとか、ゲームの画面内の出来事のように、非現実の世界の出来事のように感じてたんだ。
これは何を言っても、無駄だと観念して、ソーラーパネルが壊れちゃ困るので、仕方なく、<アイテム収納(小)>に収納してたら、オッサンに見られてしまった。
「お、坊主、収納持ちか。またまた便利スキルを持ってるな。ところで、お前さん、なんか攻撃スキルは持ってないか?」
「えっと、<石投げ>っていう投げ技で、命中補正に、ちょっとの強化付きはあります。」
「ほお、いいスキルじゃねえか。坊主、ちょっと待ってな。」
オッサンはそう言うと、エラルドさんの方に行ったようで、しばらくすると、ビール24本入りケース位のサイズの木箱を持ってきて、地面に置いた。
「これ、なんです?」
「おお、これじゃがな。これは、カルトロップだ。」
オッサンが木箱を開けると、中に入っていたものを見て、僕は驚いてしまった。一個が、6~7センチほどの大きさで、4方向に鋭いスパイクを持つ、日本で言う、撒菱(まきびし)だ。
「こいつは、ゴブリンやらの集団から逃げる時に馬車から巻けるよう、いつも荷台に用意されてるやつじゃ。あいつら、裸足だからな。」
そう言って、カカカっと笑う。
「こいつを、投げて見ろ。お前さん、良いグローブつけてるじゃないか?それだったら、こいつを持っても大丈夫だな。」
そう言われたので、箱から一つ出して、10メートル位先にある岩に投げてみると、岩の上部分の先端が粉砕した。思わず、投げた自分自身が驚いて、尻もちをついてしまったぐらいだ。
そう言えば、さっき<身体強化><速度アップ>をかけてもらってたんだ。これって、一時ほどは持つとの事。
「おお、いい肩してんじゃないか。そいつを収納に出来るだけしまえ。ワシが合図をしたら、敵にバンバン投げつけろ。いいな。」
オッサン自身は、得意のハンマーでなく、ハルバードのような長めの斧で戦うとの事。
「ワシのハンマースキル『大地クラッシュ』を使うと。地形を変えてしまう恐れがあるからな。あんまり、ここでは使いたくはないんじゃよ。」
地形変形って、どんなタイタン。
「ああ、それとな、お前さん、今まで人を殺した事なんかないだろ?平和そうな顔付きしてるからな。もし、吐くなら、全て終わってから吐け。覚悟を決めろよ。やらなきゃやられる。ここは、そんな世界じゃ。」
オッサンはそう言って、僕の肩にこぶしを押し付けた。
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そして、今、僕は、すごいスピードで走っています。ただし、オッサンに背負われてですが。そして、オッサンのハルバードは僕の収納の中です。
「坊主、見張りの場所は解るか。」
「はい、向かって左の茂みに3人。右の岩の後ろに2人います。」
「よし、止まったら、ワシの前方2メートル辺りに斧を投げろ。」
「了解です!」
実は、出発前に、その練習を何回かしたのだ。
「出せ!」
と、オッサンは叫ぶなり、突然すごい勢いで走り出したので、慌ててハルバードを出して投げたら、、オッサンの遥か後方にポトリと落ちた。オッサン速すぎ。時速50キロ以上出てんじゃないの?
100メートル、9秒きるんじゃねえ?とある金メダリストの最高時速が44.6キロ、金メダルどころの話じゃないな。
無理無理、オッサンの走ってる前方に投げるって、絶対に無理だから。
オッサンがすごい加速付きで、時速40キロのスピードで走るとして、40000/3600で1秒間に11.1メートル進んでるわけだ。ちなみに50キロだと13.9メートル、60キロだと、わぁぁぁ、もういいわ!
その2メートル先にハルバードを投げるって、いやいやいや無理だから。
「師匠、お願いですから、投げる前に走り出さないでください。その勢いで走ったら、盗賊達までも突き抜けてしまって、遥か先まで行っちゃいますよ。」
「すまん。すまん。お前が出したら、そのタイミングで走り出すとしよう」
そんなこんなで、今に至る。
<隠密>で野盗の見張りの感知をさけての特攻だ。両方から殲滅の合図が来たら突撃する。半時以内に終了しないといけないから迅速に行動だ。
そして、合図が来た。
それを見るなり、オッサンはスピードを上げ、見張りがいるであろう所の少し前まで行くと、僕を下して、叫んだ!
「今だ!出せ!!」
僕は、ハルバードをオッサンの前に投げるとオッサンはそれを受け取るや否や、すごいスピードで茂みにいた3人と反対側の2人を瞬殺した。それを察知した野盗達が、馬を走らせ、ドドドドっと勢いよくやって来た。
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その合図に、収納に入れていた撒菱(まきびし)を取り出し、片手に持てるだけ持って、一気に投げつけた。何度も何度も、投げつけた。
すると、何人かの頭が粉砕したり、剣を振り上げている腕が吹っ飛んだりと、血しぶきが飛んでいる。すごい惨状だった。
だけど、それを見ても、その時は、何も感じなかった。そういえば、サバイバルセットを使った時に『サバイバルに打ち勝つ精神力が強化されました。』っていうアナウンスがしてた気がした。
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