上 下
4 / 38

四章

しおりを挟む
1・「わ、落石?」

「これは馬じゃ通れませんね」

俺とヤナ君は馬の背に乗って鍵付きを解除できるというダンジョンを目指している。方角的にはこの道だけど、大きな石が道を塞いでいた。

「姫、ここからしばらく歩きになりますが大丈夫ですか?」

「うん。この子たちのおかげで随分楽だったよ」

俺は馬の背中を撫でる。

「ありがとう」

馬から降りると彼らは再び走っていった。

「よいしょっと」

岩の隙間をなんとか通り抜ける。ふと、魔力を感じた。

「姫、ダンジョンが近いようですね」

「うん」

ダンジョンというものが何故出来るのか、噂される理由はさまざまだ。使われなくなった建物に魔物が棲み付いて、時間の経過とともにダンジョンになったというもの。もう一つは創造主が俺たちに試練を与えたんじゃないかというものだ。
確かにダンジョンはそれだけ不思議な空間だ。中に入ると魔物たちが無数にいたり、何故か金銭やアイテムを落としたりする。もう一つの特徴としてはダンジョンのそばに来ると少しだけど魔力を感じる。みんなそれを感じ取ってダンジョンに挑戦する。

俺もパーティにいた時は、ダンジョンに良く行ったなあ。全くパーティの役に立たなかったけど。
出来ることと言えばかすり傷程度のケガを治すことくらいだった。
ヤナ君と先を急ぐ。一緒にいて思ったけど、彼はすごく穏やかな人だった。俺のことを気遣いながらいろいろ先のことを考えてくれている。
ヤナ君は斥候だ。気配の察知能力がものすごく高いから魔物と戦闘になっても必ず先手を打てた。そう、バックアタックをされるということはそれだけ不利に繋がる。シャオやルシファー騎士団の人たちにはなんともないことかもしれないけれど、今の俺たちは戦えるのがヤナ君しかいない。俺ができる攻撃はロッドで相手を叩くくらいなものだ。

「姫、あそこ」

岩壁に囲まれた道をしばらく行くと向こうに青い洞窟が妖しくそびえたっているのが見えた。あれか。
ダンジョンに入ったら、まず回復は自力で行わなければならない。魔力は時間経過で回復するけど、使い過ぎは体力の消耗に繋がる。気を付けよう、あまり戦闘をしないように。
ヤナ君と俺はダンジョン内に足を踏み入れた。
ダンジョンには複数の移動魔法が自動でかかっている。そう考えるとやっぱり不思議だよな。
中は薄暗い。ヤナ君が明かりを灯す魔法を唱える。簡単な魔法だからいつか冒険をしたいと思うなら覚えておいた方がいい。ただし使っている最中は魔力を少しずつ消耗する。悲しいことに魔力の総量で俺は斥候のヤナ君に劣ってしまっている。なんのための白魔導士ジョブか。でもせめて、回復くらいは任せて欲しい。大ダメージは無理だけど。

俺たちは気配を探りながら慎重に先に進んだ。今のところ雑魚しか出てきていない。まだ階数が少ないせいもある。ダンジョンは基本的に十階ごとにボスがいて、ボスを倒してダンジョンをようやく出ることが出来る。そこで得たアイテムを報酬としてもらえる。
今、俺たちがいるのが八階。間もなくボスか。うわあ、俺がいて倒せるのかなあ?ヤナ君本当、巻き込んでごめん。
分からないけどやるしかない。
九階にたどり着くといきなり扉が現れた。え、こんなパターン、初めてだぞ?
扉には青い光の下に何かをはめ込むような隙間がある。
ヤナ君が力任せに扉を開けようとして失敗する。やっぱり鍵がかかっているんだ。

俺は辺りを見渡した。さて、どうしたものか。ダンジョンでなぞ解きを求められたのは初めてだけどクイズ形式というものは一度経験したことがある。こういう時ヒントが周りにあるはずだ。そうじゃなきゃフェアじゃない。

「あ、石」

ヤナ君が地面を指さす。そこには赤く光る丸い石が不自然に落ちている。ヤナ君がそれを拾う。なんだろう?
ふと壁を見ると赤い光の下にもなにかをはめ込む隙間がある。もしかすると。

「ヤナ君、その石」

「はい」

ヤナ君も気が付いたようだ。隙間に赤い石をはめる。その瞬間、ガコっという何かが外れる音がした。なるほど。光と同じ色の石をはめると鍵が開く仕組みなんだ。じゃあ問題の青い石は何処?

それを入れないと扉は完全には開かないらしい。

「姫、こちらに」

「あ」

ヤナ君が俺を呼ぶ。そこに青い石があった。待って、なんかめちゃくちゃ唸り声が聞こえる。でも青い石を手に入れるにはいかざるを得ないよね。俺たちはそのフロアに入った。柵がゆっくり上がり始める。そこから出てきたのは大きな獅子だった。

「グルルルル」

すごい、めちゃくちゃ殺気を感じる。こうなったら・・・と思っていたらヤナ君が獅子に何かを話しかけている。動物と話せるってヤナ君が言っていたけどどうやら本当らしい。
獅子が唸るのをやめてヤナ君に頭を擦り付けて来た。懐かれるのもちょっと怖いけど、ヤナ君は平気そうに獅子の頭を撫でている。大きなワンちゃんって思えばいいのかな。

「姫、石を」

「あ、うん」

そうだった。それが本題だった。俺は石を拾って扉の隙間にはめた。ゴゴゴゴゴと扉が開き始める。
ついに先に進めるんだな。獅子はヤナ君の顔をペロっと舐めるとダンジョンの外へ出て行った。ずっと閉じ込められていたのかな。そりゃあ怒っても無理ないか。

扉の先にあったのは十階に続く階段だった。通常であればボスがいる階だけど。
俺たちは階段を上り切った。あったのは泉だ。綺麗だな。

飲めないかな。俺はそう思って泉に手を浸けた。すると不思議なことが起きた。俺の魔力量が増えている。

「姫?まさか」

ヤナ君も同じことを感じ取ったらしい。もしかして俺の鍵が外れた?
いや、レベルが上がった様子はない。じゃあなんで?
立ち上がると、泉に誰かの顔が映った。このヒト。

「師匠?」」

「やあ、ましろさん。その様子だと元気みたいだね。鍵付きが稀な症例とはいえ、君にその解除方法を伝授できなかったことをずっと悔やんでいた。私も鍵付きについては最近知ったしね。ここの泉は君の固定されていた魔力量を解除してくれる。そしてここからはるか先の南西部にもう一つダンジョンがある。そのダンジョンでは固定されていたレベル上限を解除できるはずだ。
どうか健やかに」

師匠の顔が消える。とりあえず鍵付きが解除できることが分かって俺はホッとした。

「ましろ姫、良かったですね」

ヤナ君が笑う。俺は嬉しくて頷いた。力がなんだかみなぎっているようにも感じるけど気の所為かな。
早くシャオのもとに戻ろう。俺も少しはみんなの役に立てるようになるかもしれない。


2・「シャオ!」

「ましろ!」

俺はシャオの元に駆け寄った。随分長いことシャオから離れていたような気がする。シャオにぎゅっと抱きしめられてすごく嬉しい。俺もシャオの広い背中に腕を回した。こういうとこ好きだなあ。

「よかった。怪我はしていないか?」

シャオが急におろおろし始めたので俺は笑ってしまった。シャオって俺に甘すぎない?

「大丈夫。ヤナ君がずっと助けてくれたよ」

「ヤナ、お前には褒美を取らせる」

「は、有難きお言葉」

シャオが今の現状を話してくれた。これからエルフの谷を抜けて更に南へ進むらしい。
南部にはヒト族が暮らしている。俺の家族もそこで暮らしている。途中で家族に会えたりしないかな。またシャオに聞いてみよう。ヒト族の暮らす場所には沢山の建造物が建っているのが特徴的だ。情報量も多いしせわしない場所だけど、たまに行くならヒト族の暮らす南部だろう。気候も安定していて過ごしやすいし、いろいろあるお店でのお買い物も楽しい。

「エネミーはどうだった?」

シャオが嫌そうに首を横に振った。

「どうもなにも雑魚ばっかり湧いてきやがる。チームって言う割には連携が取れてねえし、トップの顔を拝みたいくらいだ」

なるほど、と俺は思っていた。エネミーだって組織なんだからトップがいるはずだ。そもそも俺がいたパーティは、そのトップを魔王であるシャオだと思い込んで戦っていた。でも実際の所、シャオはエネミーを殲滅している側だった。
そうなると改めて問題が出て来る。エネミーを先導しているのは一体誰なのか。そしてエネミーの目的は何なのか。

「ましろ、お前の魔力量が増えてるな」

シャオの言葉に俺は思わずどや顔を披露してしまったのだった。今日はこの辺りで休もうかという話になって、俺たちはテントを張って、火の周りにいる。だんだん春が近づいてきているのか、随分暖かくなってきた。雪も滅多に降らないし過ごしやすい。魔界ってそう思うと北に位置しているから寒い。
シャオが木の枝で火の中からなにかを掘り出している。なんだろうと思って見ていたら紙に包まれたサツマイモだった。

「出来たな。美味い」

シャオが嬉しそうにサツマイモをほぐほぐと噛みしめ始める。なんで太らないの?このヒト。

「ましろは聞かないんだな?」

「え?」

シャオが俺を緑の瞳で見つめて来た。やっぱり綺麗な色をしている。まるでエメラルドのようだ。

「お前は俺がなんで父親殺しって言われているか気にならないのか?」

「それは気になるけどシャオは聞いて欲しいの?」

「・・・・」

もっもっとシャオがサツマイモに夢中でかぶりついている。美味しいんだな。もきゅもきゅごくんとしたところでシャオがようやく俺を見つめた。

「俺は聞いて欲しい。ましろにならうまく伝えられる気がする」

「じゃあ話して」

シャオは笑って頷いた。


***

シャオの中にあるシャオのお父さんの一番新しい記憶はシャオが五歳の頃まで遡るらしい。
シャオは魔界の跡取りとして生まれて、周りから大変期待して育てられたそうだ。そんな周りの気持ちを幼いシャオはずっと苦痛に感じていたらしい。思い切って家出を試みたのだという。シャオはその頃から魔法に長けていたので、随分遠くにある山の中に籠ったそうだ。そんなシャオを心配して迎えに来てくれたのがシャオのお父さんだったのだという。

シャオもずっと一人で心細い思いをしていた。お父さんが心配して迎えに来てくれたこともあいまってシャオはすっかり安心したそうだ。でもそこは急な岩山で、気を抜くのが早過ぎた。シャオは足を滑らせて危うく崖下へ落下しそうになった。それをシャオのお父さんが助けてくれたのだという。

「親父は昔から心臓に病気を持っていてな。俺の所に来るまでにも何度も危うい思いをしたらしい」

シャオを引き上げたお父さんを心臓の病気が襲い掛かったのだという。シャオを引き上げたかわりに自分自身が崖下へ落ちてしまったのだとシャオは言った。

「そんな」

「親父を殺したのはこの俺だ。それで間違いはねえ」

シャオはその時にすごく泣いたと言っていた。目の前で大事なヒトを亡くしたりしたら誰だってそうなる。シャオはそこから心を閉ざした。それからは王になるためにがむしゃらに特訓したそうだ。今、強いシャオがいるのはその頃の特訓の賜物らしい。シャオは成長してルシファー騎士団のヒトたちと出会った。
シャオの苦しみをみんなが受け入れて助けてくれたそうだ。だから今のルシファー騎士団が存在している。
絆で確かに繫がっている誰かがいるっていいな。

「ましろが穴の中に入って来た時は驚いた。ヒト族がなんでこんなところにって」

シャオが笑う。俺はあの時、パーティから追放されたばかりで自分の状況を冷静に把握できていなかった。
ただ寒くて悲しくて死んでしまおうかとも思っていた。それをシャオが防いでくれた。あの時シャオに食べられると思って怖かったけど出会ってなかったら多分普通に死んでいたと思う。

「シャオはすごいね」

「どこがだよ」

シャオが俺を抱き寄せる。あのー、一応他の騎士団のヒトもいるからね?
そう言ったらシャオに首をがぶがぶ噛まれた。
可愛い人だな。

3・次の日、俺たちは早朝からエルフの谷を目指している。派閥争いはどうなったんだろう?
レエヤさんたち大丈夫かな?
エルフの谷を抜けると小さな駅がある。ヒト族の住む地域には汽車が走っているのだ。急に交通の便が良くなる。
ヒト族の能力値は他の種族に比べると低めだ。でも新しいものを作り出す力を持っている。それが功を成して今に至っているという感じだ。

歩いていると、エルフの谷に入る関所が見えて来た。ここはスルー出来ないんだよなあ。シャオなら空を飛べるけどみんなというわけにはいかない。

「シャオ陛下!」

シャオに気が付いたエルフが駆け寄って来る。まだ子供だ。

「シャオ陛下、レエヤ様よりお話は聞いております。森にいたエネミーを撃退してくださったとか」

「あー、まあそんな感じだ」

雑な受け答えに俺は内心でおいおいと突っ込んでしまった。シャオはあまり自分の力をひけらかさない。
能ある鷹はなんていうけどね。

「レエヤ様たちが帰って来てみんな喜んでいます。長老も若いエルフの現状を理解しようとしてくれて」

「あのじいさんがか?」

シャオってはっきりものを言うよね。そこが良い所なのかもしれないけど。

「シャオ陛下、お茶を飲んでいってください。長老もあなたに謝罪がしたいと言っておられました」

「あのじいさんがか?」

シャオが急に同じ言葉しか発さなくなった。壊れたおもちゃじゃないんだから。
とりあえず話だけ聞いてみようとみんなの意見で決めた。俺たちはエネミーを殲滅に来ているのであって、エルフのことは本来なら管轄外だし、種族間のことに口をだす権利もない。

「シャオ陛下!来てくださったのですね」

レエヤさんがやって来る。その後ろから来たのは長老さんだった。なんかむすっとしてない?

「長老、シャオ陛下ですよ。何か言う事があるでしょう」

レエヤさんが焦ったように長老さんに声を掛ける。長老さんが大きく息を吐いた。

「シャオ、お主に言った言葉は撤回する。すまなんだ。
ワシも耄碌した」

「なあじいさん、あんた、あんなにエルフの誇りがどうとか言ってたのにどんな心境の変化だよ」

シャオがはっきり聞く。長老さんは笑った。

「ワシに孫が生まれたんだもんね。新しい世代を大事にするのは当然じゃ」

「そういうことか」

はああとシャオが疲れたように息を吐く。すごく単純な理由だったけどそれくらいが丁度いいのかもしれないな。

「シャオ、孫の顔を見ていけ。ワシに似てとてもキュートじゃ」

「俺は別に」

シャオが長老さんに腕を引っ張られていく。レエヤさんが俺を見て笑った。

「シャオ陛下、なんだか楽しそうですね。奥方様であるましろさんの存在が大きいのでしょう」

「それは・・・」

俺は困ってしまった。だって俺はただシャオの傍にいるだけだ。それで全て上手く行きましたなんて虫のいい話あるだろうか。

「俺っちはましろ姫のおかげだと思うぜ」

「テンゲに一票です」

テンゲさんやフギさんまで。

「姉御エロいです」

モウカは後で怒っておこう。
エルフの派閥争いも大丈夫そうだな。
よかった。

***

俺たちは結局、エルフの谷の宿に泊まっている。そこで明日からのスケジュールを確認していた。スカーさんが探し出してくれたエネミーの拠点が少し先にある。状況からして拠点が拡大しているのではという意見が出た。
それと俺の行くべき鍵付き解除のためのダンジョンがある。フギさんによればそこはまだ先らしい。フギさんなりにいろいろ調べてくれたようだ。スカーさんによれば今でもエネミーの拠点は増えて行っているらしい。確かに新しい拠点のマークが増えている。これ、どうなっちゃうんだろう。早くエネミーのトップを探してやめさせないと。

まだまだ解決までは時間がかかりそうだ。
今はとにかく休もう。
部屋に入るとシャオが体を猫くらい伸ばしていた。柔軟かな?すごく伸びている。

「シャオ?伸びてるけど体、大丈夫?」

「これくらいやると良く眠れる」

そうなんだ。俺はシャオの隣にあるベッドに座った。ふう、今日もくたびれた。シャワーを借りたら体もさっぱりしたし良かったな。

「ましろ、こっち来い」

「ええ」

「早く」

シャオに言われれば行くしかないか。俺がシャオの隣に座るとごろんと俺の膝に横になって来る。

「ああ。ずっとこうしたかった」

「シャオってば」

「ずっと我慢してたんだ。お前は俺を褒めろ」

「はいはい、偉い偉い」

むすうとシャオが頬を膨らませて来る。貴方は幼女ですか?
俺は仕方なくシャオの頭を撫でてあげた。シャオは目を閉じている。

「シャオ、俺が奥さんでいいの?」

「当たり前だろ」

シャオが俺の頭を下げさせる。触れるだけのキスだったけど、シャオとするとすごく気持ちいい。

「ましろ、俺の傍にいて欲しい。これからもずっと」

「うん。一緒にいるよ」

夜は更けて行った。













しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

子育てゲーだと思ってプレイしていたBLゲー世界に転生してしまったおっさんの話

野良猫のらん
BL
『魔導学園教師の子育てダイアリィ』、略して"まどアリィ"。 本来BLゲームであるそれを子育てゲームだと勘違いしたまま死んでしまったおっさん蘭堂健治は、まどアリィの世界に転生させられる。 異様に局所的なやり込みによりパラメーターMAXの完璧人間な息子や、すでに全員が好感度最大の攻略対象(もちろん全員男)を無意識にタラシこみおっさんのハーレム(?)人生がスタートする……!

【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい

斑目 ごたく
ファンタジー
 「この騎士団に、事務員はいらない。ユーリ、お前はクビだ」リグリア王国最強の騎士団と呼ばれた黒葬騎士団。そこで自らのスキル「書記」を生かして事務仕事に勤しんでいたユーリは、そう言われ騎士団を追放される。  さらに彼は「四大貴族」と呼ばれるほどの名門貴族であった実家からも勘当されたのだった。  失意のまま乗合馬車に飛び乗ったユーリが辿り着いたのは、最果ての街キッパゲルラ。  彼はそこで自らのスキル「書記」を生かすことで、無自覚なまま成功を手にする。  そして彼のスキル「書記」には、新たな能力「命名」が目覚めていた。  彼はその能力「命名」で二人の獣耳美少女、「ネロ」と「プティ」を生み出す。  そして彼女達が見つけ出した伝説の聖剣「エクスカリバー」を「命名」したユーリはその三人の家族と共に賑やかに暮らしていく。    やがて事務員としての仕事欲しさから領主に雇われた彼は、大好きな事務仕事に全力に勤しんでいた。それがとんでもない騒動を巻き起こすとは知らずに。  これは事務仕事が大好きな余りそのチートスキルで無自覚に無双するユーリと、彼が生み出した最強の家族が世界を「書き換えて」いく物語。  火・木・土曜日20:10、定期更新中。  この作品は「小説家になろう」様にも投稿されています。

条件付きチート『吸収』でのんびり冒険者ライフ!

ヒビキ タクト
ファンタジー
旧題:異世界転生 ~条件付きスキル・スキル吸収を駆使し、冒険者から成り上がれ~ 平凡な人生にガンと宣告された男が異世界に転生する。異世界神により特典(条件付きスキルと便利なスキル)をもらい異世界アダムスに転生し、子爵家の三男が冒険者となり成り上がるお話。   スキルや魔法を駆使し、奴隷や従魔と一緒に楽しく過ごしていく。そこには困難も…。   従魔ハクのモフモフは見所。週に4~5話は更新していきたいと思いますので、是非楽しく読んでいただければ幸いです♪   異世界小説を沢山読んできた中で自分だったらこうしたいと言う作品にしております。

ネコ科に愛される加護を貰って侯爵令嬢に転生しましたが、獣人も魔物も聖獣もまとめてネコ科らしいです。

ゴルゴンゾーラ三国
ファンタジー
 猫アレルギーながらも猫が大好きだった主人公は、猫を助けたことにより命を落とし、異世界の侯爵令嬢・ルティシャとして生まれ変わる。しかし、生まれ変わった国では猫は忌み嫌われる存在で、ルティシャは実家を追い出されてしまう。  しぶしぶ隣国で暮らすことになったルティシャは、自分にネコ科の生物に愛される加護があることを知る。  その加護を使って、ルティシャは愛する猫に囲まれ、もふもふ異世界生活を堪能する!

「優秀すぎて鼻につく」と婚約破棄された公爵令嬢は弟殿下に独占される

杓子ねこ
恋愛
公爵令嬢ソフィア・ファビアスは完璧な淑女だった。 婚約者のギルバートよりはるかに優秀なことを隠し、いずれ夫となり国王となるギルバートを立て、常に控えめにふるまっていた。 にもかかわらず、ある日、婚約破棄を宣言される。 「お前が陰で俺を嘲笑っているのはわかっている! お前のような偏屈な女は、婚約破棄だ!」 どうやらギルバートは男爵令嬢エミリーから真実の愛を吹き込まれたらしい。 事を荒立てまいとするソフィアの態度にギルバートは「申し開きもしない」とさらに激昂するが、そこへ第二王子のルイスが現れる。 「では、ソフィア嬢を俺にください」 ルイスはソフィアを抱きしめ、「やっと手に入れた、愛しい人」と囁き始め……? ※ヒーローがだいぶ暗躍します。

夫に相手にされない侯爵夫人ですが、記憶を失ったので人生やり直します。

MIRICO
恋愛
第二章【記憶を失った侯爵夫人ですが、夫と人生やり直します。】完結です。 記憶を失った私は侯爵夫人だった。しかし、旦那様とは不仲でほとんど話すこともなく、パーティに連れて行かれたのは結婚して数回ほど。それを聞いても何も思い出せないので、とりあえず記憶を失ったことは旦那様に内緒にしておいた。 旦那様は美形で凛とした顔の見目の良い方。けれどお城に泊まってばかりで、お屋敷にいてもほとんど顔を合わせない。いいんですよ、その間私は自由にできますから。 屋敷の生活は楽しく旦那様がいなくても何の問題もなかったけれど、ある日突然パーティに同伴することに。 旦那様が「わたし」をどう思っているのか、記憶を失った私にはどうでもいい。けれど、旦那様のお相手たちがやけに私に噛み付いてくる。 記憶がないのだから、私は旦那様のことはどうでもいいのよ? それなのに、旦那様までもが私にかまってくる。旦那様は一体何がしたいのかしら…? 小説家になろう様に掲載済みです。

婚約破棄されて異世界トリップしたけど猫に囲まれてスローライフ満喫しています

葉柚
ファンタジー
婚約者の二股により婚約破棄をされた33才の真由は、突如異世界に飛ばされた。 そこはど田舎だった。 住む家と土地と可愛い3匹の猫をもらった真由は、猫たちに囲まれてストレスフリーなスローライフ生活を送る日常を送ることになった。 レコンティーニ王国は猫に優しい国です。 小説家になろう様にも掲載してます。

外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜

KeyBow
ファンタジー
 この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。  人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。  運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。  ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。

処理中です...