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第24話 涙を流す少女
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「アンネ、わたしの後ろに隠れて!」
デレージア・オーディンヴァレーの前にはグルグルと唸り声を上げるモンスター。
邪悪犬《エビルドッグ》!
デレージアが前に構えた木刀を警戒しているのか。喉の奥で唸り、茶色い体毛の下から赤く光る怒りの目で睨むケダモノ。
「……デレージアさん……あれあれ……
……あれって多分犬じゃ無いですよね。
あのあの……ひょっとして邪悪犬《エビルドッグ》って言うモンスターなんじゃ?」
「そうよ。
それ以外のなんだって言うのよ」
「……えええーっ?!
だってだって……邪悪犬《エビルドッグ》って怖いモンスターだって聞きますよ。
大人の男の人でも敵わないって。
アンネ言われました。
もしも邪悪犬《エビルドッグ》に遭遇してしまったら、大人を呼べ。とにかく一目散に逃げろ、って」
「ワタシだって知ってるわよ!」
「……じゃあじゃあ、逃げましょうよ。
デレージアさんモンスターと睨み合ってる場合じゃ無いですよ」
「……腰が抜けて逃げらんないのよ!」
「……えええええーーっ?!
だってだって、デレージアさん木刀握りしめて怖い目でモンスターと睨み合ってるじゃ無いですか。
どこが腰が抜けてるんですか?」
「うるさいわね!
怖い目で悪かったわね。
吊り目なのは産まれつきなのよ。
木刀握りしめてんのはこの姿勢で体が固まっちゃったのよ。
剣の練習さんざんして来てるのよ。
木刀持って立つだけだったら幾らでも出来るのよ!
だけど!
……そのまま身体が固まっちゃったの。
動けないの。
さっきから全く足が動かないの。
一歩でも動いたらズルズル崩れ落ちそうなのー!」
「ええええええええーーーーっ?!
じゃあじゃあ……この後どうするんですか?」
「分かんない!
分かんないわよ!」
「ええええええええええええええーーーーーーーーー!!!!!」
デレージアだって分からないのである。ホントにもう泣きそうなのだ。人前では隠してるけど、わりと涙腺緩い方なのである。すぐ涙出て来ちゃうのだ。
だけど自分は村長の孫娘なのだ。学校では年長さんの少女なのだ。金髪を後ろで纏めてクールに決めた美少女なのだ。そのつもりなのだ。だから人前ではあまり泣く訳にいかないのである。
それなのに現在、デレージアの下睫毛にはすでに水分が溜まってるし、もうすぐ溢れそうなの分かってるし、しかも両手は木刀を持つのに使ってるから、何気なくアンネにバレないように目の下を拭うとか出来ないし!
しかもデレージアが睨み合ってる邪悪犬《エビルドッグ》までこちらが弱気になってると察知したのか、喉の奥の唸り声を強めて少し低い姿勢になっている。後ろ足に力を込めた、一瞬後には襲い掛かって来そうな準備態勢。
「アンネ、逃げて」
泣き声にならないように言う。声に嗚咽が混じってグズっとなっちゃったらカッコ悪すぎ。ちゃんと言えたと思う。
なのにアンネトワットはえっ?、と言わんばかりに瞳を見開く。なんでよ。ちゃんと伝わったでしょ。
「逃げて、こいつはわたしがっ、引き受ける……うっ……がらぁ……あなだは逃げてぇ」
ああ失敗した。泣き声が混じってしまった。高音と濁音が混じった変な発音。カッコ悪い。アンネ、こっちをそんな風に見ないで。ワタシだって恥ずかしいんだから。
「なに言ってるんですか、デレージアさん!
一緒に逃げるんです。
そうだ。
二人してバラバラの方角に逃げましょうよ。
そうしたらアイツ、どっちを追えばいいか分からなくなって混乱するかも」
「なに言っでんのよぉ。
そ……したらぁ、絶対どっちかはやられる……っく……ってことじゃないぃっ」
もうデレージアは涙ボロボロ。下睫毛からこぼれるなんてレベルじゃない。ダラダラと涙が溢れてるのだ。自分でもカッコ悪いと思ってるのだ。だって止めようがない。ホントはここはわたし一人で大丈夫! 貴方は逃げなさい、とカッコ良く決めたい。だけど一人で大丈夫じゃ無いんだもの。わたしだって子供なんだもの! 後ろでデレージアの背中に隠れるように触れているアンネ。年下の少女であってもその感触だけで少し安心だったりしちゃうんだもの!
だけど離さない。木刀は手離さない。今頼りになるのはこいつだけ。
涙を拭いたくても両手は木刀に添えたまま、切っ先を邪悪犬《エビルドッグ》に向ける。今にも飛び掛かって来そうなモンスター。その鼻先を打ってやる。叩き割ってやる。その後で噛み殺されるかもしれない。だけど、それだけはやってやる。
邪悪犬《エビルドッグ》が後ろ足に溜めていたエネルギー、それを放出するのをデレージアは感じる。ロケットのようにこちらに真っすぐ飛んでくる黒い影。
ダメだ!
手は反復練習した通りに木刀を突き出すけれど。
質量が! パワーが違い過ぎる。
いくらロウクワットの木刀がモンスターの顔面を叩いても。
邪悪犬《エビルドッグ》はものともしない。
そのまま木刀ごと少女を襲い、牙で刺し貫く。
自分の胸に邪悪犬《エビルドッグ》の牙が刺さる幻影まで見えてしまった。
そしてそれは数瞬後には幻でなく現実のものとなるのだ。
と、思った時。
ギャイン! と声を残して邪悪犬《エビルドッグ》が目の前から消えた。
デレージアが目をやると、邪悪犬《エビルドッグ》は横に数メートル離れている。何かにぶっ飛ばされたような体勢。
横倒しになっていたモンスターが慌てて立ち上がる。素早く体勢を立て直そうとしているけれど。
その身体に鋭い刃が刺さった。
それは少年が手に持った長剣であった。
銀色に鈍く光る刃は邪悪犬《エビルドッグ》の胸元をキレイに刺し貫く。少年が剣を引き戻すとモンスターは唸り声もあげずに倒れた。
デレージアの前に居る剣を持つ少年。
邪悪犬《エビルドッグ》を子供一人で倒したと言うのに、成し遂げたと言う感動も見せず、何も無かった様に剣を鞘に仕舞う。
「な゙ いどぉぉぉぉ」
「ナイトくん!」
デレージアとアンネトワットは泣きながら、思わずナイト・マーティンに飛びついていた。
ちなみに後で正気に返ったデレージアはメチャメチャ後悔する事になる。
思わず抱き着いちゃったのは仕方ないじゃない。だって死にかけたのよ。その時目の前にいたんだもの。相手があんなヤツであっても思わず抱き着いちゃう事くらいあるわよね。それは許されるわよね。
……でも!
な゙ いどぉぉぉぉ、って何よ! そんな言語存在しないのよ! しかもワタシ多分みっともなく泣いてた。
アンネトワットなんか、キレイな涙を一筋だけ垂らして。ナイトくん!って高い澄んだ声で抱き着いてたのに!
一幅の絵画の様なシーンだったのに!
ワタシってば存在しない言葉を叫んで、目からじゃーじゃー涙こぼして、絶対目の下なんて赤く腫れあがってたわ。
多分鼻水なんかまで出てたかもしれない。
そこまで考えなくてもいいじゃない、デレージア。いいえ、事実は事実よ。事実をありのままに受け入れないと前に進めないの。
あの時ワタシは鼻水も垂れてた。
鼻水垂らして、真っ赤な目で、意味不明な言語を口から漏らしながら、滝のように涙を溢しながら。
ナイトに抱き着いてしまったの。
デレージア・オーディンヴァレーの前にはグルグルと唸り声を上げるモンスター。
邪悪犬《エビルドッグ》!
デレージアが前に構えた木刀を警戒しているのか。喉の奥で唸り、茶色い体毛の下から赤く光る怒りの目で睨むケダモノ。
「……デレージアさん……あれあれ……
……あれって多分犬じゃ無いですよね。
あのあの……ひょっとして邪悪犬《エビルドッグ》って言うモンスターなんじゃ?」
「そうよ。
それ以外のなんだって言うのよ」
「……えええーっ?!
だってだって……邪悪犬《エビルドッグ》って怖いモンスターだって聞きますよ。
大人の男の人でも敵わないって。
アンネ言われました。
もしも邪悪犬《エビルドッグ》に遭遇してしまったら、大人を呼べ。とにかく一目散に逃げろ、って」
「ワタシだって知ってるわよ!」
「……じゃあじゃあ、逃げましょうよ。
デレージアさんモンスターと睨み合ってる場合じゃ無いですよ」
「……腰が抜けて逃げらんないのよ!」
「……えええええーーっ?!
だってだって、デレージアさん木刀握りしめて怖い目でモンスターと睨み合ってるじゃ無いですか。
どこが腰が抜けてるんですか?」
「うるさいわね!
怖い目で悪かったわね。
吊り目なのは産まれつきなのよ。
木刀握りしめてんのはこの姿勢で体が固まっちゃったのよ。
剣の練習さんざんして来てるのよ。
木刀持って立つだけだったら幾らでも出来るのよ!
だけど!
……そのまま身体が固まっちゃったの。
動けないの。
さっきから全く足が動かないの。
一歩でも動いたらズルズル崩れ落ちそうなのー!」
「ええええええええーーーーっ?!
じゃあじゃあ……この後どうするんですか?」
「分かんない!
分かんないわよ!」
「ええええええええええええええーーーーーーーーー!!!!!」
デレージアだって分からないのである。ホントにもう泣きそうなのだ。人前では隠してるけど、わりと涙腺緩い方なのである。すぐ涙出て来ちゃうのだ。
だけど自分は村長の孫娘なのだ。学校では年長さんの少女なのだ。金髪を後ろで纏めてクールに決めた美少女なのだ。そのつもりなのだ。だから人前ではあまり泣く訳にいかないのである。
それなのに現在、デレージアの下睫毛にはすでに水分が溜まってるし、もうすぐ溢れそうなの分かってるし、しかも両手は木刀を持つのに使ってるから、何気なくアンネにバレないように目の下を拭うとか出来ないし!
しかもデレージアが睨み合ってる邪悪犬《エビルドッグ》までこちらが弱気になってると察知したのか、喉の奥の唸り声を強めて少し低い姿勢になっている。後ろ足に力を込めた、一瞬後には襲い掛かって来そうな準備態勢。
「アンネ、逃げて」
泣き声にならないように言う。声に嗚咽が混じってグズっとなっちゃったらカッコ悪すぎ。ちゃんと言えたと思う。
なのにアンネトワットはえっ?、と言わんばかりに瞳を見開く。なんでよ。ちゃんと伝わったでしょ。
「逃げて、こいつはわたしがっ、引き受ける……うっ……がらぁ……あなだは逃げてぇ」
ああ失敗した。泣き声が混じってしまった。高音と濁音が混じった変な発音。カッコ悪い。アンネ、こっちをそんな風に見ないで。ワタシだって恥ずかしいんだから。
「なに言ってるんですか、デレージアさん!
一緒に逃げるんです。
そうだ。
二人してバラバラの方角に逃げましょうよ。
そうしたらアイツ、どっちを追えばいいか分からなくなって混乱するかも」
「なに言っでんのよぉ。
そ……したらぁ、絶対どっちかはやられる……っく……ってことじゃないぃっ」
もうデレージアは涙ボロボロ。下睫毛からこぼれるなんてレベルじゃない。ダラダラと涙が溢れてるのだ。自分でもカッコ悪いと思ってるのだ。だって止めようがない。ホントはここはわたし一人で大丈夫! 貴方は逃げなさい、とカッコ良く決めたい。だけど一人で大丈夫じゃ無いんだもの。わたしだって子供なんだもの! 後ろでデレージアの背中に隠れるように触れているアンネ。年下の少女であってもその感触だけで少し安心だったりしちゃうんだもの!
だけど離さない。木刀は手離さない。今頼りになるのはこいつだけ。
涙を拭いたくても両手は木刀に添えたまま、切っ先を邪悪犬《エビルドッグ》に向ける。今にも飛び掛かって来そうなモンスター。その鼻先を打ってやる。叩き割ってやる。その後で噛み殺されるかもしれない。だけど、それだけはやってやる。
邪悪犬《エビルドッグ》が後ろ足に溜めていたエネルギー、それを放出するのをデレージアは感じる。ロケットのようにこちらに真っすぐ飛んでくる黒い影。
ダメだ!
手は反復練習した通りに木刀を突き出すけれど。
質量が! パワーが違い過ぎる。
いくらロウクワットの木刀がモンスターの顔面を叩いても。
邪悪犬《エビルドッグ》はものともしない。
そのまま木刀ごと少女を襲い、牙で刺し貫く。
自分の胸に邪悪犬《エビルドッグ》の牙が刺さる幻影まで見えてしまった。
そしてそれは数瞬後には幻でなく現実のものとなるのだ。
と、思った時。
ギャイン! と声を残して邪悪犬《エビルドッグ》が目の前から消えた。
デレージアが目をやると、邪悪犬《エビルドッグ》は横に数メートル離れている。何かにぶっ飛ばされたような体勢。
横倒しになっていたモンスターが慌てて立ち上がる。素早く体勢を立て直そうとしているけれど。
その身体に鋭い刃が刺さった。
それは少年が手に持った長剣であった。
銀色に鈍く光る刃は邪悪犬《エビルドッグ》の胸元をキレイに刺し貫く。少年が剣を引き戻すとモンスターは唸り声もあげずに倒れた。
デレージアの前に居る剣を持つ少年。
邪悪犬《エビルドッグ》を子供一人で倒したと言うのに、成し遂げたと言う感動も見せず、何も無かった様に剣を鞘に仕舞う。
「な゙ いどぉぉぉぉ」
「ナイトくん!」
デレージアとアンネトワットは泣きながら、思わずナイト・マーティンに飛びついていた。
ちなみに後で正気に返ったデレージアはメチャメチャ後悔する事になる。
思わず抱き着いちゃったのは仕方ないじゃない。だって死にかけたのよ。その時目の前にいたんだもの。相手があんなヤツであっても思わず抱き着いちゃう事くらいあるわよね。それは許されるわよね。
……でも!
な゙ いどぉぉぉぉ、って何よ! そんな言語存在しないのよ! しかもワタシ多分みっともなく泣いてた。
アンネトワットなんか、キレイな涙を一筋だけ垂らして。ナイトくん!って高い澄んだ声で抱き着いてたのに!
一幅の絵画の様なシーンだったのに!
ワタシってば存在しない言葉を叫んで、目からじゃーじゃー涙こぼして、絶対目の下なんて赤く腫れあがってたわ。
多分鼻水なんかまで出てたかもしれない。
そこまで考えなくてもいいじゃない、デレージア。いいえ、事実は事実よ。事実をありのままに受け入れないと前に進めないの。
あの時ワタシは鼻水も垂れてた。
鼻水垂らして、真っ赤な目で、意味不明な言語を口から漏らしながら、滝のように涙を溢しながら。
ナイトに抱き着いてしまったの。
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