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その6 危険な瞳
第80話 精神攻撃
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ヴィルーパークシャが左前足を上げる。
振り下ろす、その先にはサイラスや槍を持った戦士。
その瞬間。
戦士たちの隣に人影が現れる。
ぴょーんと素早くサイラスと二人を抱えて跳び下がる。
三人を抱えてるのはエラティ隊長ね。
浅黒い肌の美少年。
魔物の足元から跳び跳ねて、他の一番隊の人たちの所へ。
ふうっと三人を下ろす。
戦士たちのにゃかでは小柄な体格にゃのに力持ちね。
それとも、これもアシャー様の加護かしら。
エラティ隊長は重力を操れると言うわ。
「良かった!」
「さすが『天のエラティ』」
「おいっ、サイラス。
どうしたんだ?」
「お前らもどこもケガして無いじゃないか。
何、蹲ってんだよ」
エラティ隊長に助けられた三人。
まだ自分の身体を抱えてまともに反応していない。
ウワゴトのように口のにゃかでブツブツ言ってる。
「……なんでなんだよ……」
「チクショウ、チクショウ」
「ヒデェ、ヒデェよ」
わたしの視界に文字が見える。
【危機感知】
【危機感知】
【危険:精神攻撃】
【危険度:上】
エラティ隊長がしゃがみ込む。
「どうしたんです? 隊長」
「どこかやられたんですか?!」
その顔から汗がにゃがれてるの。
「今、あのヴィルーパークシャに近付いて……
大きな一つ目と一瞬目が有ったら……
スゴク嫌なコトを思い出しちゃって……」
普段ニコヤカな笑みを浮かべるその顔が。
今は苦悶の表情。
眉をしかめて、長い睫毛の下には潤んだ瞳。
にゃきだしそうにゃ表情。
精神攻撃?!
ハッキリとは分からにゃいけど。
ヴィルーパークシャ。
あの魔物の仕業!
どうやらアイツに近づいて大きにゃ一つ目で見られると。
人間は嫌にゃ記憶を思い出す。
人間て誰でも、思い出してしまったら。
その場でアタマを抱えてにゃにもしたくにゃくにゃる。
そんな記憶の一つや二つは持っているモノ。
わたしだって……
若い頃のコトを思い出すと……
わぁーわあわわあぁーーーーーーー!!!
と叫んで身悶えしちゃう思い出が幾つもあるわ。
そんにゃ嫌な記憶がよみがえっちゃうの。
サイアクの魔物ね。
ヴィルーパークシャ。
振り下ろす、その先にはサイラスや槍を持った戦士。
その瞬間。
戦士たちの隣に人影が現れる。
ぴょーんと素早くサイラスと二人を抱えて跳び下がる。
三人を抱えてるのはエラティ隊長ね。
浅黒い肌の美少年。
魔物の足元から跳び跳ねて、他の一番隊の人たちの所へ。
ふうっと三人を下ろす。
戦士たちのにゃかでは小柄な体格にゃのに力持ちね。
それとも、これもアシャー様の加護かしら。
エラティ隊長は重力を操れると言うわ。
「良かった!」
「さすが『天のエラティ』」
「おいっ、サイラス。
どうしたんだ?」
「お前らもどこもケガして無いじゃないか。
何、蹲ってんだよ」
エラティ隊長に助けられた三人。
まだ自分の身体を抱えてまともに反応していない。
ウワゴトのように口のにゃかでブツブツ言ってる。
「……なんでなんだよ……」
「チクショウ、チクショウ」
「ヒデェ、ヒデェよ」
わたしの視界に文字が見える。
【危機感知】
【危機感知】
【危険:精神攻撃】
【危険度:上】
エラティ隊長がしゃがみ込む。
「どうしたんです? 隊長」
「どこかやられたんですか?!」
その顔から汗がにゃがれてるの。
「今、あのヴィルーパークシャに近付いて……
大きな一つ目と一瞬目が有ったら……
スゴク嫌なコトを思い出しちゃって……」
普段ニコヤカな笑みを浮かべるその顔が。
今は苦悶の表情。
眉をしかめて、長い睫毛の下には潤んだ瞳。
にゃきだしそうにゃ表情。
精神攻撃?!
ハッキリとは分からにゃいけど。
ヴィルーパークシャ。
あの魔物の仕業!
どうやらアイツに近づいて大きにゃ一つ目で見られると。
人間は嫌にゃ記憶を思い出す。
人間て誰でも、思い出してしまったら。
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わぁーわあわわあぁーーーーーーー!!!
と叫んで身悶えしちゃう思い出が幾つもあるわ。
そんにゃ嫌な記憶がよみがえっちゃうの。
サイアクの魔物ね。
ヴィルーパークシャ。
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