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第五章 アルク野獣の森

第240話 従魔少女成長その5

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ショウマは亜人の村の冒険者組合でステータス確認中。
経験値マシマシ“鋼鉄蛞蝓”退治でみんなLVアップしたのだ。


名前:ハチ子
種族:亜人/従魔

冒険者LV:26

体力:598
魔力:260

攻撃力:508
魔法攻撃力:104
防御力:344
魔法防御力:130
行動速度:338

職業
 槍戦士 ランク4
 聖戦士 ランク2

スキル
 特殊攻撃
  必殺の一撃 ランク2
  足払い ランク1  
  聖槍召喚 ランク3  
  聖鎧召喚 
  
 種族特性
  飛翔   
  超感覚(小) 


あれ、いつの間にかスキル増えてる。
聖鎧召喚。
見慣れないスキルが加わってる。

「ハチ子、聖鎧召喚出来るじゃない?
 試してみた」
「ムッ。いつの間に?
 昨日“金環形邪蟲メタルワーム”を倒した時か」

今まで気付いてなかったらしい。

「ハチ子はLVが25を越えました」

「職業Ⅲを習得できます」

 
選択肢は。
槍士、闘士、軽戦士、剣戦士、弓戦士、盾戦士、騎士、衛兵、斥候、野伏、………

槍士かな。
槍戦士の上級職。
今から別の盾戦士とか斥候つけるよりそれが分かり易い。
ハチ子に色々複雑な役割こなせる気がしない。
彼女は槍を持って正面で戦う。
それでいいだろう。

「はっ、ショウマ王の勧めならば喜んで」

職業に槍士がつく。
攻撃力と速度が微増。
スキルは『五月雨突き』。
複数攻撃くさい。



名前:ハチ美
種族:亜人/従魔

冒険者LV:26

体力:546
魔力:260

攻撃力:416
魔法攻撃力:130
防御力:273
魔法防御力:130
行動速度:364

職業
 弓戦士 ランク4
 弓士  ランク2
 
スキル
 特殊攻撃
  一点必中 ランク2
  矢の雨 ランク2
  毒の矢 ランク3
  気絶の矢 ランク1
    
 種族特性
  飛翔   
  超感覚(中) 


弓聖、剣戦士、盾戦士、槍戦士、軽戦士、騎士、衛兵、聖戦士、狩人、狙撃手、野伏、斥候、忍者、踊り子……
…………

弓聖かな。
弓戦士→弓士→弓聖と進化。
弓使いの最上級職?
てことは剣士も剣聖とか槍士なら槍聖が有りそう。
ただ気になるのは職業が増えるのであって進化するんじゃないコト。
弓士が進化して弓聖になってくれるなら万々歳。
職業Ⅰ、Ⅱ、Ⅲが弓戦士、弓士、弓聖ってムダくさくない。

「ハチ美、弓聖か、聖戦士かなんだけど……」
「聖戦士ですか……」

二人してハチ子の顔を窺がう。

ホントウは最初から聖戦士の方が気になってはいたのだ。
だけど。
ハチ子のリアクションがどう出るのか。

「聖戦士はワタシのモノだ」
そんなダダをこねそーな気もする。

「ハチ美、オマエも聖戦士か。
 よしよし、これで一層パワーアップだな」

意外とハチ子は寛容。

「オマエもワタシも成長している。
 しかしまだ敵わないツワモノがこの世にはいるのだ。
 切磋琢磨していこうではないか」
「切磋琢磨ですか、
 その言葉を姉様から聞くとは……
 いえ良いです、何でもありません。
 そうですね、お互い頑張りましょう」


職業欄に 聖戦士・弓が付く。
スキルに 聖弓召喚が加わる。


名前:ケロ子
種族:亜人/従魔

冒険者LV27

攻撃力:351
魔法攻撃力:81
防御力:392
魔法防御力:257
行動速度:243(+24)

体力:783(+78)
魔力:513

職業
 闘士 ランク4
 武闘家 ランク3
 修行僧 ランク0

スキル
 特殊攻撃
  体当たり ランク3
  空中蹴り ランク2
  身体強化 ランク3 
  鎧通し  ランク1
  棒術   ランク1
  
 魔術
  大地属性 ランク0   
 
 種族特性
  毒抵抗   
  水中移動

装備
 『手甲 速度上昇(小)』
 『革マント 攻撃力上昇(小)』

 
いつの間にかケロ子は職業Ⅲ獲得してた。
それはいい。
ショウマだっていつの間にか魔術師に加えて従魔師になってた。
選択するのではなくこれまでの行動や能力によって職業につく。
職業Ⅰはみんなそうだ。
だからいつのまにか職業Ⅲが決まってる。
それ自体はいいのだけど。

修行僧 ランク0
ランク0ってなんだ。
さらに魔法 大地属性 ランク0。
これは修行僧になったら会得する魔法くさい。
だってどちらもランク0。

「ショウマさまっ、何か有ったんですかっ?」

ケロ子が不安そうな顔になってる。
ステータスを見たままショウマが黙り込んでしまったのだ。

いかん、いかん。

「何でもないよ、ケロ子。
 その修行僧って知ってる?」
「修行僧ですかっ。
 修行してるお坊さん」

うん、そう。
そうなんだけど……そうじゃなくて。

「職業が修行僧になってるんだけど……
 ランクが0なんだ。
 多分何かの条件を満たしてないんじゃないかと思うんだよね。
 何か心当たり無い?」

しばらくケロ子は考え込んだ。

「ごめんなさいっ。
 考えつかないですっ」

別に責めてるんじゃないから。
恐縮しないで。

どうするとランク1になるの?
声に出してみたけど機械的な声は応えなかった。
 
「修行僧で、大地魔法ですか。といったらあれしか考えられないですね」

困ったときのみみっくちゃん頼み。
小柄で謎だらけの従魔少女はやはり何か知っていた。
さすが賢者になるだけの事はある。

「ご主人様、みみっくちゃんを見てなにニヤニヤしてるですか。いくらみみっくちゃんが魅力的でもえっちなことを妄想するのは夜だけにしてくださいですよ」

してない、してない。

「大地の神は父さんだよ教団ですね。あの教団では本部で修行する者を受け付けてます。そこで大地の神に認められると新たな職業、奥義を身に着ける事が出来る。そんな噂が有りますですよ」

修行。
意外とまっとうだ。
修行所で修行する事で、職業やスキルを手に入れる。
正道とも言える。
今まで武道なんて習った事も無かったのに武道家になったり、弓使いの上級職になったりしてた。
それよりも自然でまともだ。
正道だけれどもだ。

「えーー!
 そんなメンドクサイの。
 本部って何処に有るの?
 移動の交通費とかどっち持ちなのさ。
 とーぜん出してくれるんだろーね」

正道で納得するショウマではもちろん無かった。
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