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第五章 アルク野獣の森

第231話 金環形邪蟲その2

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さて昼の時間も過ぎた。

ショウマ達はもう一度『野獣の森』に向かう。
白いモヤっとしたゲートから中に入る。

「あの娘もういないよね。
 良かった。
 クレーマー、イヤだよね」
「はいっ。
 クライマー、イヤですっ」

クレーマーの意味を知ってる人が居たら、オマエの事だオマエとツッコンでるだろう。
残念ながらケロ子にはショウマにツッコミを入れると言う選択肢は無い。
さらに何故か登山好きな人をディスってる。



『LVが上がった』
『ショウマは冒険者LVがLV23からLV24になった』
『ミミックチャンは冒険者LVがLV20からLV21になった』 
『ハチコは冒険者LVがLV19からLV20になった』 
『ハチミは冒険者LVがLV19からLV20になった』
『タマモは冒険者LVがLV14からLV15になった』

よっしゃー。
経験値ボーナスステージ、リセットされたみたい。

何体までオッケー?
イケルとこまで行ってみよう。

ショウマ達は“鋼鉄蛞蝓”をドンドン狩る。
スキルも試してみる。


さっき冒険者組合でもう少し従魔少女達のステータス見たかった。
『冒険者の鏡』のある部屋にマリーゴールドさんが乱入してきたので逃げたのだ。

だから初対面の人と話すのニガテなんだって。
少しセクシーな大人の女性。
マリーゴールドさんとザクロさんは昼間から酔っぱらってた。
酔っぱらいは危険、逃げるに限る。


ショウマ達は『野獣の森』の魔獣とも戦っている。
“鋼鉄蛞蝓”だけではない。
だって向こうから襲ってくるし。


“火鼠”“飛槍蛇ヤクルス”。
楽勝なザコ魔獣。

ハチ美が呪いの言葉を吐きながら矢を放つ。

「おぉのぉれぇ。
 鎌鼬ぃ、殺す殺す殺すぅ」

“妖狐”“獅子山羊キマイラ”“一角兎”は逃げてく。

タマモが反応する。
「えいっ、動くヤツ捕まえた」

“一角兎”に噛みつこうとする。
狩猟本能がうずくのか。

あーこれこれ、逃がしてあげなさい。

「チェー、分かったー」


ふーん、“一角兎”か。
ショウマの従魔にしたならば。
もしかしてウサ耳少女完成?
ウサ耳いいよね。
バニーガールの衣装も着せたい。

でも角もあるのか。
ちょっと余計。
ケモ耳プラス角。
バランス、イマイチ。

タマモからはキツネ耳が生えてるのだ。
白い髪の毛から覗く、茶色い耳。
時々、ヒョコッと動く。
メッチャ、キュート。


“森林熊”とかゆーヤツも倒す。
体毛が木のような迷彩。
見つけにくい魔獣。

ハチ子が髪の毛で見つける。
「我が槍の一撃を喰らえ」

まーでも今回は“鋼鉄蛞蝓”が目当て。
ハチ美の超感覚を頼りに次々倒す。

みみっくちゃんに魔法の使い方伝授。


『ひょーげーき』


時間をかけ魔力を込める唱え方。
同じ『氷撃』でも威力が上がるのだ。
普通の『氷撃』一撃じゃ倒せない“鋼鉄蛞蝓”。
魔力を込めたら消えて行った。

「これはキツイですよ。出来ない事はないですけど、魔力一気に使っちゃいます。
 何回か使ったら、あっという間に魔力切れ。実戦で使うのはムリがありますですよ」


みみっくちゃんがフラフラしながら言う。
魔力切れは辛いのだ。
“鋼鉄蛞蝓”が消えてLVアップしたら治ってた。


さてそろそろ。
ショウマLV27
ケロ子LV25
みみっくちゃんLV24
ハチ子LV24
ハチ美LV24
タマモLV22
一行はパワーアップ。

こんな簡単にパワーアップ出来ていいのかな。

いいのだ。
簡単な方がいいに決まってる。


「おまえら、おまえらおまえらー」

あ、上限来ちゃったかな。

蛇のお面付けた女性が震えてる。
拳を握りしめフルフルしてるのだ。


「あ、ゴメンゴメン。
 もう上限かな。
 今日は帰るよ」

「おまえら、アタシがお昼寝してるうちに。
 よくもやってくれたなー」


お昼寝してたんだ。
じゃあしょうがないよね。
お昼寝気持ちいいもんね。

そういや学校に午睡の時間取り入れるとか言うのはどうなったのかな。
どうせなら働き方改革で会社も全部取り入れちゃえばいーのに。

余計な情報は覚えてるショウマだ。


帰ろうとするショウマ達だが、蛇お面の女性は怒り心頭の様子。


「おまえらー。
 許さないからな。
 来い、“金環形邪蟲メタルワーム”」
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