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第三章 亜人の村はサワガシイ
第173話 夕暮れの死闘その2
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コザルには見える、聞こえる。
男達は立ち止まっている。
小休憩だろうか。
忍者。
まだ男達は遠い。
通常の人間なら聞こえない距離。
時刻はすでに夕刻。
辺りは赤く染まっている。
小道は一本道だが曲がりくねっており木々に遮られ視界は見通せない。
普通の人間なら見えない位置。
それを聞き分ける、見通す。
それがこの世界における忍者。
上級かつ特殊な斥候だ。
「ケロ子さん……ケロ子さんが見える。
追っていた男達の中だ」
「どういうコト?
さっきまで男達だけだったんでしょ」
エリカが訊く。
しかしコザルにも分からない。
ハチ子、ハチ美、エリカ、コザルの4人だ。
4人は男達を追っていた。
亜人の村からケロ子、みみっくちゃん、コノハ、イチゴが消えてしまった。
その事件に関わっているであろう男達を追っていたのだ。
必死で急いでやっと今追い付いたのだ。
男達とエリカはその前にすれ違っている。
しかし、女性4人も連れていなかった。
男達は武装はしていた。
しかし人を隠せるような荷物は持っていなかったのだ。
「コザルにも分からん。
何かの手妻か」
幻術か何かの手品。
見世物小屋などでは魔法のように人を消したり、出したりして見せる。
魔獣、“化け狸”は“双頭熊”に化ける。
正体は小さなタヌキだが、大きなクマのように人の目を欺くのだ。
その様に人の目を誤魔化してみせたのかもしれない。
「理由はいい。
ケロ子殿を連れ去ったのが奴らだとハッキリしたな」
「ならば、コノハ殿、イチゴちゃんも一緒の筈です」
「全員で襲撃を掛けるぞ」
「連れ去られた人を奪い返すのです」
ハチ子、ハチ美はやる気だ。
血の臭いがした男達。
怪しい武装した男達。
彼らが犯人であると断言は出来なかった。
しかし、ケロ子殿を連れている事が分かった。
躊躇う理由は無い。
「そうね。
やるわよ」
エリカも同じだ。
相手は女性を攫う卑劣漢。
正義の鉄槌を喰らわしてやる。
男達の目の前だ。
イタチのポケットから女が現れる。
非常識な光景だ。
革鎧の女戦士が現れる。
さらに女の子。
10歳くらいだろうか。
手の大きさくらいのポケット。
そこから人間の女が次々出てくるのだ。
でも男達は非常識さよりも女戦士に目を奪われている。
棒を持って暴れこんできた女戦士。
素早く動き、手強いヤツだった。
こうしてみるといい女だ。
張りのある胸、たゆんたゆんとしている。
形のいいケツ、寝ていても形が良いのが分かるのだ。
戦士姿の女だ。
普通、戦士は厚手の鎧を着ている。
ボディラインなんて分からない。
色気なんぞ皆無なのである。
ところがこの女は体のラインが良く分かるのだ。
まだ若いだろう。
成人したばかりくらいの顔立ち。
可愛らしい顔だ。
なのに体は良く育っている。
馴染みの娼婦よりもいい肢体。
スポンサーである紳士服の男がいなかったら襲い掛かりたいくらいである。
鎧姿がエロいなんて考えた事も無かった男達。
だが、この革鎧は女戦士の発達した体と合わさってやたらエロい。
胸が、引き締まった腹部が、腰のラインが、太腿が良く分かってしまう。
そんな薄い革鎧を鉄のプレートが補強している。
心臓部、腕には手甲、脛。
普通のスカート姿よりよっぽどエロいかもしれない。
こんな鎧を女に着せたヤツに拍手を送りたいくらいだ。
男達はツバを呑み込む。
「この女、アンタの店に出るんだよな」
「オレ 買いに行こうかな」
紳士服の男は言う。
「残念だが、こいつは地下の顧客専用になるな。
普通の娼婦の値段じゃない。
3倍は出す客じゃないと入れない場所だ」
地下か。
あの店に地下が有るのは知ってる。
特殊な趣味の客に応える場所だ。
「そうか、アンタ……人には言えないシュミだったものな」
「そうだったな……そのシュミのために地下に秘密の場所を作ったのか」
「そうなのか……同じシュミの男のために秘密の地下を作るとは」
「秘密のシュミのために……そこまでやるとはスゴイぜ」
「そのシュミには賛同できないが……アンタやるな」
「オレもそのシュミは理解できないが……その行動力はスゴイと思うぜ」
「そのシュミには共感出来ないが……男として尊敬するぜ」
「そのシュミには全く興味ないけど……大したモンだぜ」
「だから、違う~。
オレの趣味じゃないんだってば。
金を出す客がいるんだってば。
金のためだってば。
信じてくれよ~」
その時ムゲンが言った。
革のマントを着て帽子をかぶった男。
弓士の男がこう言う。
「みなさん、木陰に隠れた方がいいと思いますよ」
男達は立ち止まっている。
小休憩だろうか。
忍者。
まだ男達は遠い。
通常の人間なら聞こえない距離。
時刻はすでに夕刻。
辺りは赤く染まっている。
小道は一本道だが曲がりくねっており木々に遮られ視界は見通せない。
普通の人間なら見えない位置。
それを聞き分ける、見通す。
それがこの世界における忍者。
上級かつ特殊な斥候だ。
「ケロ子さん……ケロ子さんが見える。
追っていた男達の中だ」
「どういうコト?
さっきまで男達だけだったんでしょ」
エリカが訊く。
しかしコザルにも分からない。
ハチ子、ハチ美、エリカ、コザルの4人だ。
4人は男達を追っていた。
亜人の村からケロ子、みみっくちゃん、コノハ、イチゴが消えてしまった。
その事件に関わっているであろう男達を追っていたのだ。
必死で急いでやっと今追い付いたのだ。
男達とエリカはその前にすれ違っている。
しかし、女性4人も連れていなかった。
男達は武装はしていた。
しかし人を隠せるような荷物は持っていなかったのだ。
「コザルにも分からん。
何かの手妻か」
幻術か何かの手品。
見世物小屋などでは魔法のように人を消したり、出したりして見せる。
魔獣、“化け狸”は“双頭熊”に化ける。
正体は小さなタヌキだが、大きなクマのように人の目を欺くのだ。
その様に人の目を誤魔化してみせたのかもしれない。
「理由はいい。
ケロ子殿を連れ去ったのが奴らだとハッキリしたな」
「ならば、コノハ殿、イチゴちゃんも一緒の筈です」
「全員で襲撃を掛けるぞ」
「連れ去られた人を奪い返すのです」
ハチ子、ハチ美はやる気だ。
血の臭いがした男達。
怪しい武装した男達。
彼らが犯人であると断言は出来なかった。
しかし、ケロ子殿を連れている事が分かった。
躊躇う理由は無い。
「そうね。
やるわよ」
エリカも同じだ。
相手は女性を攫う卑劣漢。
正義の鉄槌を喰らわしてやる。
男達の目の前だ。
イタチのポケットから女が現れる。
非常識な光景だ。
革鎧の女戦士が現れる。
さらに女の子。
10歳くらいだろうか。
手の大きさくらいのポケット。
そこから人間の女が次々出てくるのだ。
でも男達は非常識さよりも女戦士に目を奪われている。
棒を持って暴れこんできた女戦士。
素早く動き、手強いヤツだった。
こうしてみるといい女だ。
張りのある胸、たゆんたゆんとしている。
形のいいケツ、寝ていても形が良いのが分かるのだ。
戦士姿の女だ。
普通、戦士は厚手の鎧を着ている。
ボディラインなんて分からない。
色気なんぞ皆無なのである。
ところがこの女は体のラインが良く分かるのだ。
まだ若いだろう。
成人したばかりくらいの顔立ち。
可愛らしい顔だ。
なのに体は良く育っている。
馴染みの娼婦よりもいい肢体。
スポンサーである紳士服の男がいなかったら襲い掛かりたいくらいである。
鎧姿がエロいなんて考えた事も無かった男達。
だが、この革鎧は女戦士の発達した体と合わさってやたらエロい。
胸が、引き締まった腹部が、腰のラインが、太腿が良く分かってしまう。
そんな薄い革鎧を鉄のプレートが補強している。
心臓部、腕には手甲、脛。
普通のスカート姿よりよっぽどエロいかもしれない。
こんな鎧を女に着せたヤツに拍手を送りたいくらいだ。
男達はツバを呑み込む。
「この女、アンタの店に出るんだよな」
「オレ 買いに行こうかな」
紳士服の男は言う。
「残念だが、こいつは地下の顧客専用になるな。
普通の娼婦の値段じゃない。
3倍は出す客じゃないと入れない場所だ」
地下か。
あの店に地下が有るのは知ってる。
特殊な趣味の客に応える場所だ。
「そうか、アンタ……人には言えないシュミだったものな」
「そうだったな……そのシュミのために地下に秘密の場所を作ったのか」
「そうなのか……同じシュミの男のために秘密の地下を作るとは」
「秘密のシュミのために……そこまでやるとはスゴイぜ」
「そのシュミには賛同できないが……アンタやるな」
「オレもそのシュミは理解できないが……その行動力はスゴイと思うぜ」
「そのシュミには共感出来ないが……男として尊敬するぜ」
「そのシュミには全く興味ないけど……大したモンだぜ」
「だから、違う~。
オレの趣味じゃないんだってば。
金を出す客がいるんだってば。
金のためだってば。
信じてくれよ~」
その時ムゲンが言った。
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