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第三章 亜人の村はサワガシイ
第143話 亜人の村温泉回その2
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というコトでショウマは温泉に浸かってる。
公衆浴場は残念ながら混浴じゃなかった。
まぁいい。
ケロ子達の入浴姿を他の男達に見られたかもしれない。
それはちょっと許せないカンジだ。
木造の建物の中にお湯が張られてる。
というより、お湯が沸く場所を建物で覆ったのか。
建物の外にも湯が張られてる場所が有るらしい。
露天風呂だ。
中の風呂桶は木造。
露天は岩風呂だ。
「露天風呂か。
風情が有りますな」
ミチザネが外に行くのでショウマも付いていく。
ミチザネと仲良くなったワケでは無い。
そっちの方が空いてるようなのだ。
建物の中は他の村人も多い。
「アレが神聖魔法を使う方か」
「うん。聖者サマだよ」
「おう。今日の『野獣の森』で出来たキズがキレイに消えたぜ」
「神聖魔法は初めてだがたいしたもんだ」
「母なる海の女神教団の偉い方なんだろ」
「なんでこの村に?」
「分からないけどオシノビらしいよ」
「聖者サマのコトは内緒にって話なんだ」
まったく内緒になってない。
人によってはショウマを拝みだしそうだ。
というワケで落ち着かなかったのだ。
今日もショウマは村人に『休息の泉』を使った。
ただし3回だけ。
一応3回までしか出来ないというタテマエだ。
初日にもう限界と言ってしまったし。
今日は戦士達も加わった。
『野獣の森』で戦い、戻って来た戦士達。
戦士達のリーダー、キバトラは大げさに礼を言ってた。
「おおー、ホントウだ。
回復してる。
大したもんだな。
聖者さん」
ニヤッと笑う大柄な戦士、コワイ顔が笑うと柔らかくなる。
もう一人イタチという男はこちらを疑ってる風だった。
彼も戦士達のリーダー格のようだ。
「……治療費は?
女神教団の神官は治療費をガッツリ取るって聞いてるぜ」
「礼の果物や野菜だけでいいだと?」
「フン。
普段ガッツリ稼いでる余裕ってワケか」
「おいおい、イタチ。
聖者サマにその態度は無いだろう」
「キバトラ。
アンタは人が良すぎる。
オレはアンタとは違うからな」
キバトラがリーダー、ナンバー2がイタチらしい。
戦闘力より、他の点で評価されてるそうだ。
ユキトが言っていた。
「イタチはイヤなヤツだけど。
しょうがないんだ。
街にツテを持ってるんだ」
他の人間がベオグレイドにドロップ品を売りに行くと税金を取られて何も残らない。
イタチはなにかのツテで有利に売買できるらしい。
ベオグレイドか。
一度行ってみようかとショウマも思っている。
装備の強化をしたい。
「これが露天風呂と言うモノか。
なかなか風情があるではないか」
「風情があります」
ハチ子とハチ美はご機嫌だ。
従魔少女達は公衆浴場は初めて。
こんな広い風呂場が有ったんだと思ってる。
二人ともすでに鎧は脱いでいるのだ。
手拭いで隠しているもの白い透き通る肌や、プロポーションの良さは明らか。
「こっちのお湯、熱いかなっ。
アタシぬるい方のお湯に入ってるっ」
手拭いで覆っていても、ドーンと突き出したバスト。
ケロ子である。
熱いお湯は苦手らしい。
ぬるめにゆっくり浸かるのが好み。
「みみっくちゃん、熱いのもぬるいのも好きですよ。
ぬるめのお湯でゆっくりプカプカしてるのもいいですし、熱めのお湯で体の中の細胞が活性化してくるカンジもたまらないですね」
こちらは手拭いで覆うと凹凸がほとんど無いスタイル、みみっくちゃん。
エリカは無言になっている。
少し前までは騒がしかったのだ。
「へー、温泉。
良いじゃない。
体にも美容にもいいわ」
「アナタ達。こういうトコロにはマナーってものが有るのよ。
手拭いでちゃんとカラダは隠しなさい」
「汚れたカラダを洗ってキレイにしてから、
お湯に浸かるのよ」
しかし……ハチ子ハチ美の裸体を見たら黙ってしまった。
服の上からでも分かってはいたのだ。
分かってはいたのだけれど。
なんであんな高い位置に腰が有るの。
ホントに同じ人間なの。
スタイルが良すぎるじゃないの。
細身なだけではない。
適度に筋肉が付いて引き締まった体。
加えて出るべきトコロはキチンと出てるのだ。
ケロコさんはと見てみれば。
こちらは細身ではない。
けど。
デンッと膨らんだバスト。
迫力がスゴイ。
しかもだらしなさや垂れてる感が全くない。
上を向いて張っているのだ。
お腹は筋肉が付き締まってる。
凹凸がハンパないのだ。
自分はと見てみれば。
真っ平。
体は引き締まってはいる。
お腹も出てないハズだ。
でも出るべきトコが出てない。
むー。
この二人はお仲間のハズ。
コノハさんとミミックチャンを見る。
あれー?
コノハさん!
裏切り?
意外と凹凸が有る。
着やせするタイプだったのか。
くっ。
騙された!
歯噛みするエリカである。
ミミックチャンはさすがに子供っぽいスタイル。
「いいんですよー。みみっくちゃんはこれで。世の中にはいろいろな好みの男性がいるですよ。みみっくちゃんのスタイルが好きな人はいつの世にも必ずいるです。いや隠してるだけで、むしろそっち好みのオトコの方が実は多いかもしれないですよ」
そ……そうなのか。
勉強になる。
公衆浴場は残念ながら混浴じゃなかった。
まぁいい。
ケロ子達の入浴姿を他の男達に見られたかもしれない。
それはちょっと許せないカンジだ。
木造の建物の中にお湯が張られてる。
というより、お湯が沸く場所を建物で覆ったのか。
建物の外にも湯が張られてる場所が有るらしい。
露天風呂だ。
中の風呂桶は木造。
露天は岩風呂だ。
「露天風呂か。
風情が有りますな」
ミチザネが外に行くのでショウマも付いていく。
ミチザネと仲良くなったワケでは無い。
そっちの方が空いてるようなのだ。
建物の中は他の村人も多い。
「アレが神聖魔法を使う方か」
「うん。聖者サマだよ」
「おう。今日の『野獣の森』で出来たキズがキレイに消えたぜ」
「神聖魔法は初めてだがたいしたもんだ」
「母なる海の女神教団の偉い方なんだろ」
「なんでこの村に?」
「分からないけどオシノビらしいよ」
「聖者サマのコトは内緒にって話なんだ」
まったく内緒になってない。
人によってはショウマを拝みだしそうだ。
というワケで落ち着かなかったのだ。
今日もショウマは村人に『休息の泉』を使った。
ただし3回だけ。
一応3回までしか出来ないというタテマエだ。
初日にもう限界と言ってしまったし。
今日は戦士達も加わった。
『野獣の森』で戦い、戻って来た戦士達。
戦士達のリーダー、キバトラは大げさに礼を言ってた。
「おおー、ホントウだ。
回復してる。
大したもんだな。
聖者さん」
ニヤッと笑う大柄な戦士、コワイ顔が笑うと柔らかくなる。
もう一人イタチという男はこちらを疑ってる風だった。
彼も戦士達のリーダー格のようだ。
「……治療費は?
女神教団の神官は治療費をガッツリ取るって聞いてるぜ」
「礼の果物や野菜だけでいいだと?」
「フン。
普段ガッツリ稼いでる余裕ってワケか」
「おいおい、イタチ。
聖者サマにその態度は無いだろう」
「キバトラ。
アンタは人が良すぎる。
オレはアンタとは違うからな」
キバトラがリーダー、ナンバー2がイタチらしい。
戦闘力より、他の点で評価されてるそうだ。
ユキトが言っていた。
「イタチはイヤなヤツだけど。
しょうがないんだ。
街にツテを持ってるんだ」
他の人間がベオグレイドにドロップ品を売りに行くと税金を取られて何も残らない。
イタチはなにかのツテで有利に売買できるらしい。
ベオグレイドか。
一度行ってみようかとショウマも思っている。
装備の強化をしたい。
「これが露天風呂と言うモノか。
なかなか風情があるではないか」
「風情があります」
ハチ子とハチ美はご機嫌だ。
従魔少女達は公衆浴場は初めて。
こんな広い風呂場が有ったんだと思ってる。
二人ともすでに鎧は脱いでいるのだ。
手拭いで隠しているもの白い透き通る肌や、プロポーションの良さは明らか。
「こっちのお湯、熱いかなっ。
アタシぬるい方のお湯に入ってるっ」
手拭いで覆っていても、ドーンと突き出したバスト。
ケロ子である。
熱いお湯は苦手らしい。
ぬるめにゆっくり浸かるのが好み。
「みみっくちゃん、熱いのもぬるいのも好きですよ。
ぬるめのお湯でゆっくりプカプカしてるのもいいですし、熱めのお湯で体の中の細胞が活性化してくるカンジもたまらないですね」
こちらは手拭いで覆うと凹凸がほとんど無いスタイル、みみっくちゃん。
エリカは無言になっている。
少し前までは騒がしかったのだ。
「へー、温泉。
良いじゃない。
体にも美容にもいいわ」
「アナタ達。こういうトコロにはマナーってものが有るのよ。
手拭いでちゃんとカラダは隠しなさい」
「汚れたカラダを洗ってキレイにしてから、
お湯に浸かるのよ」
しかし……ハチ子ハチ美の裸体を見たら黙ってしまった。
服の上からでも分かってはいたのだ。
分かってはいたのだけれど。
なんであんな高い位置に腰が有るの。
ホントに同じ人間なの。
スタイルが良すぎるじゃないの。
細身なだけではない。
適度に筋肉が付いて引き締まった体。
加えて出るべきトコロはキチンと出てるのだ。
ケロコさんはと見てみれば。
こちらは細身ではない。
けど。
デンッと膨らんだバスト。
迫力がスゴイ。
しかもだらしなさや垂れてる感が全くない。
上を向いて張っているのだ。
お腹は筋肉が付き締まってる。
凹凸がハンパないのだ。
自分はと見てみれば。
真っ平。
体は引き締まってはいる。
お腹も出てないハズだ。
でも出るべきトコが出てない。
むー。
この二人はお仲間のハズ。
コノハさんとミミックチャンを見る。
あれー?
コノハさん!
裏切り?
意外と凹凸が有る。
着やせするタイプだったのか。
くっ。
騙された!
歯噛みするエリカである。
ミミックチャンはさすがに子供っぽいスタイル。
「いいんですよー。みみっくちゃんはこれで。世の中にはいろいろな好みの男性がいるですよ。みみっくちゃんのスタイルが好きな人はいつの世にも必ずいるです。いや隠してるだけで、むしろそっち好みのオトコの方が実は多いかもしれないですよ」
そ……そうなのか。
勉強になる。
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