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第一章 ハジマリの地下迷宮
第52話 地下迷宮五日目その2
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「明るいですっ」
「キノコが光ってますね、みみっくちゃんビックリです」
ショウマたちは地下三階に来ている。
ニ階の分岐点から右に進むとそれほどかからずに3階への階段に辿り着いた。
降りて見れば草の生えた草原地帯であった。
コケやキノコが光を発しており、地上ほどではないが『明かり』を必要としないくらいには明るい。
今回は4階に行くことが目標だ。
初めて行く場所である。
にもかかわらず他の冒険者から情報集めを一切していない。
そんな所は変わってないショウマである。
進んでいくと、林や高く生えた叢によって歩けない場所も多い。
植物の迷宮となっていた。
「箱根に草で出来た立体迷路有ったよね。
子供のころ行ったことあるー」
ショウマはのんきだ。
ほらほらのんきな事を言ってると魔獣に襲われるのだ。
「なにこれ、鎧の怪物。
ロボット?
黒いガ〇ダム」
「みみっくちゃん知ってます、“大型働き蟻”です。“大型兵隊蟻”、“大型女王蟻”がいるですよ」
一瞬ショウマがアリと分からなかったのも無理は無い。
人間大のサイズなのだ。
黒く光る全身と光る眼が機械を思わせる姿である。
左右に口が開閉してギチギチ音がしてるのもメカっぽい。
それを裏切るのが顔から生えた触覚だ。
ウネウネと動いているのだ。
ウネウネである。
パッと見て足元を動く昆虫と同じ生物と分かるものでは無い。
「ヤバイ!
触覚動いてるのがキモい!
これなんてテ〇フォーマーズ?」
とか言ってるうちに“大型働き蟻”が二体、三体と姿を現す。
全員触覚がウネウネと動いている。
「コワッ、キモッ」
ショウマは遠慮が無い。
ムシってあんま好きじゃないんだよね。
『炎の乱舞』
「アレ、意外と火に強い」
『炎の乱舞』
ショウマは魔法を放つ。
連発だ。
キモイのだ。
ケロ子の攻撃を待ってられない。
昆虫型魔獣は範囲魔法の連発で全滅した。
ショウマたちはまた前進する。
ここまでショウマたちの戦歴は
“歩く骸骨”×24
“骸骨戦士”×4
“骸骨弓戦士”×2
“骸骨犬” ×1
“大型働き蟻”×6
みみっくちゃんのみLV6にLVアップしている。
ショウマとケロ子はLVが高いためか、なかなかLVアップしない。
「ホッ、ハァッ」
ケロ子が“大型働き蟻”を打つ。
ジャンプして、頭部を蹴り飛ばす。
倒れたアリに馬乗りになって、パンチを打ち下ろす。
購入した革靴や革のナックルで戦うのにも慣れたみたい。
薄い革鎧で躍動する身体の動きが良いカンジ。
ケロ子の戦う姿に満足するショウマである。
みみっくちゃんは後ろで見物してる。
倒した魔獣が消えた後のドロップ品を拾って、お口の中へしまうのがお仕事。
「お姉さま。みみっくちゃん、マズイ事に気が付いた気がするですよ」
「なにかなっ、みみっくちゃんっ。
なにかなっ?」
「みみっくちゃん達地図も持ってなければ、印も付けてないです。いつ迷っても不思議じゃないです。というか現在地が分からない時点で、すでに迷子と言っても過言じゃないかもですよ」
「大丈夫だよっ、みみっくちゃんっ」
「な……何でですか? お姉さま」
「ほら見てっ、ショウマさまをっ。
まったく慌ててない。ちゃんと考えがあるんだよっ」
「いや、ご主人様は考えが有るから慌ててないという状態じゃないとみみっくちゃんは思うですよ。あれは何も考えてないというか、迷子になって飢え死にするとか帰れなくなるという可能性を視野にいれてないだけという気がするですよ」
「ダメだよっ、みみっくちゃん。
ショウマさまに失礼なこと言ったらっ」
さてショウマは何も考えてない訳ではない。
左手に沿って進んでいるのだ。
「迷路は左手に進んでいけば必ずゴールに辿り着けるのさ」
というヤツ。
いわゆる左手法だ。
間違ってはいない。
だがこれはスタート地点、ゴール地点が迷路の外周に有ると限った場合の必勝法だ。
ショウマが2階から降りてきた地点は最初から草原の中央だ。
そして目指すゴールも4階への階段、外周に有るとは全く限らない。
さらに言うとショウマは都会っ子なのだ。
道に迷って飢死という発想は無い。
ショウマの先導で行動している、チーム『天翔ける馬』は大丈夫なのか?
危機感を持ってるのはみみっくちゃんだけである。
頑張れみみっくちゃん。
負けるなみみっくちゃん。
チームの明日は君にかかっている。
「キノコが光ってますね、みみっくちゃんビックリです」
ショウマたちは地下三階に来ている。
ニ階の分岐点から右に進むとそれほどかからずに3階への階段に辿り着いた。
降りて見れば草の生えた草原地帯であった。
コケやキノコが光を発しており、地上ほどではないが『明かり』を必要としないくらいには明るい。
今回は4階に行くことが目標だ。
初めて行く場所である。
にもかかわらず他の冒険者から情報集めを一切していない。
そんな所は変わってないショウマである。
進んでいくと、林や高く生えた叢によって歩けない場所も多い。
植物の迷宮となっていた。
「箱根に草で出来た立体迷路有ったよね。
子供のころ行ったことあるー」
ショウマはのんきだ。
ほらほらのんきな事を言ってると魔獣に襲われるのだ。
「なにこれ、鎧の怪物。
ロボット?
黒いガ〇ダム」
「みみっくちゃん知ってます、“大型働き蟻”です。“大型兵隊蟻”、“大型女王蟻”がいるですよ」
一瞬ショウマがアリと分からなかったのも無理は無い。
人間大のサイズなのだ。
黒く光る全身と光る眼が機械を思わせる姿である。
左右に口が開閉してギチギチ音がしてるのもメカっぽい。
それを裏切るのが顔から生えた触覚だ。
ウネウネと動いているのだ。
ウネウネである。
パッと見て足元を動く昆虫と同じ生物と分かるものでは無い。
「ヤバイ!
触覚動いてるのがキモい!
これなんてテ〇フォーマーズ?」
とか言ってるうちに“大型働き蟻”が二体、三体と姿を現す。
全員触覚がウネウネと動いている。
「コワッ、キモッ」
ショウマは遠慮が無い。
ムシってあんま好きじゃないんだよね。
『炎の乱舞』
「アレ、意外と火に強い」
『炎の乱舞』
ショウマは魔法を放つ。
連発だ。
キモイのだ。
ケロ子の攻撃を待ってられない。
昆虫型魔獣は範囲魔法の連発で全滅した。
ショウマたちはまた前進する。
ここまでショウマたちの戦歴は
“歩く骸骨”×24
“骸骨戦士”×4
“骸骨弓戦士”×2
“骸骨犬” ×1
“大型働き蟻”×6
みみっくちゃんのみLV6にLVアップしている。
ショウマとケロ子はLVが高いためか、なかなかLVアップしない。
「ホッ、ハァッ」
ケロ子が“大型働き蟻”を打つ。
ジャンプして、頭部を蹴り飛ばす。
倒れたアリに馬乗りになって、パンチを打ち下ろす。
購入した革靴や革のナックルで戦うのにも慣れたみたい。
薄い革鎧で躍動する身体の動きが良いカンジ。
ケロ子の戦う姿に満足するショウマである。
みみっくちゃんは後ろで見物してる。
倒した魔獣が消えた後のドロップ品を拾って、お口の中へしまうのがお仕事。
「お姉さま。みみっくちゃん、マズイ事に気が付いた気がするですよ」
「なにかなっ、みみっくちゃんっ。
なにかなっ?」
「みみっくちゃん達地図も持ってなければ、印も付けてないです。いつ迷っても不思議じゃないです。というか現在地が分からない時点で、すでに迷子と言っても過言じゃないかもですよ」
「大丈夫だよっ、みみっくちゃんっ」
「な……何でですか? お姉さま」
「ほら見てっ、ショウマさまをっ。
まったく慌ててない。ちゃんと考えがあるんだよっ」
「いや、ご主人様は考えが有るから慌ててないという状態じゃないとみみっくちゃんは思うですよ。あれは何も考えてないというか、迷子になって飢え死にするとか帰れなくなるという可能性を視野にいれてないだけという気がするですよ」
「ダメだよっ、みみっくちゃん。
ショウマさまに失礼なこと言ったらっ」
さてショウマは何も考えてない訳ではない。
左手に沿って進んでいるのだ。
「迷路は左手に進んでいけば必ずゴールに辿り着けるのさ」
というヤツ。
いわゆる左手法だ。
間違ってはいない。
だがこれはスタート地点、ゴール地点が迷路の外周に有ると限った場合の必勝法だ。
ショウマが2階から降りてきた地点は最初から草原の中央だ。
そして目指すゴールも4階への階段、外周に有るとは全く限らない。
さらに言うとショウマは都会っ子なのだ。
道に迷って飢死という発想は無い。
ショウマの先導で行動している、チーム『天翔ける馬』は大丈夫なのか?
危機感を持ってるのはみみっくちゃんだけである。
頑張れみみっくちゃん。
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チームの明日は君にかかっている。
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