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第一章 ハジマリの地下迷宮

第50話 みみっくちゃん活躍?その5

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「ふうー」

お風呂に入っているショウマ。
疲れがお湯に溶けだしていく。

今日会った従魔師、コノハさんだったっけ。
“妖狐”を連れていた。
自分も従魔師だ。
持とうと思えば普通の従魔を連れる事も出来るのだろうか。
ショウマのEXスキルは『従魔にした相手を美少女にする』だ。

やはり従魔にしたら全員美少女にしそうだな。
現在自分の従魔少女は“毒蛙”少女と“宝箱モドキ”少女。

定番の狼少女とか猫耳少女がいないんだよね。
まだ魔獣で狼や猫を見てないし。
今日狐の魔獣がいる事が分かった。
ならキツネ耳、キツネ尻尾少女が従魔に出来る可能性があるという事だ。
胸がときめくぜ、みたいな。

今見た事の有る魔獣だと コウモリ、フクロウ、アンデッド。
アンデッドはいろいろ種類があるみたい。
アンデッドはどうなんだろう。
スキルに死霊従術とあった。
従魔には出来そうだ。
アンデッド少女。
ゾンビみたいな?
ネタ的にはいいけど一緒に生活するのはシンドそうだ。
ニオイもアレだし、キスしたらウジ移されるかもしれない。
三階以降に期待だな。


風呂を出ようとしてショウマは思う。

アレ?この後どうやって寝るんだ。
ベッドの大きさは問題ない。
5,6人は優に眠れるサイズだ。
小柄なみみっくちゃんが加わってもジャマにはならない。

問題はその前だ。
眠る前にアレコレする。
するったらするのだ。

ケロ子とみみっくちゃんと3P的な?
イヤイヤそんなパワーというか無神経力はショウマに無い。

みみっくちゃんとする?
大奥的な?
今日はみみっくちゃんが夜伽の日である。
ケロ子は控えておれ。
ショウマがケロ子に言うのか?
そんな台詞を。
その時ケロ子はどんな顔をする?

それだったらみみっくちゃんが寝てからケロ子と。
アナタいけないわ子供が見てる。
子供はもう寝たよフフフ。
みたいな。
新婚さんごっこ?

うん。
これが一番シックリくる。
よし。
このラインだ。

決意して風呂場を出る。
今日はアレコレしないという選択はショウマには無い。
オトコノコである。



「ふー、
 紅茶冷えてるかな」
「出来てますっ」

紅茶も探して買ってきたのだ。
ケロ子にお湯で入れた紅茶を冷ましてもらっておいた。
今までは水だったのだ。
蛇口から水は出るが、どんな水だかわかったもんじゃない。
カエルが住んでる湖の水かもしれない。
というか場所的にその可能性が高い。
一度沸騰消毒してから冷ました水を飲んでいた。
ケロ子にも蛇口の水はそのまま飲まないよう言い聞かせてある。

「美味しいよ、ケロ子」
「はいっ」

「よーし、
 文化的生活に一歩近づいた。
 コーヒーも欲しいな。
 コーラも必需品だよね」

「ケロ子もお風呂入ってきます」
「うん」

ケロ子は風呂場に行ってしまった。
なんだか一瞬ベッドルームに目をやった気がする。
みみっくちゃんがいない。

「みみっくちゃんは?」
ショウマはベッドルームを覗いてみる。

ベッドにみみっくちゃんはいた。
三つ指ついて。
下着姿で。

「ご主人様。みみっくちゃん、初めてなので優しくしてくださいね」
「……えーとみみっくちゃん?」

「ケロ子お姉さまと相談して決めました。今日はみみっくちゃんの番です。
 みみっくちゃんとしてはお姉さまも一緒の方が心強いと言いますか、参考にもさせていただきたいのですが。
 ご主人様の御望みが一人ずつ交代という事ですので、ご希望に沿う形にしましたです……」
「僕の希望?」

「はい。ケロ子お姉さまから聞きました。ご主人様は7人従魔少女を連れて、一人ずつ交代でムフフがご希望とか。鬼ですね。鬼畜ですね。欲望の塊です……」

聞かれてたんだ……
口に出してたかも。
ケロ子が聞いていた……


ショウマは慌てて言い訳する。

「それは考えただけであって、 
 アクマで男の願望?」

「ケロ子お姉さまはカクゴを決めてお風呂に入ってます。後輩のみみっくちゃんに頭を下げていきました。1時間は出て来ないそうです。ご主人様も覚悟をお決めください」

みみっくちゃんがショウマを見つめている。
少女は下着姿になっているのだ。
今日買った高級下着、花柄の刺繍が入ってるタイプで可愛い。
前髪に少し隠れた瞳がショウマの方を向いて潤んでいるのである。


「それともみみっくちゃんじゃご不満ですか? お好みに合わないですか。お店で見たJSぽい服装すればいいですか?……」

不安そうにショウマを見ている。
指先が震えている小柄な少女。
ショウマはみみっくちゃんに近づいて抱きしめた。

「そんな事ない。
 その恰好、可愛いよ」

その後何が有ったかは詳しく語れない。



【次回予告】
ケロ子は地下迷宮の湖が見える場所で暮らしている。
季節は秋、少し肌寒いけど迷宮の空気は穏やかだ。
泳いでみようか……ね、ケロ子……。
もう、ショウマには見えない。
ケロ子は一人で自在に泳げるのだ。
「お姉さま。みみっくちゃん、マズイ事に気が付いた気がするですよ」
次回、『地下迷宮五日目』
元ネタ分かんない人『機動戦士〇ンダム』小説版を読んでみよう。

(ボイスイメージ:井上 瑤(女神)でお読みください)
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