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第一章 ハジマリの地下迷宮

第46話 みみっくちゃん活躍?その1

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ショウマはミッシェル・ガン・ヒポポタマス、お気に入りの服屋に来ている。

「カワイイ服もだけど、
 今日は革鎧の下に着るインナーも欲しいんだよね」
「フーン。まあ防具にしてはセンス良いの選んでるじゃなーい」

ショウマは幾つも革鎧を着せて見て、ケロ子がスタイル良く見える鎧を選んだのだ。
店員に認められて得意になるショウマである。

「これウチで預かって色を染める事も出来るわーよ。
 革のブラウン一色ってジミじゃない。
 染めれば大分雰囲気かわるわーよ」
「キター!
 それだ。
 染めればいいんだ。
 カワイイより防御を選んでしまった、
 僕のバカバカと後悔してた日々さようなら」
 
「ダメですよ、ショウマさまっ。
 明日は迷宮の下層に行くんでしょうっ。
 鎧は預けられません」
「さすがケロ子お姉さま、正しいですね。ご主人様の欲望を解き放つのは予備を買ってからにしましょう。みみっくちゃんにはご主人様の欲望が見えてます。ケロ子お姉さまの革鎧を肌色にするつもりですね。上から金属部分を着せれば一見ビキニアーマーの出来上がりです。さすがご主人様妄想力がハンパありません……」
「そんな事考えてないよ。
 それどんな魔改造?」

結局JS風の服装は無しにした。
危険な趣味が目覚めそうで怖い。
薄めのインナーを見繕う。

さらにエプロンだ。

「いくつか作ってみたの。どーう」

店員がエプロンを持ってくる。
花柄のスタンダードなもの、体にピッタリした身体のラインが浮き上がる物、フリルの付いたもの色々出てきた。

「すでに花柄のは売ってるのーよ。
 好調だーわ」
「これはスタンダードで誰でも着れるタイプだね。
 身体のラインが出るのは着る人を選ぶかも。
 エプロンドレスも欲しーな」

「エプロンドレス?
 どんなーの?」

「ええと、服の上から着れてそのまま表に出れるような。
 ドレスの上に着るドレス?」
「それじゃもうエプロンじゃないじゃなあーい」

「どう説明するといいのかな。
 そうだ。
 下に黒のシックなドレスを着たとする。
 それで上にフリルの付いたエプロンを付けるんだ」
「なるほど、下と上の服のセットで引き立てるって事ね」

要するにショウマのイメージしてるのはメイド服だ。
どこまで伝わってるか分からないが、店員は頷いている。

エプロンを幾つか買い、日常的な服を買う。
ルームウェアだ。
他の店だと染めていない服しか売っていないが、この店ならカラフルなのが購入できる。
みみっくちゃんの服を買う段で問題が発生した。
みみっくちゃんは背中に木箱が生えてるので普通のシャツが着られなかったのだ。

「Oh Noなんてこった!です。みみっくちゃんぴーんち。こんな危機がまちかまえていようとは予想もしなかったですよ。みみっくちゃんご主人様の前で普段すっぽんぽんで過ごさないといけないですか。ご主人様はえっちです。
 というかこれもご主人様のえっちな願望のせいに違いありません……」
「店員さんがいるんだから止めて」

仕方なく店員さんに相談する。
亜人や亜人の混血に理解ある人だ。
みみっくちゃんの身体を見せても多分大丈夫。

「へー、この箱に見える部分取り外せないのーね。
 仕方ないーわ。
 今日のところは少し大きめなシャツで箱の部分に穴を開けたので我慢して。
 次回までにピッタリ着られるの用意しておくーわ。
 箱を通してボタンを留めるようにすれば色々工夫できるーわ」

シャツを大きめのに取り換えて箱の当たる場所に穴を開けてくれる。
さすがに本職、素早い作業だ。

「エプロンに関してはサービスしとくわ。
 おかげで売れてるーの。
 全部で200Gね」

「安いっ。
 デフレスパイラル?
 いやそんな事ないか。
 200Gっておよそ2万円だ。
 防具を買った後だと価格が違ってビックリするね」

通常の衣服と防具では価値が違う。
冒険者に取って防具は生命線だ。
掛かる金額は自分の命の値段である。
まだショウマは感覚的に理解できていない。
 

ショウマは店員に近づいてヒソヒソ声で囁く。

「あっちの高級下着も、
 ブラと下着セットで。
 この娘たちのサイズに合わせて3着ずつ」

「聞きましたよ、ご主人様。やっぱりご主人様はえっちです」

「違う、違う違う、ちぃがぁうー!
 ええと、これはプレゼントだよ。
 みんな頑張ってくれてるから、僕からのプレゼント」

「ショウマさまっ、優しいですっ。
 ケロ子、嬉しいですっ」

「ご主人様、嬉しいですっ。
 て、そんないい話にしようとしても無駄です。みみっくちゃん騙されませんよ。このプレゼントに詰まってるのはご主人様の感謝の気持ちでも優しさでも無くて、ご主人様のエロの気持ちとやらしさです……」
「店員さんいるんだから止めてってば」
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