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117話 本当の結婚の意味
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月曜の夜になった。あれから莉子は何も話さないし、自分の部屋に籠っている。でも今日は先生に来てもらう日だから、今は一緒に勉強中だ。俺は夜食を用意した。今日は......、もしかしたら莉子が食べないかもしれないな。軽いものにしよう。ジャガイモのポタージュとクラッカーにした。
いつものように勉強が終わって部屋から二人が出て来た。夜食を出すと、莉子がお茶だけでいいと言った。あ~あ始まった。神経が細いっていうのは身体に出るんだよね。このままいくといずれ寝込むのは間違いない。でも期限を明日の朝までにしたから、もう少しだけ待とう。とりあえず先生は食べてくれた。なんだか先生も何か感じ取っているみたいだから、居心地が悪いだろうなあ。本当に申し訳ない。ではお送りしますね。
車が先生宅に着いたらやっぱり聞かれた。「あのう、ちょっと聞いても良いかどうか迷うところなんですが、莉子ちゃんとなんかあったんですか?なんか上の空だし、涙目になるんですけど、喧嘩でもされたんですか?このままだと、勉強に集中できないじゃないかと思うんですよ」
ああ、すみません。そんなことだろうとは思ったんですけど、喧嘩じゃないんですよ。明日入籍をするかどうか返事をしてほしいと言ったんですよ。「えっ?もう結婚されているんですよね?」そうです。ただ、入籍は大学を卒業してからでもいいということにしたのですが、今回それだと遅すぎるということがあって、急遽入籍するべきだと思ったんです。
「ええ......っと、それは理由を私が伺ってもいいことでしょうか?」はい。かまわないです。
俺は<莉子を守る会>が出来た経緯と、カフェでの出来事も話した。それで、会の子たちに期待を持たせないためにもすぐ結婚をして報告した方が良いと言ったんです。
「う~ん......それ以外に他のことをなにかおっしゃらなかったですか?」ええと、これから莉子に好きな人が出来て、どうしてもその人と結婚したいと言うなら手放すと言ったんです。
「それだ!」えっ?? 多分、その一言にひっかっていると思いますよ。どんな理由であっても、手放すと言われたらものすごくショックだと思いますよ。多分それで不安になっているんじゃないでしょうか?
莉子ちゃんに聞いてみたらいかがでしょうか? はい、そうですね。それは気が付きませんでした。ありがとうございました。
それから俺は帰宅して莉子の部屋に行った。莉子、今いい? 返事がないので、開けるよと言ってドアを開けると、莉子はベッドの中で布団をかぶっていた。俺は無理やり莉子のベッドにもぐりこんだ。
莉子、こっちを向いてと言って莉子を抱きしめた。莉子はぐずぐずと泣いていた。莉子が泣くと俺も泣きたくなるよ。すごく寂しいよ。俺の目を見て。この世で一番莉子が大切で愛しているのになんで泣くの?結婚したくないの?
俺と一緒にいるのはもういやなの?すると、莉子はげんこつで俺の胸をどんどん叩いた。そして号泣した。
「嫌なわけないよ。なんでそんなことを言うの?うっうっう......私だって悲しいよ。うっ、なんで、うっ、手放すとか言うの?私だって春ちゃんがいないと嫌だ。生きていけないよ」
うん、分かったよ。ただ、俺と莉子とでは14歳も違うんだ。莉子はまだ大学1年でこれからだって未来がいっぱいあるんだよ。それなのに、ここで俺と結婚することで、莉子の未来をつぶさないかって不安がいつもあるんだよ。
「だって8歳の時から一緒なんだよ、春ちゃんがいなくなったら片方の翼をもぎ取られたもおんなじだよ。私は生きる気力がなくなって死んでじゃうよ」
うん、うん、分かったからもう泣かないで、俺が悪かったよ。ごめんね。明日迎えに行くから一緒に入籍をしようね。いい? 「うん」と頷いた。俺は力いっぱい抱きしめた。もう俺も涙腺崩壊だ。
いつものように勉強が終わって部屋から二人が出て来た。夜食を出すと、莉子がお茶だけでいいと言った。あ~あ始まった。神経が細いっていうのは身体に出るんだよね。このままいくといずれ寝込むのは間違いない。でも期限を明日の朝までにしたから、もう少しだけ待とう。とりあえず先生は食べてくれた。なんだか先生も何か感じ取っているみたいだから、居心地が悪いだろうなあ。本当に申し訳ない。ではお送りしますね。
車が先生宅に着いたらやっぱり聞かれた。「あのう、ちょっと聞いても良いかどうか迷うところなんですが、莉子ちゃんとなんかあったんですか?なんか上の空だし、涙目になるんですけど、喧嘩でもされたんですか?このままだと、勉強に集中できないじゃないかと思うんですよ」
ああ、すみません。そんなことだろうとは思ったんですけど、喧嘩じゃないんですよ。明日入籍をするかどうか返事をしてほしいと言ったんですよ。「えっ?もう結婚されているんですよね?」そうです。ただ、入籍は大学を卒業してからでもいいということにしたのですが、今回それだと遅すぎるということがあって、急遽入籍するべきだと思ったんです。
「ええ......っと、それは理由を私が伺ってもいいことでしょうか?」はい。かまわないです。
俺は<莉子を守る会>が出来た経緯と、カフェでの出来事も話した。それで、会の子たちに期待を持たせないためにもすぐ結婚をして報告した方が良いと言ったんです。
「う~ん......それ以外に他のことをなにかおっしゃらなかったですか?」ええと、これから莉子に好きな人が出来て、どうしてもその人と結婚したいと言うなら手放すと言ったんです。
「それだ!」えっ?? 多分、その一言にひっかっていると思いますよ。どんな理由であっても、手放すと言われたらものすごくショックだと思いますよ。多分それで不安になっているんじゃないでしょうか?
莉子ちゃんに聞いてみたらいかがでしょうか? はい、そうですね。それは気が付きませんでした。ありがとうございました。
それから俺は帰宅して莉子の部屋に行った。莉子、今いい? 返事がないので、開けるよと言ってドアを開けると、莉子はベッドの中で布団をかぶっていた。俺は無理やり莉子のベッドにもぐりこんだ。
莉子、こっちを向いてと言って莉子を抱きしめた。莉子はぐずぐずと泣いていた。莉子が泣くと俺も泣きたくなるよ。すごく寂しいよ。俺の目を見て。この世で一番莉子が大切で愛しているのになんで泣くの?結婚したくないの?
俺と一緒にいるのはもういやなの?すると、莉子はげんこつで俺の胸をどんどん叩いた。そして号泣した。
「嫌なわけないよ。なんでそんなことを言うの?うっうっう......私だって悲しいよ。うっ、なんで、うっ、手放すとか言うの?私だって春ちゃんがいないと嫌だ。生きていけないよ」
うん、分かったよ。ただ、俺と莉子とでは14歳も違うんだ。莉子はまだ大学1年でこれからだって未来がいっぱいあるんだよ。それなのに、ここで俺と結婚することで、莉子の未来をつぶさないかって不安がいつもあるんだよ。
「だって8歳の時から一緒なんだよ、春ちゃんがいなくなったら片方の翼をもぎ取られたもおんなじだよ。私は生きる気力がなくなって死んでじゃうよ」
うん、うん、分かったからもう泣かないで、俺が悪かったよ。ごめんね。明日迎えに行くから一緒に入籍をしようね。いい? 「うん」と頷いた。俺は力いっぱい抱きしめた。もう俺も涙腺崩壊だ。
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