廸子さん。
「廸子さん、とお呼びください!」
屋上に立ち、今にも飛び降りようとしていた彼女はそこで自らを『廸子さん』と名乗る女子高生と出会う。
ブラックセーラー服を見にまとった女子高生は、彼女に笑って尋ねる。
「お姉さんは、どんな死に方がいいですか?」
とある夜更け。
底無しの闇が地に這うそこで。
彼女は、『廸子さん』に手を引かれて、屋上のふちに立つ──。
***
──その怪異は、自殺者の前に気まぐれに現れる。
お腹を空かせ、『食べ頃』を見極めながら、人間社会にひっそりと溶け込んで、獲物をじいと見守っている──。
屋上に立ち、今にも飛び降りようとしていた彼女はそこで自らを『廸子さん』と名乗る女子高生と出会う。
ブラックセーラー服を見にまとった女子高生は、彼女に笑って尋ねる。
「お姉さんは、どんな死に方がいいですか?」
とある夜更け。
底無しの闇が地に這うそこで。
彼女は、『廸子さん』に手を引かれて、屋上のふちに立つ──。
***
──その怪異は、自殺者の前に気まぐれに現れる。
お腹を空かせ、『食べ頃』を見極めながら、人間社会にひっそりと溶け込んで、獲物をじいと見守っている──。
青野夜子のお話。
昼河柚黄のお話。
あなたにおすすめの小説
シゴ語り
泡沫の
ホラー
治安も土地も悪い地域に建つ
「先端技術高校」
そこに通っている主人公
獅子目 麗と神陵 恵玲斗。
お互い、関わることがないと思っていたが、些細なことがきっかけで
この地域に伝わる都市伝説
「シシ語り」を調べることになる…。
【完結済】昼と夜〜闇に生きる住人〜
野花マリオ
ホラー
この世の中の人間は昼と夜に分けられる。
昼は我々のことである。
では、夜とは闇に生きる住人達のことであり、彼らは闇社会に生きるモノではなく、異界に棲むモノとして生きる住人達のことだ。
彼らは善悪関係なく夜の時間帯を基本として活動するので、とある街には24時間眠らない街であり、それを可能としてるのは我々昼の住人と闇に溶けこむ夜の住人と分けられて活動するからだ。そりゃあ彼らにも同じムジナ生きる住人だから、生きるためヒト社会に溶け込むのだから……。
ゾバズバダドガ〜歯充烏村の呪い〜
ディメンションキャット
ホラー
主人公、加賀 拓斗とその友人である佐々木 湊が訪れたのは外の社会とは隔絶された集落「歯充烏村」だった。
二人は村長から村で過ごす上で、絶対に守らなければならない奇妙なルールを伝えられる。
「人の名前は絶対に濁点を付けて呼ばなければならない」
支離滅裂な言葉を吐き続ける老婆や鶏を使ってアートをする青年、呪いの神『ゾバズバダドガ』。異常が支配するこの村で、次々に起こる矛盾だらけの事象。狂気に満ちた村が徐々に二人を蝕み始めるが、それに気付かない二人。
二人は無事に「歯充烏村」から抜け出せるのだろうか?
ホラーハウス
七味春五郎
ホラー
姫楠市の高蔵町に建ついわくつきの物件。地元の子どもたちはその家をお化け屋敷だとか、ホラーハウスだとかよんでいた。
金山祥輔は、その家にとりこまれてしまう。
そこでは、六人の子どもたちが最後の一人の到来を待ち構えていた。七人目の子どもを。
狂った看護婦長と、恐怖のドクターに追い回されながら、七人は、ホラーハウスの秘密へと迫っていく。
――賽櫻神社へようこそ――
霜條
ホラー
賽櫻神社≪サイオウジンジャ≫へようこそ――。
参道へ入る前の場所に蝋燭があるので、そちらをどうかご持参下さい。
火はご用意がありますので、どうかご心配なく。
足元が悪いので、くれぐれも転ばぬようお気をつけて。
参拝するのは夜、暗い時間であればあるほどご利益があります。
あなた様が望む方はどのような人でしょうか。
どうか良縁に巡り合いますように。
『夜の神社に参拝すると運命の人と出会える』
そんな噂がネットのあちこちで広がった。
駆け出し配信者のタモツの提案で、イツキとケイジはその賽櫻神社へと車を出して行ってみる。
暗いだけでボロボロの神社にご利益なんてあるのだろうか。
半信半疑でいたが、その神社を後にすればケイジはある女性が何度も夢に現れることになる。
あの人は一体誰なのだろうか――。