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『無邪気』
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お題 ライトノベル 暑さ ケイドロ
題『無邪気』
ミーンミンミンミンミーン!
真夏。蝉の声があたりに響き渡る。私は1人、ベンチに座り風に当たっている。この場所は日陰なので涼しい風が汗を乾かしてくれる。
「おーい! 早く来いよー!」
ここは近所の公園なので数人の子供が遊びに来ていた。私は「元気だなー」とか思いながら1人木陰で涼しむ。
ところで、私はベンチに座って何をしているのかの言うと、読書をしている。もっと具体的に言えば、小説家が情報を得るために他作品のラノベを読んでいる。と言ったところだろうか、え? なぜ自宅で読まないのかって? ……実は私の部屋には窓が無いのだ。夏はとても暑くて、本を読むそれどころか書く以前の問題になってしまうため、こうして近所の公園に来て木陰のベンチで休息と言う名の情報収集をしているのだ。
「……次サッカーしようぜ!」
「疲れたよ……1回休憩しよ」
やはり小学生は元気だ。散々走り回ってきたのに、まだまだ遊び足りないと言うところだろう。私は本を読む手を一度止め、しおりを挟み手提げカバンの中に入れた。ゆっくりと立ち上がりそのまま背伸びをした。近くの水道まで行くと水を出して顔に水をかけた。この水の冷たさが真夏の暑さを解かしてくれる。私は一言「生き返ったー!」と叫ぶと、蛇口を閉めベンチに戻り手を拭いてからスマホを見た。友達からメッセージが来ていた。
『あと3分くらいで着くよー』
私はそっとスマホを閉じ、公園の入り口に向かって歩き出した。公園内ではまだ、子供達が走り回って遊んでいる。
「次は……ケイドロ!」
「久しぶりだー!」
男の子達は元気なもんだ。次々に遊びを代えていく、飽きるまで、時間が来るまで、永遠と遊び続ける。たとえ……足の1つや2つ壊れようとも。肉体が限界を迎えても、死に物狂いで遊び続けるのだ。まるで……遊びに取り憑かれた亡霊のように……――
題『無邪気』
ミーンミンミンミンミーン!
真夏。蝉の声があたりに響き渡る。私は1人、ベンチに座り風に当たっている。この場所は日陰なので涼しい風が汗を乾かしてくれる。
「おーい! 早く来いよー!」
ここは近所の公園なので数人の子供が遊びに来ていた。私は「元気だなー」とか思いながら1人木陰で涼しむ。
ところで、私はベンチに座って何をしているのかの言うと、読書をしている。もっと具体的に言えば、小説家が情報を得るために他作品のラノベを読んでいる。と言ったところだろうか、え? なぜ自宅で読まないのかって? ……実は私の部屋には窓が無いのだ。夏はとても暑くて、本を読むそれどころか書く以前の問題になってしまうため、こうして近所の公園に来て木陰のベンチで休息と言う名の情報収集をしているのだ。
「……次サッカーしようぜ!」
「疲れたよ……1回休憩しよ」
やはり小学生は元気だ。散々走り回ってきたのに、まだまだ遊び足りないと言うところだろう。私は本を読む手を一度止め、しおりを挟み手提げカバンの中に入れた。ゆっくりと立ち上がりそのまま背伸びをした。近くの水道まで行くと水を出して顔に水をかけた。この水の冷たさが真夏の暑さを解かしてくれる。私は一言「生き返ったー!」と叫ぶと、蛇口を閉めベンチに戻り手を拭いてからスマホを見た。友達からメッセージが来ていた。
『あと3分くらいで着くよー』
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