25 / 50
過去のお話 -日常編-
1年2ヶ月
しおりを挟む「私は今年の夏が最後なの。と、いう訳で海に行こ!」
「…海。」
「イヤ。日焼けしちゃうじゃない。」
夏らしい事がしたい愛歌に説得された私と湊音は、仕方がなくプールに付き合う事にした。
湊音はプールならまだ行ってもいい、という事でプールになった次第だ。
もちろん水着も必要な訳だが…。
折角だから水着買いに行こー!とテンションの高い愛歌に連れられ、購入したものの。
思ってた数倍、肌が露出してるっ!
これを着て泳ぐの…?
購入したばかりの水着を試着し鏡に写る自分の姿に、いや、水着の布の面積の無さに驚く。
あれから秀一さんにお願いしてキスマークは見えない位置に、という事になったが…。
こんなに肌を晒しては見えてしまう。
どうしよう…っ。
唸っていた私は彼が鍵を使って入った事に気付いておらず、寝室の扉が開かれた事で思わず肩が上がり、扉に視線を向けた私は驚いた。
そしてそれは秀一さんも同じで。
「歩…その格好は?」
「いや、あの…。」
まさか見られるとは思ってもいなかった私は動揺し、切返しも出来ない。
恥ずかしいやらで、困った私はベッドへ潜り込んで兎に角、身を隠す事にした。
その判断を間違えた事に気付かずに。
秀一さんは当然の如くベッドへ潜り込む私を引っ張り出して、水着姿の私を再度確認。
そのまま押し倒され、これ又お決まりのべろちゅーを。
その間も秀一さんの手は水着の線をなぞるように胸や脚を弄る。
「…これ、邪魔。」
「…え、あっ…あん。」
漸く唇から離れ、一言呟いたと思ったら、水着をたくし上げられた事で胸が露わになる。
完全にスイッチの入った秀一さんは愛撫を止める事なく、私が意識を失うまで抱かれた。
そして翌日、水着姿だった経緯を聞かれプールに行く話をすると、秀一さんは険しい表情で反対してきて…。
しかし既に友人と約束してしまい、今から断るのも忍びない。
困った私の様子に秀一さんが提案してくれた案は…水着姿では無く必ずパーカーを着用し、自分もついて行く。
自分から離れない、との事だ。
「成る程。それで一緒について来たって訳ね。…そのパーカーの意味もね。」
秀一さんを始め、友人の宮園さん、神城さんまでいらして、女性に群がられている彼等を湊音は冷めた視線を向ける。
湊音に身体に残るキスマークの話はしていないが、ずっとパーカーを着ている私の様子から察している様だ。
「神城先輩の水着姿も好きなだけ拝めるし、いいじゃーん。」
めんどくさそうな湊音とは違い愛歌はノリノリだ。
あはは…ごめん、湊音。
乗り気では無い湊音に悪い事をしたな、と申し訳なく思っていると、秀一さんが目の前にいて。
「歩。煩いからあっち行くぞ。」
あの女性の群れを押しやって来たのだろう。
静かに過ごせる場所に行きたいらしく、私も一緒にという事だ。
約束もしたし、おとなしく秀一さんに付き合う事にしよう、と私も歩き出す。
「歩にべったりじゃない。セフレって歩の勘違いなんじゃない。」
「うん。私もそれ思った。あの西園寺先輩が女の子に優しくするなんて初めて見たし。」
「歩の勘違いね。」
ふたりの声が重なった。
そんな会話をしているとはつゆ知らず、その頃の私は。
秀一さんにパーカーを脱がされ、水着を乱され、ちょっと…えっちなイタズラをされていた。
0
お気に入りに追加
112
あなたにおすすめの小説
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?
さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。
私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。
見た目は、まあ正直、好みなんだけど……
「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」
そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。
「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」
はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。
こんなんじゃ絶対にフラれる!
仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの!
実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。
初めてのパーティプレイで魔導師様と修道士様に昼も夜も教え込まれる話
トリイチ
恋愛
新人魔法使いのエルフ娘、ミア。冒険者が集まる酒場で出会った魔導師ライデットと修道士ゼノスのパーティに誘われ加入することに。
ベテランのふたりに付いていくだけで精いっぱいのミアだったが、夜宿屋で高額の報酬を貰い喜びつつも戸惑う。
自分にはふたりに何のメリットなくも恩も返せてないと。
そんな時ゼノスから告げられる。
「…あるよ。ミアちゃんが俺たちに出来ること――」
pixiv、ムーンライトノベルズ、Fantia(続編有)にも投稿しております。
【https://fantia.jp/fanclubs/501495】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる