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第8章 彼女と空
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ボスをおもちゃで構って遊んでいると母親のスマホが鳴った。
「あら?直人さんからだわ・・・。」
そう言ってソファから立ってドア付近で電話に出ている。
「え?・・・そうなの?わかったわ。とりあえず翔くん一旦こっち向かってるのね?」
翔さん帰ってくるのかな?忘れ物かな?
「廉ちゃん?ヘッドホン付けといてくれる?」
「どうして?」
「いいから。あとお部屋に行こうか。」
意味が分からない。母親もいるし、ボスもいるし・・・俺だけ2階に行くの?
ボスはなんだか毛を逆立て始めてるし・・。
なんなんだ?
とりあえず母親が強制的に俺にテーブルにおいていたヘッドホンを付けさせて曲をつけるように指示をしてきた。
仕方なく曲を流す。
これでほとんど周りの音は聞こえない。
かすかには聞こえるけど・・・。
母親に背中を押されて、自分の部屋に行く。不本意で少し拗ねてるけどそんなのお構いなしな母親。
ボスはいつもはついてくるくせに、今はついてきてないどころか玄関に仁王立ち。4本脚だけど。
ヘッドホンしているから音は聞こえないけど「私もここにいるから。」と母親が言ったのは口を見て分かった。
母親に布団に入るように促されてしまい、結局俺はすぐに眠たくなって起きたら19時・・・。
百々も帰ってきていた。
そして俺の布団の中にいた。
ヘッドホンを外して「なんで布団の中にいるの。」と百々に冷たく言うと、「だって寒かったんだもん。」
といってくる。ちょっとウルウルしながら。
「・・・。母さんは?」
「あー・・・。ちょっと買い忘れ買いに出てる!!」
「今19時だよ?大晦日は19時にはお店閉まるはずだけど。」
「コ、コンビニだよ!」
「コンビニってあの近所の?俺も百々も禁止なのに母さんは直人さんにOKもらってるの?」
「百々たちに禁止令したのは翔さんじゃん。」
「でも、あの親子思考回路は一緒だもん。」
「いや、あながち間違ってないけどさ。」
怪しいんだよね。百々ってわかりやすいし。
「ボスは?1階?見に行く。」
「ボスは大丈夫だよ!!1階でさっき寝てたよ!」
「見に行く。」
「ダメってば!!」
「なんで!別にいいじゃん1階に行ったって!!」
「廉ちゃん先にお風呂はいりなよ!」
「今気分じゃない!!百々が入ればいいじゃん!」
二人で小競り合いしてると扉が開いた。
「廉ちゃん、ボスどうぞ。」
そう言って母親はボスを置いてまた1階に降りて行った。
いきなり連れてこられたらしいボスは俺を見てキョトンとした後、ぶんぶん尻尾を振った。
「・・・。1階。」
「なんでそんな行きたいのよ。」
「怪しいから。」
「あら?直人さんからだわ・・・。」
そう言ってソファから立ってドア付近で電話に出ている。
「え?・・・そうなの?わかったわ。とりあえず翔くん一旦こっち向かってるのね?」
翔さん帰ってくるのかな?忘れ物かな?
「廉ちゃん?ヘッドホン付けといてくれる?」
「どうして?」
「いいから。あとお部屋に行こうか。」
意味が分からない。母親もいるし、ボスもいるし・・・俺だけ2階に行くの?
ボスはなんだか毛を逆立て始めてるし・・。
なんなんだ?
とりあえず母親が強制的に俺にテーブルにおいていたヘッドホンを付けさせて曲をつけるように指示をしてきた。
仕方なく曲を流す。
これでほとんど周りの音は聞こえない。
かすかには聞こえるけど・・・。
母親に背中を押されて、自分の部屋に行く。不本意で少し拗ねてるけどそんなのお構いなしな母親。
ボスはいつもはついてくるくせに、今はついてきてないどころか玄関に仁王立ち。4本脚だけど。
ヘッドホンしているから音は聞こえないけど「私もここにいるから。」と母親が言ったのは口を見て分かった。
母親に布団に入るように促されてしまい、結局俺はすぐに眠たくなって起きたら19時・・・。
百々も帰ってきていた。
そして俺の布団の中にいた。
ヘッドホンを外して「なんで布団の中にいるの。」と百々に冷たく言うと、「だって寒かったんだもん。」
といってくる。ちょっとウルウルしながら。
「・・・。母さんは?」
「あー・・・。ちょっと買い忘れ買いに出てる!!」
「今19時だよ?大晦日は19時にはお店閉まるはずだけど。」
「コ、コンビニだよ!」
「コンビニってあの近所の?俺も百々も禁止なのに母さんは直人さんにOKもらってるの?」
「百々たちに禁止令したのは翔さんじゃん。」
「でも、あの親子思考回路は一緒だもん。」
「いや、あながち間違ってないけどさ。」
怪しいんだよね。百々ってわかりやすいし。
「ボスは?1階?見に行く。」
「ボスは大丈夫だよ!!1階でさっき寝てたよ!」
「見に行く。」
「ダメってば!!」
「なんで!別にいいじゃん1階に行ったって!!」
「廉ちゃん先にお風呂はいりなよ!」
「今気分じゃない!!百々が入ればいいじゃん!」
二人で小競り合いしてると扉が開いた。
「廉ちゃん、ボスどうぞ。」
そう言って母親はボスを置いてまた1階に降りて行った。
いきなり連れてこられたらしいボスは俺を見てキョトンとした後、ぶんぶん尻尾を振った。
「・・・。1階。」
「なんでそんな行きたいのよ。」
「怪しいから。」
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