148 / 231
第五章 ハタチ
・
しおりを挟む
「ただ、大学お休み中は病院に一緒に行くこと。」
「・・・?」
「お家にずっと人と関わらないでいるって結局何も前進しないと思うからね。」
「そうね・・・。翔君の職場でもいいけど、廉ちゃんが大丈夫ならね。」
「・・・。病院。」
「わかった。病院に一緒に通うようにしようね。」
「廉ちゃん、翔さんの職場にもたまには顔出してあげなよ。」
百々に言われてこくりと頷いた。
翔さんに対してまだ怖いと思うときがあるのも事実だけど、翔さんの職場で色々ありすぎて今行ったら迷惑をかけてしまう。
だから、それなら直人さんの職場で勉強したりした方が・・・。
「週刊誌のことが落ち着いたら徐々に翔の職場にも行けるようになるといいね。僕的には週刊誌が解決しないと心配でたまらないよ。」
「たしかにねー。百々もそれ心配かも。だってしつこいし。」
「翔の職場に行くときは僕も行くから。そしたら廉くんも安心でしょ?」
「・・・うん」
「しばらく廉くん来そうにないね。」そう言って寂しそうに笑う翔さん。
「・・・ごめんなさい・・・」
「いいんだよ。でも文たちも廉くんの20歳をお祝いしたいみたいなんだよね。」
「じゃあ、うちでパーティーしたらいいよ。廉くん近辺で外食は負担がありそうだからね。」
「廉くん、今度お祝いしてもいい?」
「・・・ありがとう・・・」
「よし、じゃあ今後のこともざっくり決まったし廉くん眠たそうだしお開きにしようか。」
ケーキもみんな食べ終えて、俺と百々は寝る準備。
「ねぇ、廉ちゃん映画久々に見ない?」
「・・・。」
「千と○○の神かくし!!一緒に見ようよ~」
「・・・。自分の部屋で寝れる?」
「・・・。頑張る。目最後まで見開いてるから!」
「布団持ってくるの禁止・・・。」
「・・・・。お願い、廉ちゃん」
完全に前と同じように俺の部屋で寝る気だ。バレたからとウルウル攻撃。
「はぁ・・・」
「よしっ!!」
隣の部屋から百々が布団を持ってきた。
結局俺がそっちに寝るんだけどね。百々はいつも通り俺のベッドの方に寝る。
「じゃあ、上映開始ぃ~!!」
この妹様は兄の体調、心境などは関係ない。
結局百々は1時間もしないうちにスヤスヤ寝息を立てていた。
俺はなんとなくそのまま流し見。
夜中に寝ているとだれかが額を触る手の感覚があった。
「起こしちゃったかな」
直人さんが枕元にいた。
「今日は二人で寝てたんだね。お熱少しだけでてるけど、朝には下がってると思う。ストレスの一時的な熱だろうから。じゃあ、お休み。」
「おやすみなさい・・・」
自分でもおでこを確認するがよくわからない。
明日下がってるならいいや。とまた目を瞑って今度は犬を飼う夢を見ていた。
「・・・?」
「お家にずっと人と関わらないでいるって結局何も前進しないと思うからね。」
「そうね・・・。翔君の職場でもいいけど、廉ちゃんが大丈夫ならね。」
「・・・。病院。」
「わかった。病院に一緒に通うようにしようね。」
「廉ちゃん、翔さんの職場にもたまには顔出してあげなよ。」
百々に言われてこくりと頷いた。
翔さんに対してまだ怖いと思うときがあるのも事実だけど、翔さんの職場で色々ありすぎて今行ったら迷惑をかけてしまう。
だから、それなら直人さんの職場で勉強したりした方が・・・。
「週刊誌のことが落ち着いたら徐々に翔の職場にも行けるようになるといいね。僕的には週刊誌が解決しないと心配でたまらないよ。」
「たしかにねー。百々もそれ心配かも。だってしつこいし。」
「翔の職場に行くときは僕も行くから。そしたら廉くんも安心でしょ?」
「・・・うん」
「しばらく廉くん来そうにないね。」そう言って寂しそうに笑う翔さん。
「・・・ごめんなさい・・・」
「いいんだよ。でも文たちも廉くんの20歳をお祝いしたいみたいなんだよね。」
「じゃあ、うちでパーティーしたらいいよ。廉くん近辺で外食は負担がありそうだからね。」
「廉くん、今度お祝いしてもいい?」
「・・・ありがとう・・・」
「よし、じゃあ今後のこともざっくり決まったし廉くん眠たそうだしお開きにしようか。」
ケーキもみんな食べ終えて、俺と百々は寝る準備。
「ねぇ、廉ちゃん映画久々に見ない?」
「・・・。」
「千と○○の神かくし!!一緒に見ようよ~」
「・・・。自分の部屋で寝れる?」
「・・・。頑張る。目最後まで見開いてるから!」
「布団持ってくるの禁止・・・。」
「・・・・。お願い、廉ちゃん」
完全に前と同じように俺の部屋で寝る気だ。バレたからとウルウル攻撃。
「はぁ・・・」
「よしっ!!」
隣の部屋から百々が布団を持ってきた。
結局俺がそっちに寝るんだけどね。百々はいつも通り俺のベッドの方に寝る。
「じゃあ、上映開始ぃ~!!」
この妹様は兄の体調、心境などは関係ない。
結局百々は1時間もしないうちにスヤスヤ寝息を立てていた。
俺はなんとなくそのまま流し見。
夜中に寝ているとだれかが額を触る手の感覚があった。
「起こしちゃったかな」
直人さんが枕元にいた。
「今日は二人で寝てたんだね。お熱少しだけでてるけど、朝には下がってると思う。ストレスの一時的な熱だろうから。じゃあ、お休み。」
「おやすみなさい・・・」
自分でもおでこを確認するがよくわからない。
明日下がってるならいいや。とまた目を瞑って今度は犬を飼う夢を見ていた。
11
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
Husband's secret (夫の秘密)
設樂理沙
ライト文芸
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
夫のカノジョ / 垣谷 美雨 さま(著) を読んで
Another Storyを考えてみました。
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作
『Goodbye Happiness』
設樂理沙
ライト文芸
2024.1.25 再公開いたします。
2023.6.30 加筆修正版 再公開しました。[初回公開日時2021.04.19]
諸事情で7.20頃再度非公開とします。
幸せだった結婚生活は脆くも崩れ去ってしまった。
過ちを犯した私は、彼女と私、両方と繋がる夫の元を去った。
もう、彼の元には戻らないつもりで・・。
❦イラストはAI生成画像自作になります。
『 ゆりかご 』
設樂理沙
ライト文芸
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
・・・・・・・・・・
💛イラストはAI生成画像自作
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
カメラとわたしと自衛官〜不憫なんて言わせない!カメラ女子と自衛官の馴れ初め話〜
ユーリ(佐伯瑠璃)
ライト文芸
「かっこいい……あのボディ。かわいい……そのお尻」ため息を漏らすその視線の先に何がある?
たまたま居合わせたイベント会場で空を仰ぐと、白い煙がお花を描いた。見上げた全員が歓声をあげる。それが自衛隊のイベントとは知らず、気づくとサイン会に巻き込まれて並んでいた。
ひょんな事がきっかけで、カメラにはまる女の子がファインダー越しに見つけた世界。なぜかいつもそこに貴方がいた。恋愛に鈍感でも被写体には敏感です。恋愛よりもカメラが大事! そんか彼女を気長に粘り強く自分のテリトリーに引き込みたい陸上自衛隊員との恋のお話?
※小説家になろう、カクヨムにも公開しています。
※もちろん、フィクションです。
『別れても好きな人』
設樂理沙
ライト文芸
大好きな夫から好きな女性ができたから別れて欲しいと言われ、離婚した。
夫の想い人はとても美しく、自分など到底敵わないと思ったから。
ほんとうは別れたくなどなかった。
この先もずっと夫と一緒にいたかった……だけど世の中には
どうしようもないことがあるのだ。
自分で選択できないことがある。
悲しいけれど……。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
登場人物紹介
戸田貴理子 40才
戸田正義 44才
青木誠二 28才
嘉島優子 33才
小田聖也 35才
2024.4.11 ―― プロット作成日
💛イラストはAI生成自作画像
裏切りの扉 非公開にしていましたが再upしました。11/4
設樂理沙
ライト文芸
非の打ち所の無い素敵な夫を持つ、魅力的な女性(おんな)萌枝
が夫の不始末に遭遇した時、彼女を襲ったものは?
心のままに……潔く、クールに歩んでゆく彼女の心と身体は
どこに行き着くのだろう。
2018年頃書いた作品になります。
❦イラストはPIXTA様内、ILLUSTRATION STORE様 有償素材
2024.9.20~11.3……一度非公開 11/4公開
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる