嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第五章 ハタチ

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みんなガヤガヤしながら職場へのお土産をそれぞれ持って仕事へ行った。
「ひとりだ・・・。」
2日間家族とずっと一緒にいたからなんだか寂しくなる。
とりあえず水を持って、自分の部屋へ上がる。
二日間歩きすぎて若干足元が危ないので手すりを持って一歩ずつ。
自分の部屋へ着くと、机へ向かい教科書を久々に広げる。
そういえば大学半年休むってなるわけだし、卒業は半年遅れて9月か。
お金もかかっちゃうな・・・。
こんなことになるなんて思わなかったんだもん・・。
でも、大学行かせてもらってるんだから卒業はしなくちゃな。
そう思って勉強を進める。
3時間集中して頑張っていた。
その時、チャイムの音が聞こえた・・・。
留守を偽って静かにする。まぁもともと勉強の音しかしなかったんだけど。
「白山さーん!!いるのわかってるんですよ~!!ちょっとお話しきかせてくださーい!」
怖くなって布団をかぶる。
全身が震える。息をするのも辛い。なんで・・・。
『たわけが!!!また来よったか!!』
「お宅は白山さんと関わりあるんですか?」
『たわけに説明する義理はないわ!』
隣のおじいさんの声がする。
気のせいだろうか、パトカーの音もする。
『馬鹿者が。今回は許さんぞ!!』
「何もしてないじゃないですか」
「通報いただいたのはどなたで。」
『私です。』
そう言って女性の声がした。おばあさんかな?
『このたわけ、ちょっと前から白山さんちに迷惑行為しとるんじゃ。どうにかせぇ!』
「とりあえず、事情聴かせてもらっていいですか。」
そのあともなんかすんなりとはいかなかったが静かになった。
気になるけど、外に出たらきっと翔さんたちに迷惑かけるから音楽を聴きながら布団にもぐっておくことにした。


「廉ちゃん?大丈夫?顔色悪いけど・・・。」
百々の声?バッと起き上がりスマホで時間を確認すると15時・・・。
「なんかあった?」
「・・・・。」
寝ちゃったよ・・・。勉強しなきゃなのに。
「ちょっと待ってね。」
そう言って百々が下へ降りていった。
「はい、廉ちゃんゼリー。とりあえずなんか食べないとママに怒られるよ」
そう言ってニコって笑ってくる。
今は聞けない状況ってわかったのかな?
「あーお腹空いた!!廉ちゃんおにぎりどうする?」
「・・・」首を横に振ると「じゃあ、百々食べよ!!」
母親は百々が外食してくると思ってたんだろうけど、百々は食べずに帰って来たようだ。
「ゼリーはちゃんと食べてよ?百々が食いしん坊って怒られるんだから。」
「・・・。」
「少しは顔色マシになったか。」
そんなに悪かったのかな?
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