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第五章 ハタチ
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「廉ちゃん、ついたよー。寝すぎだぞー。」
「んぅ・・・・」
「廉!起きなさい!」
車の揺れが心地よかったのと、満腹で自分が思ってるより深く眠っていたようでついたら百々に起こされても起きず母親に軽く怒られて目が覚めた。
「まぁまぁ百合さん起きれないなら僕荷物運んだから廉くん起きるまで車に残るから。」
「廉ちゃん起きたよ?」
「珍しく深く寝たわね」
今度は優しい口調で母親に言われるけど、寝起きで頭が回んない。
眠い・・・。
「俺先に荷物持って降りとくよ?」
そう言って翔さんが全員の荷物をもっており始める。
高級旅館なのかすぐに係りの人がきてくれて運ぶのを手伝う声がする。
俺はピーターを抱きしめてまだ状況収集の途中。
「廉ちゃん、起きたなら降りよう?」
俺の横に座っていた百々に促されて座席を降りる。
「顔色いいね。よく眠れてよかった。」
直人さんがドアの前にいて俺の顔を覗き込んで笑った。
「ホントだ、廉ちゃん寝起きで頬っぺたピンクだし」
そう言って百々に笑われる。
中に案内され、旅館の部屋へ到着すると中庭が見えてキレイな風景が広がってた。
「ここ夏来たらまた違っていいかもね」
「本当だね。こりゃ来年は夏に来なくちゃね!」
「あ!お菓子ある!!」
「ベッドいい感じだね!ふかふか」
「洗面台二つあるよ!アニメティ高級ブランドのじゃん!」
みんな部屋の中を見て回り口々に感想を言っている。
「廉ちゃん、露天風呂あるよ。」
「・・・」
竹の柵で囲まれた少し想像より大き目の露天風呂。
この部屋絶対相当な額いってるよね?ジトーッと直人さんを見るとにっこりと微笑んできた。
お金の無駄だぁーーーー!!ダメだ、いくら少し精神的弱っててもお金が気になる。
人の目よりお金が・・・、俺なんかの誕生日のためにこんなにお金使わないでよ・・・。
ケーキ買ってくれたらそれでいいよ・・・。
「廉ちゃん?」
「どうしたの?」
「廉ちゃん急にしょんぼりモードになっちゃった。」
「うれしくなかったかな?」
「・・・・。」
本当のこと言ったらせっかく予約してくれたのに気分悪くさせちゃうよね。
小さく首を横に振った。
「なんとなく廉ちゃんの考えてることわかったけど、百々言わないでおく。」
百々が小声で伝えてきた。
ずっと一緒にいた百々はなんとなくわかるんだろうな。
「でも、廉ちゃんハタチって節目なんだしさ最後にパーッとお金使ってもらっても悪くないと思うよ。」
「・・・・。」
「ま、いつか直人さんとママがよぼよぼになったら恩返ししたらいいんじゃない?」
そう言って背中を叩かれた。
「中にお土産屋さんあるみたいだから行ってみる?」
直人さんに誘われてみんなでお土産コーナーに行くことになった。
「んぅ・・・・」
「廉!起きなさい!」
車の揺れが心地よかったのと、満腹で自分が思ってるより深く眠っていたようでついたら百々に起こされても起きず母親に軽く怒られて目が覚めた。
「まぁまぁ百合さん起きれないなら僕荷物運んだから廉くん起きるまで車に残るから。」
「廉ちゃん起きたよ?」
「珍しく深く寝たわね」
今度は優しい口調で母親に言われるけど、寝起きで頭が回んない。
眠い・・・。
「俺先に荷物持って降りとくよ?」
そう言って翔さんが全員の荷物をもっており始める。
高級旅館なのかすぐに係りの人がきてくれて運ぶのを手伝う声がする。
俺はピーターを抱きしめてまだ状況収集の途中。
「廉ちゃん、起きたなら降りよう?」
俺の横に座っていた百々に促されて座席を降りる。
「顔色いいね。よく眠れてよかった。」
直人さんがドアの前にいて俺の顔を覗き込んで笑った。
「ホントだ、廉ちゃん寝起きで頬っぺたピンクだし」
そう言って百々に笑われる。
中に案内され、旅館の部屋へ到着すると中庭が見えてキレイな風景が広がってた。
「ここ夏来たらまた違っていいかもね」
「本当だね。こりゃ来年は夏に来なくちゃね!」
「あ!お菓子ある!!」
「ベッドいい感じだね!ふかふか」
「洗面台二つあるよ!アニメティ高級ブランドのじゃん!」
みんな部屋の中を見て回り口々に感想を言っている。
「廉ちゃん、露天風呂あるよ。」
「・・・」
竹の柵で囲まれた少し想像より大き目の露天風呂。
この部屋絶対相当な額いってるよね?ジトーッと直人さんを見るとにっこりと微笑んできた。
お金の無駄だぁーーーー!!ダメだ、いくら少し精神的弱っててもお金が気になる。
人の目よりお金が・・・、俺なんかの誕生日のためにこんなにお金使わないでよ・・・。
ケーキ買ってくれたらそれでいいよ・・・。
「廉ちゃん?」
「どうしたの?」
「廉ちゃん急にしょんぼりモードになっちゃった。」
「うれしくなかったかな?」
「・・・・。」
本当のこと言ったらせっかく予約してくれたのに気分悪くさせちゃうよね。
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「なんとなく廉ちゃんの考えてることわかったけど、百々言わないでおく。」
百々が小声で伝えてきた。
ずっと一緒にいた百々はなんとなくわかるんだろうな。
「でも、廉ちゃんハタチって節目なんだしさ最後にパーッとお金使ってもらっても悪くないと思うよ。」
「・・・・。」
「ま、いつか直人さんとママがよぼよぼになったら恩返ししたらいいんじゃない?」
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「中にお土産屋さんあるみたいだから行ってみる?」
直人さんに誘われてみんなでお土産コーナーに行くことになった。
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