嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第1章 はじめまして。家族になった日

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「空くんの事故ね、薄暗くなった時間だったんだって。相手の脇見運転もあったけど空くんの制服が黒で見にくかったのも運転手が空くんを認識にするのに時間がかかってしまった要因にもなったみたい。だから、夜コンビニ行きたいなら絶対俺を呼んでほしいって...。」
「...」
「あと、廉ちゃんが出て行った翌週にあのコンビニの前で不良学生による暴行事件も起きた...危ないのは本当みたいだよ。」
「何がいいたいの...?」
「翔さんのトラウマもわかってあげてほしい。廉ちゃんもトラウマあるからわかるでしょ?翔さんも怖いんだよ...」
「はぁ...。」
「廉ちゃん、それに廉ちゃんいないと百々も寂しい。体重だって減ったんだよ!」
「何キロ」
「2キロ」
「変動範囲内。おやつ食べなくなったとかだろ。」
「...廉ちゃんは帰るの!!」
「お、おい!バタバタすんな!下の階の人に迷惑だろ!!」
「じゃあ、帰る?」
「い.」
寝っ転がってまたバタバタし始めた百々の足を掴み
「わかったから、やめろ!!」
「よし!」
このずる賢いわがままな妹に誰がしたのか。
「廉ちゃん、百々も観光したい!コスメ欲しいし、お土産も買いたい!」
「はぁ、、、。髪の毛直せ。ボサボサだぞ。」
「やって!」
「甘えるな。俺がいない時はやってたんだろ?」
「翔さんにしてもらった!」
ちゃっかり手懐けられたか。
高い位置でポニーテールにしてやる。
「満足!!さあ、しゅっぱーつ!」
お天気小娘、さっきまでのシュンとした態度はどこ行った。
最初百々はこちら側だと思ってだんだけどな。
「どこ行くの。」
「川端通り、太宰府、キャナル!!」
「お前太宰府かキャナルどちらかにしろよ。」
「じゃあ、キャナルかな。とりあえず。」



地下鉄でキャナルに近い駅まで行き、歩いてキャナルへ。
「初めてきた!!」
「だろうな。」
「廉ちゃんお腹すいた...」
「カフェ行く?」
うん!!キャナル内のカフェでランチを食べる。
百々はちゃっかりクレープも食べてたけど。
「次は...あ、百々服みたい!」
「たくさんあるだろ?」
「見るだけ!!」
「全く。」
服見てる間は俺は外でスマホいじり。
バイト明日明後日も休みを取る連絡を入れる。
もう行けないかも知れないが。
「廉ちゃんおまたせ!!」
「買ったの!?」
「うん!翔さんが福岡観光も楽しんでって10万くれた!」
あの男、俺の妹の金銭感覚狂わす気か!?
「百々自分のバイト代で買いなさい。」
「えー。」
「俺,そんな無駄遣いする妹知らないんだけど。」
「わかったよ!」
「よろしい。お金稼ぐ大変さ百々なら知ってるだろ?翔さんだって楽してお金を得てるわけじゃない。百々の今の買い物のお金を稼ぐのに何日働かなきゃならないか。わかるよな?」
「はい...」
お金を稼ぐ大変さは忘れないで欲しい。
大学だってみんな周りの親は苦労しながら行かせてる。
俺だってバイトしながら勉強も頑張ってる。
お金は降ってわいてはこない。
翔さんには帰ったら百々を甘やかさないように言っておこう。


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