幼虫の育て方

中頭かなり

文字の大きさ
上 下
21 / 28
ナセリの話

3

しおりを挟む
「ひッ!?」

 瞬間、彼の脚がカサカサと縦横無尽に蠢きながら下半身を弄った。鋭い悲鳴が室内に響く。
 この研究所に勤めている以上、彼らに身を穢されるのは定めである。しかし、やはり最初は恐怖心が支配するものだ。どんな風に犯されるのか────そう考えるだけで小心者の僕は震え上がる。乱暴な子だったらどうしよう。恐怖で歯の根が合わず、音を立てた。

「……!? ん、ぁッ……」

 ベルトを器用に外し、下着をずり下ろしたセルジュの脚が、性器をゆっくり撫でた。その感覚に意図せず声が漏れる。途端にセルジュが動きを止めた。声を出してはいけなかったのだろうか、と後悔が押し寄せる。

「あっ、ひ、ぅッ、あぁッ、……、だ、だめっ、……あ゛ッ」

セルジュが性器に触れていた脚の動きを早めた。ゆるゆると扱かれ、体が跳ねる。開いた口が閉まらず、喘ぎ声が漏れた。

「あっ、あぁ゛、だ、め、ぼ、く、……っ、い゛っ、ちゃ……ッ」  

 数本の脚が、僕を射精させようと蠢く。裏筋を這い、亀頭を愛撫され、ガクガクと脚が震えた。身体中に鳥肌が立ち、ふらつく。倒れそうになった体を、セルジュが支えた。彼が快楽に溺れる僕の顔をじっと見ている。恥ずかしさに、耳まで赤くなった。見ないで、そう言いたかったけれど、その言葉は喘ぎによって消された。

「ん゛、ぅ、も、だめッ、~……っ!」

 体から力が抜け脱力した。全身の血が滾り、息が乱れる。視界が涙で歪み、口の端から唾液が溢れる。
 ────い、いってしまった……。
 恥ずかしさで眩暈がする。しかし、セルジュはそんな僕の羞恥を気にしていないのか、性器から垂れる白濁液を脚先で弄っている。粘り気のあるそれが糸を引く様子が目に入り、目を瞑った。

「あ、の……セルジュ……、き、君は挿れなくて、いいの?」

 ぬちぬちと鈴口を弄られ、声が裏返る。いったばかりの敏感な体を虐めるように脚を動かすセルジュに、そう問うてみた。が、彼は挿入には興味がないのか、僕の性器を弄っている。

「い、……ちゃった、から、も、……やだッ」

 つま先が痙攣し、体が震える。脳の奥がぼんやりとして、快楽が支配した。だが、それをなんとか阻止する。僕らの仕事内容に、彼らの性欲処理は含まれている。故に、僕ばかりが喘いでいてはいけない。
 「ね、セルジュ。君は、いいの?」。縺れる舌を必死に動かし、彼に触れようとする。しかし、腕を動かそうとした途端に、体を締め付ける力が強まった。呼吸が止まり、溺れそうな快楽から震え上がる恐怖に引きずり戻された。

「さ、触らないほうが、いいみたい、だね?」

 その間もセルジュは性器を触り続けている。様々な脚にゆるゆると撫でられ、喉を仰け反らせ喘いだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

フルチン魔王と雄っぱい勇者

ミクリ21
BL
フルチンの魔王と、雄っぱいが素晴らしい勇者の話。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

「優秀で美青年な友人の精液を飲むと頭が良くなってイケメンになれるらしい」ので、友人にお願いしてみた。

和泉奏
BL
頭も良くて美青年な完璧男な友人から液を搾取する話。

処理中です...