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学園6年目

初夜 ※ ~アルファード視点~

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「ひぃ、ひ、い、も、らめ」

ルースはそう喘いで涎を垂らしながら果てる。
涎で溺れそうなので、俺はそれを吸い上げる。

ついでに舌を入れて上あごをなぞると、ルースはびくびくと反応する。
ゆっくりと指でほぐす事で、挿入時の痛みを軽減し快感だけを与えられる…と、聞く。
俺はルースに痛みを感じさせたいわけではない。
だが縛りあげて抵抗できなくした身体に、快楽を狂うほど注ぎ続けたくはある。

今はまだ無理でも…。

「3本目を、挿れても?」
「あ、あう…も、も、やら…」
「では2本でもう少し続けようか」
「や!やあ、それも、やぁ…っ」
「我儘だな…お仕置きするぞ?」
「や、や!い、いれて、いいからぁ…!」

ふふ…可愛い。
ちょっと脅してやるとすぐに…

いう事を聞いてしまうんだから。

…今後も周囲には気を配らねばならんな。

「それでは…失礼して」
「あ…っ、あん、んっ…く」

指3本分拡がれば、俺自身をそこへ収めるに充分だろう…
何度思い描いたか分からないその行為を、今少し我慢する。

ずぷり、と指3本を挿れ、ぐちゅぐちゅとかき混ぜる。
指をバラバラに動かすと良いらしい…

「うっ…ふ、はっーーーあ、」

ほら、随分と良い反応を見せる。

喘ぎながら焦点の合わない目で俺を探し…
中は熱くうねって、俺の指を奥深くへ呼ぶ。

「あっ、ひあ、い、ああっ…!あぃっ」
「ふ、ふふ…感じるか?ルース」

さっきから腰は揺れっぱなし。
股も開きっぱなし…
自然と俺の指をくわえ込みやすくなるように動いているんだろう。

「健気で可愛い…俺の、ルース」
「いぅ、ひぅ、あっ、は、んっーー」

口からの涎だけじゃない。
ココからの涎も止まらないでトロトロと溢れる。
本当は潤滑油など要らない。
この先走りで充分濡れる…


----

ユーフォルビアの血統は濡れやすい…と、俺に教えてくれた男がいた。
彼はゼフの兄の伴侶だった。

「ですが、良いですか、殿下。
 濡れやすい事を指摘してはいけません」
「そうなのか?」
「いやらしい、という言葉も厳禁です」
「ふむ?」
「口を聞いて貰えないうえに、2か月もお預けを喰らいます…
 ですがそれ以上に相手を傷つけてしまった事を後悔します、お気を付けください」
「分かった、忠告痛み入る」

淫蕩、淫乱、そういった嘲笑に晒され続けてきた彼らにとって、その言葉は禁句だと教えてくれた。
愛されていると思っていた相手からの強烈な裏切りだと、感じるのだそうだ。

聞いておいて良かったと思う。

恥ずかしがるところを見たくてつい言いそうになる時は、それを「可愛い」に置き換えるようにして…。
それでもつい口走ってしまう事もあって、その度にヒヤヒヤしたが。

だがその甲斐もあって、俺が可愛いというのは自分だけなのだとルースに刷り込む事にまで成功した。
そして、可愛いというだけで沢山の顔を見せてくれるようになった。

照れた顔、困った顔、恥ずかしそうな顔…


----


「可愛いな…ルース」
「も、アル、言わないで…っ」

どんな顔も、可愛いの一言で引き出せる。
ルースを辱める言葉など無くても良い。

「…挿れても、良いか?ルース」
「うっ、う、うん…っ」

自分自身を当てがい、ルースの中へ侵入する。
ゆっくり…ゆっくり挿入しないと、暴発する。

「は…あ、いい…これが、ルースの…中か」
「うっ、う、ううっーー」
「息を吐け、ルース…余計な力を抜くんだ」

指のぶんは収まった。
ここから先…ゆっくり押し込む。

「は…、う、ん…んん…っ」

ルースが苦しそうに息をする。
膝に口づけて力を抜かせる。
ナカが脈うつようにうねって、俺をしゃぶる。

慎重に事を進めないと…
奥で放つほうが子は出来やすいそうだ。
まだ子どもは要らないから、できれば外に…
だが、奥で放った時の快感は堪らないとも聞く。

「ぐっ…う、悩む…」
「ふっ…う、ふぅ…すぅ、な、にを…?」
「種付けするか、しないかを」
「んっふ…ばか」

ぷい、と横を向いてふふ、と笑うルース。
その仕草が可愛くてエロくて暴発しかける。

いかん。

時々引いて、またゆっくり押し込む。
感じる所を擦る様に動かすと、ルースが喘ぐ。
全てが美しく、綺麗で、可愛く…官能的すぎる。

「はあ…ルース…っ、愛して、る…!」
「あ…る、も、いい、から、奥…っ!」

ルースが誘うように腰を揺らす。
もう、我慢の限界…っ!!

  ぱんっ。

「あああああっ!?」

ルースが叫ぶ。
一気に突いてしまった衝撃で俺のアレは暴発してしまった。
最も深いところで…

「うっ…く」
「ひ、あ、ある、あっ、あふ」

果てた俺のアソコをルースの中が締め付ける。
堪らなく…そそる、たぎる、たかぶる。
俺のアレがムクムクと…もう一度みなぎる。

「あ、あるっ…や、おっき…!」

もう、止まれないっ…!!

「動く…ぞ、ルース…!」
「ひぁ!?」


***


無茶苦茶に突いて、何度も果てさせて果てる。
もうどこへ子種を注ごうなどという余裕は無い。

「あい、してる…、ルース…っ!」
「あああああ、ああ、アルっ!!」

俺のものだ。
だれにもやらない。

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