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学園6年目

初めてのスウィート ※微

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王都に入ってしばらく行ったところで合図があり、御者さんが車内に声を掛けてきた。

「殿下、ルース様、もうすぐ到着で御座います」
「うむ、分かった」
「ありがとうございます」

どうやら今日のお宿に着くらしい。
俺は慌ててシャツとズボンを整えて上着を着る。
殿下は室内をフルフラットから座席モードへ変える。

「何かまだ頭がぼんやりする…」
「疲れが溜まっているんじゃないか?
 宿を取ったのは正解だったな」

そんな話をしているうちに馬車が停まった。
外から扉を開けてもらうのを待って降りる。
先に殿下が降り、俺は殿下に手を引かれて降りる。

「うわあ…スゴイ…!!」

そこは外観も内装も贅沢な高級ホテル。
俺は自分が今まで見たことの無い世界にまた頭がクラクラしてきた。

「この辺りで一番の宿だそうだ。
 ただ最近、いつもこの時期に予約していた連中に、今年は部屋の空きがあるらしい」
「えっ、あ…ああー」

めっちゃ察した。

「つまり毎年公爵派がここに集ってた…と?」
「ああ、それで今年は是非ともと言われてな」

つまり、ホテル側は公爵派と何の関係も無いですよアピールをしたい…と。

「なるほど…」

結局政治的な思惑ってやつからは逃げられないんだな…と、げんなりした瞬間。

「さ、行くか」
「はえぁ!?」

殿下は俺をひょいと横抱きにして歩き出す。

「ちょ!恥ずかしいから、降ろして!?」
「ならん」

ならんじゃないのよもう!
…と殿下の顔を見上げると、大層ご満悦な顔をしていて…。

俺は完全に怒る気力を失った。



ホテルの玄関をくぐると支配人らしきおじさんからご挨拶を受け、そのまま部屋にご案内されてしまった。

その間俺はずっと殿下に抱っこされたまま…
恥ずかしさを通り越して今は無の境地だ。
階段をどんどん上がって廊下をずんずん歩いて、着いたのは…

「こちらのお部屋で御座います」
「うむ」

床の絨毯の色だけで3つに仕切られた広い空間。
手前にはでかいベットが2つ、そのさらに奥にはくそでかいベッドが1つ。
真ん中の空間には豪奢なテーブルセット。
その上にはボンボンショコラが整列した銀のトレイ。

「……ここ……スイート?」
「はい、当ホテル自慢の一室でございます」
「…ひぃっ」

何だか恐ろしくなって、俺は殿下の腕の中から降りまいと首に抱き着く。

「どうした、ルース?
 他人の前で急に甘えてくるなど珍しい」
「む、む、むり、絨毯踏むの無理」
「そうか、では部屋の中はこれで移動しよう」
「う、うん、うん」

高い絨毯を土足で踏むのと抱っこ移動なら抱っこ移動のほうがまし。

だが思えばそこから、俺はこの部屋に飲まれていたのだ……。


***

丸1日着ていた服のままソファに座る事も憚られた俺は、とりあえず風呂へ連れてきてもらった。
殿下は支配人さんと少し話があるそうで後から来るとの事…

とにかくめっちゃきれいに洗おう。
あああ、新しい下着持ってくれば良かった!
洗い場でワシワシと頭からつま先まで洗う。
脇や耳の裏は当然、耳の穴まできれいにしたところでふと思う。

「…お尻ってどこまで洗えば…」

悩んだまま石鹸の泡を股間に塗り付けて洗う。
前を入念に洗って、後ろの尾てい骨から会陰…で、
問題は途中にある…コレ。

「……閨基準で良いのかな」

前世ではどうか知らないけど、この世界では入口から4~5cmまでをキレイにすれば挿入に問題ないらしく、教本にもそう書いてある。

「中指の、第二関節…くらいかな」

こうして考えるとスカトロプレイって男同士のセックスと親和性が…
いやいやないないない絶対にない!ないです!
だからそれだけは!しません!!しません!!!

「と、とりあえず、第一関節まで…」

冷静に考えたら「そんなところまで洗わなくてもええやん…」ってなったはずなんだけど、とにかくスイートの威圧に耐えきれない俺は、壁に左手を付き、前かがみになって、石鹸を付けた右手の中指をきゅむっと肛門に入れてみた。

「んっ」

こ、ここからどうする?
ちょっと一周だけ縁をなぞってみる?

「ん…っ」

も、もうちょっと、しないとだめ、かな…

「ん…んっ、んふっ…」
「そう、上手だ」
「ふわぁ!!!」

急に耳元で囁かれてびっくりしすぎた俺は風呂場でこけそうになる。
それを後ろからアルが抱きとめて…

「ああああああアル!!いいいつから!?」
「『お尻ってどこまで洗えば…』のところから」
「いやぁぁあああ!!」

叫ぶ俺を後ろから抱いたまま、アルはさっき洗ったばかりの耳の裏に軽くキスしてから言った。

「そっと見守ろうと思ったんだが、可愛い声で啼くから…我慢が出来なくなった」
「ふえっあっはっ!?」
「石鹸の泡で滑りも良さそうだし…ここも勃ってる」
「あ、やらっ!?ひゃうっ、あんんっ」

広い風呂に2人。
することは1つ……。
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