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学園5年目
ホスタからの手紙
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「ルース様、ホスタから小包が来てるっすよ」
「ついに!?やった!」
3学期の巨大ミミズvsゴーレムから約半年。
シャラパールのノース兄さんの伝手を使ってお願いしていた魔力回復の件で、ようやくヒデル兄さんからの手紙が届いた。
「早速読んでみよう」
まずは同封されていた手紙…
「今年の学園祭に、ホスタから魔法研究家を何人か連れて行くって」
「ってことはヒデル様も来るっすか」
「そうなりますね…」
恒例の魔法学会だけでなく、去年やった学術交流会in学園にも参加したいので宜しく、とのこと。
こうなると今年も開催決定か…。
早めにお知らせしないとな。
特に国外。
「歴史学と考古学にも一声かけときます?」
「そうですね、興味は持ってると思うので…
今度の補講で話すことにします」
あとはメインの文献の写し。
魔力回復の手段について、アルテミシア地域全土から情報を集めてくれたみたい。
有難うヒデル兄さん!!
「さて、早速とりかかりますか…
アレクさん、アルテミシア語の辞書取ってもらえます?」
「りょ…って、それ、外国語なのか!?」
「そうですよ?」
そりゃホスタから送られてきた資料だもの、当たり前じゃない…と俺が言うと、アレクさんはアルテミシア語の辞書を俺に渡してから慌てて研究室を出て行った。
何だろ?トイレかな…
…………
……十数分後。
「お久しぶりですねルース君!」
「あっ…シェドゥーブル先生!?」
アレクさんはアルテミシア語の講師さんを連れてきた。
「せんせー、これなんすけど」
「う~ん、これは…結構な量だね」
どうやら授業の隙を見て連れて来られたらしい先生。
確かにアルテミシア語が分かる人に参加してもらえば早いのは分かるんだけど…
相手の都合ってもんがあるからね?
「駄目っすかね」
「う~~~ん」
ほら、俺忙しいんですけどオーラがプンプン出てるじゃん。
んもう…
「あの、どうしても急ぐという物でもないので、お忙しいなら無理にとは」
「あっ、その、授業の合間だったら全然良いよ!うん!!」
「え…あ、はい、じゃあ…」
そう言うと先生が俺に握手を求めてきた。
何となく俺はその手を握り返し…
なぜ離してくれない?
「その代わり、条件があるんだけど」
「…な、なんでしょう…?」
「ハーブティーの本のアルテミシア語訳、僕にやらせてくれないかな…って」
ええ!?
まだ出版もしてないのに!?
「そんなの、まだまだ先の話で…」
「先の話だから今しておくんだよ。
ルース君が正室様になった後に言ってたんじゃ遅いからね」
「それに、アルテミシア地域にローザンヌ地域と同じハーブが生えているとは限らないし」
「僕はホスタに留学してた事があるんだけど、気候は似てるよ?」
ぐぬぬぬぬ…
「じゃあ、まあ…出すことになったら、お願いします」
「こちらこそ、宜しくお願いします!」
いや、だからね?
出せるかどうか分からないんだってば。
兎にも角にも母国語版が売れない事には!!
「じゃあ早速見せて貰っても?」
「いいですけど、先生、授業は…?」
「大丈夫大丈夫、次は4時間目だから」
あらそうなの?
じゃあ最初のう~~~んは何だったの?
あっ。
そういえば薬学コンビも最初レシピをこっそり持ち出そうとしてたんだっけ。
妙な駆け引きなんかしなくても、タダ働きしてもらうつもりはないんだけどな…
俺、一般棟であんまり信用ないのかな…
確かにお金になるような話はあんまり無いか。
何かいい案はないもんかな…。
「ついに!?やった!」
3学期の巨大ミミズvsゴーレムから約半年。
シャラパールのノース兄さんの伝手を使ってお願いしていた魔力回復の件で、ようやくヒデル兄さんからの手紙が届いた。
「早速読んでみよう」
まずは同封されていた手紙…
「今年の学園祭に、ホスタから魔法研究家を何人か連れて行くって」
「ってことはヒデル様も来るっすか」
「そうなりますね…」
恒例の魔法学会だけでなく、去年やった学術交流会in学園にも参加したいので宜しく、とのこと。
こうなると今年も開催決定か…。
早めにお知らせしないとな。
特に国外。
「歴史学と考古学にも一声かけときます?」
「そうですね、興味は持ってると思うので…
今度の補講で話すことにします」
あとはメインの文献の写し。
魔力回復の手段について、アルテミシア地域全土から情報を集めてくれたみたい。
有難うヒデル兄さん!!
「さて、早速とりかかりますか…
アレクさん、アルテミシア語の辞書取ってもらえます?」
「りょ…って、それ、外国語なのか!?」
「そうですよ?」
そりゃホスタから送られてきた資料だもの、当たり前じゃない…と俺が言うと、アレクさんはアルテミシア語の辞書を俺に渡してから慌てて研究室を出て行った。
何だろ?トイレかな…
…………
……十数分後。
「お久しぶりですねルース君!」
「あっ…シェドゥーブル先生!?」
アレクさんはアルテミシア語の講師さんを連れてきた。
「せんせー、これなんすけど」
「う~ん、これは…結構な量だね」
どうやら授業の隙を見て連れて来られたらしい先生。
確かにアルテミシア語が分かる人に参加してもらえば早いのは分かるんだけど…
相手の都合ってもんがあるからね?
「駄目っすかね」
「う~~~ん」
ほら、俺忙しいんですけどオーラがプンプン出てるじゃん。
んもう…
「あの、どうしても急ぐという物でもないので、お忙しいなら無理にとは」
「あっ、その、授業の合間だったら全然良いよ!うん!!」
「え…あ、はい、じゃあ…」
そう言うと先生が俺に握手を求めてきた。
何となく俺はその手を握り返し…
なぜ離してくれない?
「その代わり、条件があるんだけど」
「…な、なんでしょう…?」
「ハーブティーの本のアルテミシア語訳、僕にやらせてくれないかな…って」
ええ!?
まだ出版もしてないのに!?
「そんなの、まだまだ先の話で…」
「先の話だから今しておくんだよ。
ルース君が正室様になった後に言ってたんじゃ遅いからね」
「それに、アルテミシア地域にローザンヌ地域と同じハーブが生えているとは限らないし」
「僕はホスタに留学してた事があるんだけど、気候は似てるよ?」
ぐぬぬぬぬ…
「じゃあ、まあ…出すことになったら、お願いします」
「こちらこそ、宜しくお願いします!」
いや、だからね?
出せるかどうか分からないんだってば。
兎にも角にも母国語版が売れない事には!!
「じゃあ早速見せて貰っても?」
「いいですけど、先生、授業は…?」
「大丈夫大丈夫、次は4時間目だから」
あらそうなの?
じゃあ最初のう~~~んは何だったの?
あっ。
そういえば薬学コンビも最初レシピをこっそり持ち出そうとしてたんだっけ。
妙な駆け引きなんかしなくても、タダ働きしてもらうつもりはないんだけどな…
俺、一般棟であんまり信用ないのかな…
確かにお金になるような話はあんまり無いか。
何かいい案はないもんかな…。
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