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学園4年目
恋の花咲く…?
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さて、今日から2学期のスタートだ。
「おはよう、ルース」
「おはようございますガーベラ先輩。
夏休み…終わっちゃいましたね」
「うん、でも近々また来るって…へへ」
遠距離恋愛中のガーベラ先輩は、会えない時間を嘆くより次に会えることを楽しみにする派らしい。
「軍馬の輸出のことは、どうしてもノースさんじゃなきゃ話が進まないんだって、だから…」
「ああ、なるほど」
あの時の交渉が実ってたのか…さすがだなあ。
「それで、一緒にアナガリス領まで旅行しないかって誘われてるんだけど…」
「そりゃまた長旅ですね…分かりました、経営と政治経済のノートは任せといてください!」
「本当!?助かるよ、ありがとう!!」
まあ、それぐらいはね。
一般棟の授業なら俺でも教えられるし…
「あ、あと1つ、頼みたいことがあるんだけど」
「えっ、何ですか?」
「今年の学会のことなんだけど」
うん?
「無詠唱練習用魔道具の……ルース?」
がっか…学会!?
「…忘れてたーーーー!!」
「ええ!?」
***
「今更何を言うかと思うたら…」
「ふふ、ルース先生ったら…うっかりさんなんだから」
俺は放課後、魔法総合研究室へ飛び込んで、挨拶もそこそこに魔法馬鹿4人組に相談した。
「何にもネタが思いつかない…ううっ」
「思い付きをことごとく他の人にあげちゃうから…」
「図々しく頂いちゃってる僕らの言う事でもないけどね…」
魔法総合はもうみんな発表する内容が決まっているらしく余裕の表情…
「いや、うちだけじゃなくて、魔法棟ほぼ全員決まってますよ」
「にゃーーー!!」
奇声を発して暴れていると、錯乱気味の俺にヘザー先輩が言った。
「あ、あれが残ってるんじゃない?カイト君の「他人の魔法を巻き取る」やつ」
「そ・れ・だ!!
ケンタウレア先生のとこ行ってきます!」
今年も無し、っていいたいとこだけど、王大で学術交流会を主催しときながら何もしないわけにもいかない。
それに、来年開催するときに名前貸すってテナチュール様に言っちゃったし。
カイト君と合同でもいいから、何とかカッコつけないと!
階段を駆け上がり、魔法拳研究室へ行く。
ノックもそこそこに扉を開けると、そこではケンタウレア先生と卒業したはずのゴード先輩が談笑していた。
「おお、ルース。夏休みぶりだな」
「ゴード先輩!どうしてここに?」
「ああ、あのカイトの「他人の魔法を巻き取る」技について調べてくるように言われてな」
「あーなるほど…実は俺もその事で用があって。
カイト君はどこに?」
「音楽科に用があると出て行ったぞ」
「……は?」
まさかあの技の論文を書くつもりで…!
ヤバい、すぐに確かめないと!
「ありがとうございます!じゃあ俺も音楽科へ行ってきます!」
あーどうしよ!
カイト君が論文を書くっていう可能性は考えなかったな…。もしそうだったら、一緒にやろうって言いづらくなっちゃう。
だって元々カイト君が編み出した技だもん…
俺はぜえぜえ言いながら一般棟の最上階へ。
くそっ、なんで最上階なんだよ!音楽室!!
そうして悪態をつきながら階段を駆け上がり、うっかり最上階を通り越して屋上の階段に突き進んでしまった俺は…
「!!」
…大変なものを見てしまった。
「おはよう、ルース」
「おはようございますガーベラ先輩。
夏休み…終わっちゃいましたね」
「うん、でも近々また来るって…へへ」
遠距離恋愛中のガーベラ先輩は、会えない時間を嘆くより次に会えることを楽しみにする派らしい。
「軍馬の輸出のことは、どうしてもノースさんじゃなきゃ話が進まないんだって、だから…」
「ああ、なるほど」
あの時の交渉が実ってたのか…さすがだなあ。
「それで、一緒にアナガリス領まで旅行しないかって誘われてるんだけど…」
「そりゃまた長旅ですね…分かりました、経営と政治経済のノートは任せといてください!」
「本当!?助かるよ、ありがとう!!」
まあ、それぐらいはね。
一般棟の授業なら俺でも教えられるし…
「あ、あと1つ、頼みたいことがあるんだけど」
「えっ、何ですか?」
「今年の学会のことなんだけど」
うん?
「無詠唱練習用魔道具の……ルース?」
がっか…学会!?
「…忘れてたーーーー!!」
「ええ!?」
***
「今更何を言うかと思うたら…」
「ふふ、ルース先生ったら…うっかりさんなんだから」
俺は放課後、魔法総合研究室へ飛び込んで、挨拶もそこそこに魔法馬鹿4人組に相談した。
「何にもネタが思いつかない…ううっ」
「思い付きをことごとく他の人にあげちゃうから…」
「図々しく頂いちゃってる僕らの言う事でもないけどね…」
魔法総合はもうみんな発表する内容が決まっているらしく余裕の表情…
「いや、うちだけじゃなくて、魔法棟ほぼ全員決まってますよ」
「にゃーーー!!」
奇声を発して暴れていると、錯乱気味の俺にヘザー先輩が言った。
「あ、あれが残ってるんじゃない?カイト君の「他人の魔法を巻き取る」やつ」
「そ・れ・だ!!
ケンタウレア先生のとこ行ってきます!」
今年も無し、っていいたいとこだけど、王大で学術交流会を主催しときながら何もしないわけにもいかない。
それに、来年開催するときに名前貸すってテナチュール様に言っちゃったし。
カイト君と合同でもいいから、何とかカッコつけないと!
階段を駆け上がり、魔法拳研究室へ行く。
ノックもそこそこに扉を開けると、そこではケンタウレア先生と卒業したはずのゴード先輩が談笑していた。
「おお、ルース。夏休みぶりだな」
「ゴード先輩!どうしてここに?」
「ああ、あのカイトの「他人の魔法を巻き取る」技について調べてくるように言われてな」
「あーなるほど…実は俺もその事で用があって。
カイト君はどこに?」
「音楽科に用があると出て行ったぞ」
「……は?」
まさかあの技の論文を書くつもりで…!
ヤバい、すぐに確かめないと!
「ありがとうございます!じゃあ俺も音楽科へ行ってきます!」
あーどうしよ!
カイト君が論文を書くっていう可能性は考えなかったな…。もしそうだったら、一緒にやろうって言いづらくなっちゃう。
だって元々カイト君が編み出した技だもん…
俺はぜえぜえ言いながら一般棟の最上階へ。
くそっ、なんで最上階なんだよ!音楽室!!
そうして悪態をつきながら階段を駆け上がり、うっかり最上階を通り越して屋上の階段に突き進んでしまった俺は…
「!!」
…大変なものを見てしまった。
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